競合調査の報告書・レポートのまとめ方

競合調査の報告書・レポートのまとめ方

市場における自社の強み・弱みや他社の戦略を把握し、売上向上対策として差別化戦略を立てるのに欠かせない「競合調査」。これを戦略立案に活かすには、調査結果をまとめ部署、社内で共有することが肝心です。そこで今回は、競合調査の基本から報告書・レポートのまとめ方までご紹介します。


競合調査とは?ライバルを比較・分析する必要性

競合調査とは、競合他社の特徴や戦略、強みと弱みを把握し、自社の意思決定の参考にするものです。

競合と同じ商品、サービスを提供している場合、差別化できるポイントは価格しかありません。しかし、競合調査にもとづいて、意図的に他社と差別化できる点を作れば、効率的なマーケティングができます。

競合調査とは?比較・分析してライバルと差別化しよう

https://manamina.valuesccg.com/articles/575

マーケティングでは競合他社との比較を行った「競合調査」を元に、市場における自社の強み・弱みや他社の戦略を把握し、対策となる差別化戦略を立てるのに活用します。 この記事では競合調査の目的と進め方、3C分析・4P分析・SWOT分析など分析の方法論などの基本をご紹介します。

競合調査の進め方

競合調査は、以下に挙げる5項目にそって進めれば効率的かつ、その後の報告のしやすさにつなげられます。

1.比較対象となる競合の洗い出し
コカ・コーラvsペプシのように直接的な競合はもちろんですが、「東京〜大阪を移動する」というニーズに対しては、「鉄道 or 飛行機」といったビジネスモデルレベルの競合を入れたほうが良い場合もあります。

2.比較項目の洗い出し
「集客」「商品」「サービスの機能」「顧客対応」など、調査内容に応じて比較項目を抽出します。

3.データ収集
収集すべきデータは「定量的データ」と「定性的データ」の2種類があります。定量的データは、価格や数量といった数字や割合で比較できる項目。定性的データは、使いやすさといった主観的な項目になります。複数社、複数項目を比較するとあとで振り返りが大変になりますので、データの出典元を記録しておくと効率的です。

市場調査の代表的な方法4つとその進め方(アンケート・電話調査・会場調査・インタビュー・ネットリサーチ)

4.分析・検討
項目ごとに比較表を作成する方法もありますが、3C分析・4P分析、SWOT分析のように定番のフレームワークを使えば、漏れなく効率的に分析できます。

5.報告書などのアウトプット
他部署に展開する場合は適宜、報告書を作成します。意思決定の参考にする資料になるので、定量的なデータが主体になっていると客観的な分析であることを担保できます。

競合調査に使われるフレームワーク

さきほど紹介した項目「4.分析・検討」内で「3C分析」「4P分析」「SWOT分析」という3つのフレームワークを紹介しました。それぞれについての概要を解説します。

3C分析とは

市場の大きさや成長性、顧客ニーズ「Customer(市場・顧客)」、競合他社との状況「Competitor(競合)」、自社の経営状況や強み「Company(自社)」という3つのC(=3C)の視点で競合調査を行う方法です。

4P分析とは

以下の4つのPの頭文字を取って名付けられたのが4P分析です。

・Product(製品)
・Price(価格)
・Place(流通)
・Promotion(販促)

マーケティングにおける自社でコントロール可能な要素=コントロール・ミックスにて、4つのPそれぞれの領域の戦略を決定するとともに、相互要素で矛盾がないかの整合性チェックに活用できるのが、4P分析の特徴です。

SWOT分析とは

「内部環境か外部環境か」と「事業にとってプラス要因かマイナス要因か」の2×2軸で4つに分類し、事業を取り巻く要因を整理するフレームワークです。

2×2軸の4つの象限の頭文字が「SWOT」になります。
・Strength(強み)=内部環境xプラス要因
・Weakness(弱み)=内部環境xマイナス要因
・Opportunity(機会)=外部環境xプラス要因
・Threat(脅威)=外部環境xマイナス要因

以上が各フレームワークの基本的概要です。以下のリンク先で詳細を紹介しているので、ぜひご一読ください。

競合調査の代表的フレームワーク3種(3C分析・4P分析・SWOT分析)

https://manamina.valuesccg.com/articles/589

市場における自社の強み・弱みや他社の戦略を把握するために行う「競合調査」。ビジネスの競合調査でよく使わているフレームワークが3C分析・4P分析・SWOT分析です。各フレームワークの概要と分析方法、使い分けをご紹介します。

競合調査の報告書のまとめ方

報告書の構成

調査結果をアウトプットするために報告書にまとめます。構成は以下のような体裁にすると、調査結果の全体像を理解しやすくなります。

表紙/もくじ
表紙には調査内容がすぐにわかるタイトルを記載します。もくじは報告書の資料として必須です。

調査概要
全体像を把握でき、調査課題への答えが明快にわかるように、結果の要約を構造的に整理します。

調査結果
フレームワークに沿った表組みや図説を入れることで報告書全体のストーリーを意識しやすくなります。フレームワークごとの表組みなどに関してはこの後、紹介します。

資料
調査票、提示資料、インタビューフロー等、調査に使った資料を添付します。

3C分析のまとめ方一例

3C分析をまとめる際は、顧客→競合→自社の順に分析すると成功要因を発見しやすくなります。

顧客(Customer)の欄に記入する内容の一例として、顧客の購買意思・購買能力、市場の大きさや成長性、購買に至る過程や決定要因などが挙げられます。

競合(Competitor)内には、競合他社の経営状況や強みのほか業績や経営資源、競争の状況といった内容を記入します。

自社(Company)には、自社の経営状況や強み、業績や経営資源、市場の変化と自社の比較、という内容を入れます。

4P分析のまとめ方

4つのPの枠内に調査内容を書き込んでいきます。以下、それぞれの欄に記入する内容の一例を紹介します。

Product(製品)
顧客が製品に求めている機能、ブランドイメージ。また、パッケージデザインやアフターケアといった要素も考慮する。

Price(価格)
もっとも利益を得られる製品の販売価格。定価や割引額、支払い方法などを検討。

Place(流通)
製品やサービスを購入するための販売チャネル、流通範囲。このほか、製品の材料の調達方法、保管・発送場所、在庫などを列挙しておく。

Promotion(販促)
認知度を上げるために必要な施策。広告宣伝活動、それにかかる費用などを挙げる。

SWOT分析のまとめ方

SWOT分析の結果は、このような表にまとめます。
各項目に入れる内容を紹介しておきます。

Strength(強み)
自社の強み、武器

Weakness(弱み)
自社の苦手なこと、短所

Opportunity(機会)
自社にとってチャンスとなる外部要因

Threat(脅威)
自社を脅かすであろう外部要因

調査の目的次第ではこれで十分ということもあるでしょうが、SWOT分析を施策に具体化するために「クロスSWOT分析」をおすすめします。

このように、外部環境(機会と脅威)を縦軸、内部環境(強みと弱み)を横軸とし、かけ合わせると、それぞれの領域に対する施策を明確にできます。

例えば、弱みx脅威=市場が縮小しつつあり自社のシェアが低い...…という場合に防衛・撤退策を検討することで最悪の状況に陥る状況を回避します。

Webサイトの競合調査の方法

ここまで紹介してきた競合調査は、一般的な商品やサービスにおけるマーケティング手法となります。Webサイトの競合調査の場合、そのサイトのアクセス数を増やすのが目的なので、独自の調査論を使う必要があります。

Webサイトの競合調査をする目的

Webサイトのアクセス数を伸ばす手段の基本は、記事の更新です。デザインなどのUXやリンク施策もありますが、記事更新せずにアクセス数が上昇することはめったにありません。

コンテンツの更新にあたっては、記事のキーワード、品質、文字数、更新頻度を決める必要があります。これらの決定にあたっては、検索結果の上位サイトをベンチマークとする方法があります。その理由は、上位のサイトはGoogleから評価される要素を含んでいる、と考えられるからです。

上位のWebサイトを競合調査し、自社のサイトとのギャップを埋めるのに必要なコンテンツ量を計ることで、更新計画を立てやすくなります。

競合サイトを見つける第一歩=調査対象のキーワードを決める

競合サイトを見つけるために重要なのが「自社が重視するキーワードを決める」ことです。

このキーワードには
・自社サイトのアクセス流入上位のキーワード
・これから検索上位を取りたいキーワード
を重視します

競合Webサイトと自社サイトの「ギャップ」を探る

競合のWebサイトが決まったら、競合サイトの「流入キーワード」「ドメインの強さ」「コンテンツ」について調べていきます。

競合サイトの流入キーワードやユーザー層を分析するためには有料ツールの利用がおすすめです。たとえば、インターネット行動ログ分析サービス「eMark+」はあらゆるサイトのユーザー属性、集客方法、サイト内の人気コンテンツを調査できます。

サイトのコンテンツや品質が同等の場合、一般にドメインが強いほうが検索結果上位に表示されます。ドメインの強さは被リンクの種類や数がGoogleからの評価対象になります。

競合サイトのWebサイトを分析するには、以下の5項目に沿って調査します。
・サイト構成
・記事の総数
・記事の品質
・文字数
・更新頻度

競合サイトの調査・分析で各要素を洗い出すと、自社サイトとのギャップとそれを埋めるのに必要な、コンテンツ拡充のための作業量を割り出しやすくなります。

ギャップが埋まればサイト構築手法も近づき、競合サイトと同等の検索順位を取れると期待できる……これがWebサイトの競合調査の最大の目的です。

Webサイトの競合調査、なかでもコンテンツの調査内容の詳細については以下のリンクで詳しく解説しています。調査結果をまとめる際の参考にもなりますので、ぜひご確認ください。

今日から始める!Webサイトの競合調査とライバルの見つけ方

https://manamina.valuesccg.com/articles/738

オウンドメディアを企画したり、新たに自社サイトのSEO担当になったとき、どこから手を付けたら良いでしょう?メインの流入キーワードを見つけ、そのキーワードの競合となるWebサイトを探し、サイトの規模や更新頻度を自社サイトを比べることで、競合Webサイトに追いつくために必要なコンテンツ量や更新頻度の参考になります。

競合調査の報告書・レポートのまとめ方

商品・サービスに関する競合調査は3つのフレームワーク(3C分析・4P分析、SWOT分析)をもとにおこない、それぞれの「型」に沿ってまとめると、伝わりやすく、説得力のある資料が完成します。

Webサイトの競合調査は、キーワードの選定と競合サイトとのギャップを埋めるための作業をいかに積み上げられるかをまとめられるかが重要になります。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

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競合調査 3C分析 4P SWOT

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