広告出稿に役立つ!競合サイト分析をツールで効率化

広告出稿に役立つ!競合サイト分析をツールで効率化

競合サイト分析で自社サイトのアクセスを増やすには?ツールを使った分析手法が一般的になったSEOのほか、流入増の手段は一つではありません。広告出稿や顧客のペルソナの把握などの分野でも、ツールを使って競合サイトを分析することで、効率的に対策を立案することに役立ちます。Webサイトの流入構造の基本とツールを使った競合サイト分析手法についてまとめます。


アクセス増に役立つ集客戦略とは?

すでにネット広告に携われている方はご存知の内容ですが、集客戦略の基本についておさらいします。

まず、Webサイトのアクセスを増やす方法は、SEOだけではありません。SEO分野では、ツールを使って競合サイトを分析する手法が一般的になっています。Googleの検索ロジックは複雑かつ詳細は伏せられていますが、検索結果上位のサイト郡が持つ要素を自社サイトに取り入れることで、上位サイト郡と同様の評価を得られるだろうとする考え方です。

ツールも活用!競合サイト分析で「流入キーワード」を調査する方法

https://manamina.valuesccg.com/articles/877

自社サイトのアクセス数を増やすには、戦略的なコンテンツ更新が必要です。たとえば競合サイトがどのようなキーワードから流入しているか、自社サイトと差分があるかは参考になります。競合サイト分析でツールを活用する流入キーワードの調べ方にスポットをあてて解説します。

競合調査でライバルに勝つ!Webサイト分析ツール10選(無料)

https://manamina.valuesccg.com/articles/94

SEO対策のために、競合サイトをツールで分析する「競合調査」が一般的になりつつあります。Googleの検索ロジックが複雑化する中、競合調査では検索上位のサイトには評価される要素があるとみなして自社サイトと比較し、差分を埋めていきます。無料のもの含む複数のツールで競合調査すれば流入キーワードや被リンク、ドメインの強さなど競合サイトのかなりのことがわかります。

また、Googleの検索ロジックは、検索ニーズの網羅性を重視するという話もあります。その対策として、サジェストすべてにコンテンツを展開する手法があります。

しかし、現実的にはコンテンツ制作コストの制約から、ツールで調査した検索ボリュームが大きいキーワードから、重点的に対策することが多いようです。

これに対して、リスティングなどネット広告の分野では、検索順位向上やその結果としての検索流入より、LP(ランディングページ)から発生する資料請求や売上などのコンバージョンを目的とすることが多いでしょう。広告に出した費用を上回る売上がないと、赤字になってしまうからです。

Webサイトのアクセス流入は、自然検索、SNS、参照サイト、広告などの流入元に分けられ、どういうアクセスが欲しいかという目的によって、集客戦略が変わってきます。

例えば、TV番組の「ジョブチューン」では、コンビニやチェーン店が人気メニューを一流料理人にジャッジしてもらう企画があります。人気メニューが「不合格」になるリスクがあっても、TV番組に長時間露出することで、膨大な自然検索が生み出されると考えられます。こうしたマスコミ露出も、集客戦略の一つです。

本記事では、集客戦略のうち、ネット広告について扱います。競合サイトをツールで分析して効率的に出稿するにはどうしたらよいでしょうか。

主なネット広告の種類

ネット広告には、Googleやヤフーのリスティング広告、ディスプレイ広告、リターゲティング広告、アフィリエイト広告、SNS広告、動画広告などがあります。

実際のネット広告では、広告の種類と以下のような課金単位が組み合わされています。
・期間保証型:月単位など掲載期間を保証するネット広告
・インプレッション課金型:表示回数に対して課金されるネット広告
・クリック保証型:クリック数に対して課金されるネット広告
・配信数保証型:メルマガやブラウザpushなどの配信数に対して課金されるネット広告
・成果報酬型:資料請求・売上などゴールの達成に対して課金されるネット広告

検索連動型広告、ディスプレイ広告、動画広告のフォーマットや配信手法を詳しく解説!現場担当者が語るデジタル広告の基礎

https://manamina.valuesccg.com/articles/1736

インターネット広告の中でも特に市場が大きい3つの広告である、検索連動型広告、ディスプレイ広告、動画広告について、フォーマットや主要な媒体、配信手法などをヴァリューズのマーケティングコンサルタント・利根川さんが解説します。デジタル広告の基本について現場の担当者目線で分かりやすく学びたい方、必見です。

リスティング広告のキーワード選定方法

リスティング広告では、指定したキーワードやその周辺ワードの検索結果に対して広告が表示されます。予算や狙いに合わせて、最大限の成果が得られるキーワードを選定できるかが、運用担当者の腕の見せどころです。

例えばGoogleの「指輪」サジェストは以下になっていますが、「指輪 ブランド」「指輪 意味」という大雑把なキーワードで検索している人は、購買からは遠いユーザーと考えられます。

「指輪 ペアリング」あるいは「婚約指輪」のサジェストに出てくる「婚約指輪 普段使い」になると、ニーズが顕在化し、より購買に近いキーワードになってきます。

Googleのサジェスト例

予算との関係で言うと、人気のキーワードほど出稿単価が高くなる仕組みになっています。「指輪 レディース」では予算オーバーの場合、「指輪 レディース シンプル」などさらに細かいキーワードを指定した方がよいかもしれません。

このように、リスティング広告のキーワード選定は人間が手作業で調査するには時間がかかりすぎる複雑で膨大な作業になっています。

競合サイトをツールで分析する方法

リスティング広告は、継続的な運用が必要な業務です。最初に設定したら終わりでなく、単価が高くなったり、新たなキーワードが生まれたり、成果が出ないキーワードを外すなど、最適化をすすめる必要があります。

こうした最適化には、キーワードだけでなく、LPの改善も含まれます。例えば、同じ女性向け商品でも、そのペルソナによってポップにするのか上品にするのかでコンバージョンが変わってくるはずです。

リスティング広告担当者あるいはクライアントに提案する立場の場合、なぜその施策が良いか説得力を持って説明したり、新しいキーワードを効率的に見つける必要があります。その際役立つのが、競合サイトをツールで分析する方法です。

類似商品・サービスを扱う競合サイトは、似た顧客層や似た集客戦略を持つと考えられます。したがって、競合サイトをベンチマークとして分析することで、これから展開する事業のターゲットとなる顧客層を事前に確認したり、自社が見つけていなかったキーワードを見つける契機になります。

様々なツールがありますが、例えばWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」では、競合サイトの流入状況や業界全体のデータを俯瞰して見ることができます。

関連記事の自動車サブスク市場の記事では各サイトのユーザー数推移や集客構造、MAGASEEKの記事では広告における競合調査の方法、花王の記事では検索トレンドや流入ページ分析の事例を見られます。

自動車サブスク市場のWebサイトユーザー数を調査。トヨタのKINTOを各社が追う構図に【2022年4月】

https://manamina.valuesccg.com/articles/1765

コロナ禍を通じてサービスへの認知が高まってきた自動車のサブスクリプション・サービス。本記事では、黎明期から数年経過したいま現在の自動車サブスク市場と、サービスを提供する各社の現状を、Webサイト訪問者のデータを用いて分析・解説していきます。

ファッション通販「MAGASEEK」が活用する競合データとは?常識の通じないコロナ禍を乗り越えた戦略の裏側

https://manamina.valuesccg.com/articles/1721

国内最大級のファッション通販サイトMAGASEEK(マガシーク)は2013年に株式会社NTTドコモの傘下に入り、ネット販売市場にてシェア拡大を続けています。そんなMAGASEEKのマーケティングを支援しているのは、株式会社ヴァリューズが提供するWeb行動ログ分析ツールDockpit(ドックピット)です。今回はコンシューマーサイト事業本部 本部長 小手川大介さんに、Dockpit導入から現在までの成長の秘話について伺いました。

生活者ストーリー全体を捉えるためのデータ分析、花王のツール活用事例

https://manamina.valuesccg.com/articles/1871

ヴァリューズは、“データを通じて顧客のことを深く考える”、“マーケティングの面白さに熱中する”という意味を込め、マーケティングイベント「VALUES Marketing Dive」を5/26に開催しました。本セミナー全体のテーマは「Update Your Marketing」。Withコロナ時代、生活者には新たな価値観や消費行動が生まれ、マーケティング戦略や施策においては、さらなるアップデートが求められています。本講演では、『生活者ストーリー全体を捉えるためのデータ分析、花王のツール活用事例』と題し、花王の顧客分析についてお届けしました。

まとめ

自社サイトの集客戦略がうまくいっているか判断するには、比較対象が必要です。また、仮説を立て実行して検証する方法もありますが、時間とコストがかかります。

競合サイトの顧客層や集客構造、広告キーワードがわかれば、比較対象にしたり、成功している施策を取り入れて効率化できます。

こうした場面で使われているのが「Dockpit(ドックピット)」などの競合サイト分析ツールです。いつ、どんな人が、どんなサイト・ページに流入しているのかわかるので、市場調査やユーザー理解、広告出稿に活用しましょう。

dockpit 無料版の登録はこちら

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


【March 2024 core update】Googleコアアルゴリズムアップデートをリリース!新しいスパムポリシーも導入

【March 2024 core update】Googleコアアルゴリズムアップデートをリリース!新しいスパムポリシーも導入

Googleが2024年3月のコアアルゴリズムアップデート(March 2024 core update)をリリースしました。今回はコアアップデートとあわせて、スパムに関する新しいポリシーも導入されています。


SEO施策にAIを活用・活用予定の企業が約8割 AI活用での不安は「コンテンツの質を担保できるか」【Digital Arrow Partners調査】

SEO施策にAIを活用・活用予定の企業が約8割 AI活用での不安は「コンテンツの質を担保できるか」【Digital Arrow Partners調査】

株式会社Digital Arrow Partnersは、月のWebマーケティング予算が100万円以上の企業に勤めるマーケティング担当者を対象に、2024年のSEO動向に関する実態調査を実施し、結果を公開しました。


Canvaとは?使い方の基本や初心者でもプロっぽいデザイン作成のコツ

Canvaとは?使い方の基本や初心者でもプロっぽいデザイン作成のコツ

Canva(キャンバ)は、広告バナーや営業資料など、様々なデザインを制作できるだけでなく、テンプレートが豊富に用意されているため、初心者でもプロレベルのデザインを作成できます。とはいえ、Canvaでデザインを制作するためには基本的な操作を理解しておかなければテンプレートを使用したとしても作成に時間がかかってしまいます。 そこで本記事では、Canvaの特徴や主要機能、複雑な操作やアイデアがなくてもプロレベルのデザインをCanvaで制作するためのデザイン作成の流れやコツをご紹介します。


コンテンツマーケティング最新動向レポート(2023年12月版)|ホワイトペーパー

コンテンツマーケティング最新動向レポート(2023年12月版)|ホワイトペーパー

最新のSEO対策など、コンテンツマーケティングに関する動向を毎月まとめてご紹介。今回は、2024年のSEO動向予測や2023年のSEO重要トピックの振り返りなど、年末年始に押さえておきたい内容が満載。また、SEOのよくあるお悩みに対し、専門のコンサルタントが対策を徹底解説していきます。


SEOのよくある疑問にプロが答える!キーワード選定やリライトの基準、記事作成のコツなど|「2023年12月 コンテンツマーケティング最新動向レポート」

SEOのよくある疑問にプロが答える!キーワード選定やリライトの基準、記事作成のコツなど|「2023年12月 コンテンツマーケティング最新動向レポート」

SEOに取り組んでいると、各フェーズで様々な疑問が出てくるもの。中には「こんなこと、今さら聞けない…」と思っている人もいるのではないでしょうか。今回は、日々クライアントのSEOを伴走支援しているヴァリューズのマーケティングコンサルタントが、みなさんからよくいただく質問にお答えします。2023年の総仕上げとしてぜひ読んでみてくださいね。


最新の投稿


ホットリンク、Instagramマーケティングのための分析ツール「hashpick」を提供開始

ホットリンク、Instagramマーケティングのための分析ツール「hashpick」を提供開始

株式会社ホットリンクは、Instagramのあらゆるデータを可視化し、Instagramマーケティングの効果を最大化する分析ツール「hashpick(ハッシュピック)」の提供を開始したことを発表しました。


Hyundai, South Korea's largest automobile manufacturer. Investigating the reaction to their new EV "KONA"

Hyundai, South Korea's largest automobile manufacturer. Investigating the reaction to their new EV "KONA"

Hyundai re-entered the Japanese market in 2022 and began selling its compact SUV KONA EV in November 2023. It attracted attention for its relatively affordable price (3,993,999 yen) among other EV SUV models. Based on KONA web page visitors, we’ll analyze the interest segment, other manufacturers, and traffic sources.


Faber Company、SEOプラットフォーム「ミエルカSEO」にAI チャット機能を追加

Faber Company、SEOプラットフォーム「ミエルカSEO」にAI チャット機能を追加

株式会社Faber Companyは、SEOプラットフォーム「ミエルカSEO」に新たな機能として「AI チャット機能」を追加したことを発表しました。


母の日に約7割がプレゼントを購入する予定!母の日ギフトへの関心は昨年より高まる【母の日.me調査】

母の日に約7割がプレゼントを購入する予定!母の日ギフトへの関心は昨年より高まる【母の日.me調査】

Groov株式会社は、同社が運営する母の日に特化したメディア「母の日.me」にて、全国の10代~70代の男女を対象に母の日ギフトに対する意識、購買動向に関するアンケート調査を実施し、結果を公開しました。


チラシのクーポン、約7割が使用経験あり!クーポンきっかけで初めて来店した方も【NEXER調査】

チラシのクーポン、約7割が使用経験あり!クーポンきっかけで初めて来店した方も【NEXER調査】

株式会社NEXERは、株式会社アドワールドと共同で「チラシについているクーポン」に関するアンケートを実施し、結果を公開しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ