「イチロー引退」でもっとも検索流入を得たコンテンツは何か?訪問ユーザー数とその性年代を調査

「イチロー引退」でもっとも検索流入を得たコンテンツは何か?訪問ユーザー数とその性年代を調査

「イチロー」コンテンツ、引退会見の全編動画掲載が強かった


ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸)は、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、記事タイトルに「イチロー」が含まれるコンテンツへの検索流入動向について調査、分析しました。

分析概要

全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、2019年3月に記事タイトルに「イチロー」が含まれるコンテンツへ検索流入したネットユーザーの行動を分析しました。
※ユーザー数はヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。

考察サマリ

「イチロー」コンテンツ、ランキング1位はWikipedia、2位はゴシップ、3位はYoutube動画

2019年3月21日、日米通算4376安打を放った大リーグ・マリナーズのイチロー外野手が引退を発表しました。引退会見には深夜にも関わらず多くの記者が訪れ、1時間半弱にも及んだ質疑応答でのイチロー選手の言葉は多くのメディアで取り上げられました。

では生活者は、この「イチロー引退」というトピックにおいてどのようなコンテンツを消費したのでしょうか。

そこで今回は「イチロー」関連の検索者について、流入したコンテンツとその推計訪問ユーザー数・属性を調査していきます。そして各メディアごとの読者像の違いや、記事タイトルの付け方の違いを分析しました。

まず、「イチロー」関連検索者が流入したコンテンツの、訪問ユーザー数ランキングトップ5を【図1】にまとめました。(訪問ユーザー数はPCデバイスのみで推計)

1位は、イチロー選手のWikipediaページでした。これは「イチロー」のみの単語でGoogle検索を行ったとき、1位に表示されるのがWikipediaページだからという理由が挙げられるでしょう。また、引退のニュースに触れるまであまりイチロー選手について知らなかったユーザーが、まずWikipediaで基本的な情報を閲覧した、という可能性も考えられます。

続いて2位のコンテンツのタイトルは「イチローと嫁の福島弓子に子供がいない理由とは?」となっています。このようなゴシップ系の記事は、やはり多くの人々の興味を引くことがうかがえるでしょう。

また3位には、イチロー選手の引退会見の模様を全編収録したYoutubeの動画がランクインしていました。この動画はいち早くインターネットで引退会見の模様を公開しており、イチロー選手の言葉を生で聴きたいファンたちが多く閲覧していたと思われます。本集計はPCデバイスのみで行っているため、ランキング内のユーザー数は48,600人となっていますが、実際の動画の再生回数は約311万回。動画を公開したメディア「THE PAGE」はYahoo!の子会社が運営するメディアで、さすがのスピード感と言えます。

4位には「イチローの言葉は日本球界をナメている」といった刺激的な言葉をタイトルに使った記事がランクイン。思わずクリックしてしまう要素があります。そして5位には、引退会見の全文を文字起こししたAERA dot.の記事がランクインしていました。

会見要約のニュースは6位以降にランクイン、引退の考察記事もファンに人気

次はランキング6位~10位までを【図2】にまとめました。

6位は会見詳細をまとめたNHKニュースの記事がランクイン。7位は同じように会見内容を要約したYahoo!ニュースの記事がランクインしていました。ただ今回の「イチロー引退」のトピックでは、会見模様をすべて掲載したコンテンツがよりヒットしたと考えられます。

8位のハフポストの記事は、引退会見の直前に「イチロー引退」を推測したもの。こういった、引退の背景を推し量る「より深い」内容のコンテンツや、9位にランクインしたイチロー現役時代の名場面「2009年WBC決勝戦での一打」といったコンテンツもランクインしており、イチローを惜しむファン層のネット行動が読み取れました。

メディアごとのユーザー属性の違いは?

では、これらの「イチロー」コンテンツを訪問したユーザーはどんな人たちなのでしょうか。

そこで、「eMark+」のSite Analyzerを用いて、訪問数トップ5のコンテンツにおける性別・年代別のユーザー属性を調べてみました。

まず性別で比較してみます【図3】。
上位5コンテンツの中で、もっとも男性割合が多かったのは「THE PAGE」のYoutubeでの会見全編動画でした。約8割ほどが男性ユーザーで、コアなファン層は男性が多いことがうかがえます。

一方、女性割合が多めだったコンテンツは2位の「子供がいない理由とは」、4位の「イチローの言葉は日本球界をナメている」、5位のAERA dot.の全文公開記事の3つでした。

次に年代別のユーザー属性を比較します【図4】。
ここではコンテンツごとに特徴的な差が見られました。

40代以上のユーザーが多かったのは、2位の「子供がいない理由」記事と、5位のAERA dot.の記事です。この2つでは40代以上ユーザーが約8割を占めていました。5位のAERA dot.は元々朝日新聞系のメディアということもあり、年齢が高めのユーザーが多いメディアであることが原因かもしれません。

一方4位の「日本球界をナメている」記事では30代以下ユーザーが約7割を占めました。これは産経デジタル社が運営するオピニオンメディア「iRONNA(いろんな)」のコンテンツ。「議論の場を提供する」というコンセプトを掲げるため問題提起を行う記事が多く、多角的な論点が若いユーザーに支持されていると考えられます。

また、3位と5位はともに会見全文を掲載したコンテンツでしたが、その媒体は動画か記事かの違いがあります。この観点で比較すると、動画で会見を見たユーザーの方が若年層割合が高いことが分かりました。とはいえ、Youtubeで引退会見を見た60代以上のユーザーは全体の20%ほどで、20代の35%に続き2番目に多い割合です。このことから、動画媒体での情報収集は全年代層に行き渡りつつあると言えるのではないでしょうか。

今回の調査では「イチロー」関連の検索者について、流入したコンテンツの訪問ユーザー数とその属性を比較しました。

その結果、「イチロー引退」トピックにおいては、会見全編を掲載したコンテンツの方が、会見を要約したコンテンツよりもアクセスを集めたことが分かりました。特にYoutubeで動画を公開した「THE PAGE」は再生回数が300万回を超えており、全年代層にリーチしたと考えられます。

またそれに加えて、各メディアのタイトル付けの違いや、ターゲットとするユーザーなどの違いを考察しました。このように、あるひとつのキーワードに基づいてコンテンツを比較することで、「より人を集めるコンテンツとは何か」について考えることができるでしょう。

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