Zoomで会議・セミナーを録画するための基礎知識
■有料会員と無料会員で録画の種類が異なる
大前提として、Web会議・セミナーのツール「Zoom」には無料プランである「基本」、そして有料プランとして「プロ」「ビジネス」「企業」の3つが用意されています。
すべてのプランに録画機能はありますが、録画データの保存場所の選択肢が異なるのが最大の注目点です。
■無料プラン:ローカル(パソコン)保存のみ
■有料プラン:ローカル、クラウドどちらにも保存可能。また、スマホやタブレットからの参加でもクラウド録画ができる
有料プランだけの機能であるクラウド保存は、ディスクの容量を気にせずに済む、会議・セミナーをメンバー以外にも共有しやすいといったメリットがあります。会議やセミナーをまるまる録画しておくとなると、それなりのデータ容量になります(容量については後述)。手元のパソコンの容量節約にも役立ちます。
有料版の詳細については以下の記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
Zoomでテレビ会議!無料版は何人まで?コロナ対策で一部の時間制限緩和中
https://manamina.valuesccg.com/articles/846新型コロナ対策で高まるテレワーク需要でテレビ会議ツールの需要が高まっています。なかでも「Zoom(ズーム)」は敷居の低さや通話品質が評価され、急激にユーザーを増やしています。人気になった理由や無料版と有料版の違いなどZoomの基本を解説します。
■Zoom会議・セミナーの録画可否はホストが決める
有用なセミナーだから録画したい!という場面もあると思いますが、Zoomで録画するかどうか決めるのは、Web会議・セミナーの主催者(=ホスト)のみ。デフォルトでは、参加者が録画できない仕様になっています。
参加者が録画できるようにするには、ホストから録画の権限を与える必要があります。
手順としては、参加者の一覧(ギャラリービュー)から該当するメンバーを右クリックし、「レコーディングの許可」を選択するだけです。
自分が参加者で、会議やセミナーを録画したい場合は、ホストへひと声かけて録画の権限を与えてもらいましょう。
Zoom録画の手順
ここではZoomの録画方法について紹介しますが、前項で紹介したように録画する方がホストであるという前提で話を進めます。
まず、録画先の決定ですが、これはミーティング作成段階で設定します。「ミーティングオプション」内の「ミーティングを自動記録」にチェックを入れ、右側の「ローカルコンピューター上」か「クラウド内」かのいずれを選択します。
ちなみに、無料プランの場合でもこの段階で「ローカルコンピューターにミーティングを自動記録」という項目がありますので、ここにチェックを入れると録画できるようになります。
あとは、会議・セミナーを開始したら、録画し始めたいタイミングで画面下部に表示される「レコーディング」ボタンをクリックするだけです。録画を止めたい場合は「一時停止/停止」ボタンをクリックします。
スマホやタブレットで録画(有料プラン限定)する場合は、ミーティング画面の右下にある「詳細」アイコンをタップ。その中に「クラウドにレコーディング」という項目がありますので、それをタップ。録画の停止は、画面右上に表示される「レコーディング…」をタップします。
録画された動画データの詳細
録画データはMP4形式で保存されています。容量に関しては1時間の会議・セミナーの場合は200MBほどになります。
ビデオ 概要ローカル記録は有料登録者は無料でご利用いただけます。ローカル録画を使用すると、参加者はミーティングのビデオと音声をコンピューターにローカルで記録することができます。記録されたファイルは、Dropbox、Googleドライブ、YouTubeやVimeoなどの公開ストリーミングサーバーなどのファイル保存サイトにアップロードできます。 注意: 2017年11月4日以降、Zoom機能...
ローカル保存を選択した場合の保存先ですが、デフォルトではZoomフォルダ内となっています。保存先を変更する場合は、録画停止後の保存先フォルダーの選択で任意の場所を選びます。
クラウド保存した場合は、管理画面の「記録」に会議・セミナーの模様が録画されています。ここから自分のPC(ローカル)へのダウンロード、リンクを取得してほかのメンバーへの共有を行えます。
Zoomの標準機能以外で会議やセミナーを録画できる?
■パソコン:Windows10でZoomを録画
Windows10の画面キャプチャー(画面を録画する)ツール「ゲームバー」が標準装備されていますので、これを利用すれば録画できます。
[Windows]+[G]キーでゲームバーを表示させると「キャプチャ」のコントロール画面が表示されます。この中に録画ボタンなどが表示されますので、適宜録画開始、停止ができます。注意点はデフォルトでは録音がOFFになっている(マイクのアイコンに斜線が入っている)ので、マイクボタンをクリックして音声も併せて録画できるようにしておく必要があります。
録画したファイルは「ビデオ」フォルダ内の「キャプチャ」に保存されます。なお、ファイル形式はMP4となっています。
■スマホ:iPhoneでZoomを録画
iPhoneにデフォルトで備わっている画面収録機能を利用しての録画が可能です。
「設定」>「コントロールセンター」>「コントロールをカスタマイズ」とたどると「画面収録」という項目が出てきます。
「画面収録」の左側にある「+」をタップすると、コントロールセンター画面収録のアイコン(二重丸)が追加されます。
あとは任意のタイミングでコントロールセンターを呼び出し、画面収録ボタンをタップすると3秒後から録画が始まります。
ここでひとつ注意しておきたいのが、録画開始時にスタート音(ピッ)が鳴ってしまうこと。これが気になる、録画を感づかれたくないという場合は、会議・セミナー開始前から録画してしまう方法があります。
まとめ
Zoomは無料プランでも権限を与えてもらえばローカルへの録画データが保存ができます。ただ、この場合はディスク容量には気を使う必要がある点に注意しなければなりません。録画の方法自体はとても簡単で、データもMP4という汎用性のある形式なのでOSの違いを気にする必要がないのもうれしいところ。そして、Windows10やiPhoneを使えば自分だけのメモとして気兼ねなく録画できる方法がある点もぜひ覚えておいていただきたいポイントです。
■関連記事
Zoomでオンラインセミナーを実現する「ビデオウェビナー」機能の使い方とコツ
https://manamina.valuesccg.com/articles/919コロナ対策で対面での会議やセミナーができなくなり、オンライン会議やオンラインセミナーの需要が高まっています。「Zoom」の有料プランなら「ビデオウェビナー」機能で、100人以上が参加するオンラインセミナーを実現できます。Zoomのウェビナー機能の基本的な使い方やコツをご紹介します。
Teamsを使ってWebでテレビ会議!会議を設定したりゲスト招待するには?
https://manamina.valuesccg.com/articles/847新型コロナ対策で在宅勤務やテレワークが実施され、Web会議・テレビ会議のニーズが高まっています。これに応えるのが「Microsoft Teams(マイクロソフト チームズ)」です。Microsoft TeamsでWebでのテレビ会議の始め方、社外ゲストの正体方法などの基本的な操作から、知っていれば便利な機能について解説します。
Zoom、GoogleMeetなどオンライン会議ツールの利用実態を調査。コロナ禍でリモート文化は定着したのか
https://manamina.valuesccg.com/articles/1439コロナ禍で大きく需要が伸びたオンライン会議ツールについて、新しい「働き方」へ与えた影響を探っていきます。Web行動ログ分析ツール「Dockpit」を用いて、Zoom、GoogleMeet、Skypeの3ツールのユーザー数や利用時間帯を調査。さらに、地方別のコロナ前後での伸び率や、年代別の比較も行っています。BtoBコミュニケーション施策を考える上での参考にしてみてください。
Zoomの基本や録画方法、その他のWeb会議ツールについて
新型コロナウイルス感染症の影響で世界中のリモートワークが増えたことから、Zoomの利用者は2019年12月の1,000万人から2020年4月のピーク時で3億人と、30倍に急増しました。参加者側は無料なので、Web会議でZoomに参加した経験がある方も多いのではないでしょうか。Zoomの基本やホストになった場合の録画方法、その他のWeb会議ツールの比較については、以下の記事も御覧ください。
Zoomの画面共有は、資料の画面を共有する機能。画面共有すれば、よりリアルなWeb会議やミーティングを行えます。Zoomの画面共有機能はホストでなくてもOK!Zoomの画面共有機能のやり方から画面共有ができない場合のトラブルシューティングまで解説します。
Zoomのバーチャル背景設定方法を解説。うまくいかない場合の回避方法も!
https://manamina.valuesccg.com/articles/1256リモートワークや在宅ワークの増加に伴い、Zoomの利用頻度が高くなっています。手軽にWeb会議できるZoomですが、背景がごちゃごちゃしているので映したくない、プライバシー的に背景を映したくない場合は、バーチャル背景(仮想背景)の設定をおすすめします。無料版のZoomでも設定可能なバーチャル背景について、詳しく解説します。
Zoomでテレビ会議!無料版は何人まで?コロナ対策で一部の時間制限緩和中
https://manamina.valuesccg.com/articles/846新型コロナ対策で高まるテレワーク需要でテレビ会議ツールの需要が高まっています。なかでも「Zoom(ズーム)」は敷居の低さや通話品質が評価され、急激にユーザーを増やしています。人気になった理由や無料版と有料版の違いなどZoomの基本を解説します。
新型コロナ対策で緊急事態宣言もでるなか「テレワーク」がにわかに脚光を浴びています。物理的に会えない状況で社内会議に営業、セミナーを実現するには「Web会議」ツールが必要です。今回はWeb会議ツールで無料でどこまでできるのか、Teams、Googleハングアウト(Meet)、Zoom、Skype、Webex、Wherebyの6つを比較します。
Zoomの録画に関するFAQ
■Zoomの録画やスクリーンショットはバレる?
Zoomのスクリーンショットについては特に制限ありませんが、マイクがONの場合は、シャッター音に気をつけましょう。
一方、Zoomの動画を録画できるかは、ホスト(主催者)の設定次第です。ホストが録画している場合は、画面上にRECボタンが表示されるので、参加者に知られずに録画することはできません。また、参加者が録画すると主催者に通知が行くので、通知されるのを避けたい場合はZoomの標準機能以外の録画ツールを用いる必要があります。
■iPhoneやAndroidの機能でZoomの録画すると、相手にわかる?
iPhoneやAndroidのスマホには、標準で録画機能が付いています。これらを使ってZoomを録画すると、相手に伝わってしまうでしょうか?この場合、Zoom標準の録画機能ではないため、相手に通知されません。ただし、録画開始時に音が出るツールもあり、それによって相手に伝わることがあります。
■Zoom録画の保存先は?
Zoom録画の保存先には2種類あり、無料版ではローカル保存、有料版ではローカル保存とクラウド保存両方から選べます。
■Zoomの録画時間の制限は?
Zoomの無料版の場合、一回のセッションは複数人では40分、1対1では24時間という制限があります。どちらの場合でも、録画時間は最長40分です。有料版の場合、セッションも録画時間も最長24時間に延長されます。
メールマガジン登録
最新調査やマーケティングに役立つ
トレンド情報をお届けします
マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。
編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。