「RIZAP」のユーザー獲得戦略を探る

「RIZAP」のユーザー獲得戦略を探る

認知はタレント起用のプロモーションで、獲得はリターゲティングで


ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸)は、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、「トレーニングジムRIZAP(ライザップ)」(以下、RIZAPと表記)の関心層について調査・分析しました。

分析概要

全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、RIZAPのサイト訪問者のログデータを解析。その推移やユーザー属性などについて調査しました。
※サイト訪問者数は、VALUES保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して20歳以上の動向を推計。
※集計期間は2016年10月~2018年9月

考察サマリ

サイト訪問者数はタレント起用のプロモーションが影響

「結果にコミットする」のフレーズで知られる、トレーニングジム「RIZAP」。有名人を起用したプロモーションも話題となり、TVCMで目にする機会も多いですが、ネット上のユーザー獲得数はどのように推移しているのでしょうか。まず、過去2年間の「RIZAP」公式サイトの訪問者数推移をPC・スマートフォンそれぞれで調査したところ、芸能人起用のプロモーションのタイミングでサイト訪問者数が増加しているのが分かりました【図1】。

リターゲティング広告により、興味を持ったユーザーを獲得する戦略

次に、ユーザーの流入元について詳しく調査しました。PCはリターゲティング広告やGDN、YDNなどの広告経由が大部分を占めていました。また、自然検索は「ライザップ」や「RIZAP」などのサイト指名ワードが多く、2018年7月に検索数が落ちたものの、8月から再び増加していました【図2】。

さらに広告の内訳を調べてみると、大部分はCriteoリターゲティング広告であることがわかりました【図3】。ココリコの遠藤章造氏を起用した2016年10月に飛び抜けて広告から流入していることから、テレビCMで認知を獲得し、興味を持ってサイトに訪れたユーザーをリターゲティングすることで、集客効果をあげていたことがわかります。

一方で、スマートフォンは外部サイトからの流入が多くを占めていました【図4】。特に、2018年5月は元カルビーCEO松本氏をライザップのCOOとして招聘し記者会見をしたことによる影響と考えられます。

以上のことから「RIZAP」のユーザー獲得戦略の基本は、タレントを起用したプロモーションにより話題を作り、SNSやメディアで取り上げられ、興味を持ったユーザーをリターゲティングにより獲得していると推察されます。

直近1年は女性が男性を上回り、30代・40代が半数以上を占める

最後に、2016年10月~2018年9月までの2年間のサイト訪問者属性を1年単位で比較してみました。性別においては、前半の1年間(2016年10月~2017年9月)は男性が50.8%と半数以上でしたが、後半の1年間(2017年10月~2018年9月)で女性が53.4%と4.2ポイントアップし、男性を上回る結果となりました【図5】。

年代別は、後半の1年間で20代・40代がやや増加し、50代以上がやや減少していました【図6】。

後半の1年間で女性や40代が増加した要因の1つに、2018年4月17日に発表された女優の佐藤仁美が新CMで大きなインパクトを残したことが考えられます。近しい年齢や女性ユーザーの訪問者数が2018年4月、5月で急伸していたことから、芸能人のプロモーションがサイト訪問者数の増加に影響していることもうかがえました。

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