博報堂生活総研、2023年9月の消費予報を公開

博報堂生活総研、2023年9月の消費予報を公開

株式会社博報堂のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。今回は、2023年9月の結果を発表しました。


2023年9月の消費意欲指数は47.2点。前月比-3.4ptで低下、前年比-0.1ptで横ばいとなりました。

夏休み、帰省シーズンの反動や物価高の影響で、消費意欲は前月より低下

例年9月は、夏休みや帰省シーズンのある8月に比べて消費意欲指数が低下する月です。今年も前月比-3.4pt低下しました。また、前年比では-0.1ptで横ばいとなっています。

消費意欲指数の理由をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(8月442件→9月302件)は減少し、ネガティブな回答(8月812件→9月880件)は増加しています。具体的にポジティブな回答では、「(夏休み・連休があるからなど)季節的な意欲向上(8月176件→9月65件)」や、「旅行の予定がある/行きたい(8月74件→9月35件)」が減少しています。ネガティブな回答では、「今月までに多く使った反動で節約(8月55件→9月91件)」が増加しました。また、前月やや落ち着きをみせていた「物価高・値上げ・円安(8月88件→9月116件)」は、再び増加しています。

前年と比べると、消費にポジティブな回答(22年9月302件→23年9月302件)は横ばい、ネガティブな回答(22年9月927件→23年9月880件)は減少しました。具体的にネガティブな回答では、「金銭的な理由で節約、我慢(22年9月181件→23年9月161件)」 や、「今後の出費予定のために我慢(22年9月155件→23年9月135件)」が減っています。

新型コロナ5類移行後初の夏休みや帰省で、財布の紐が緩んでいたシーズンが過ぎたことと、ガソリンの価格急騰など物価高への懸念により、今年の9月の消費意欲は、例年同様控えめになることが予想されます。

消費意向は、 「旅行」「外食」を中心に多くのカテゴリーで前月比、前年比減

「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は24.8%で、前月比では-6.5ptと大きく下がり、前年比でも-2.5ptと低下しました。16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比、前年比ともに20件以上増加したカテゴリーはありません。

一方、20件以上減少したカテゴリーは、前月比で「旅行」「外食」「レジャー」など14カテゴリー、前年比では「外食」「食品」「インテリア用品」など9カテゴリーです。なかでも「旅行」「外食」「レジャー」は前月比で80件以上減少と、特に大きく減少しています。

夏休みシーズンで大きく盛り上がった前月から一転、外出関連カテゴリーを中心に、幅広いカテゴリーで消費意向が落ち着いく月となりそうです。

出典元:株式会社博報堂

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000755.000008062.html

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連するキーワード


マーケティング

関連する投稿


約7割が再来店につながらず...単発購入で終わる顧客が増加傾向?小売業のリピーター獲得に立ちはだかる壁とは【iTAN調査】

約7割が再来店につながらず...単発購入で終わる顧客が増加傾向?小売業のリピーター獲得に立ちはだかる壁とは【iTAN調査】

株式会社iTANは、小売店経営者・店舗責任者・マーケティング担当者を対象に、「小売業界における再来店促進と顧客接点の実態」に関する調査を実施し、結果を公開しました。


「1円スマホ」の購入経験者は約1割も、機会があれば利用したい人は約5割と利用に前向きな姿勢あり【イード調査】

「1円スマホ」の購入経験者は約1割も、機会があれば利用したい人は約5割と利用に前向きな姿勢あり【イード調査】

株式会社イードは、スマートフォンやデジタルライフについてユーザー目線で最新情報をお届けするメディア「LiPro(インターネット)」において、1円スマホに関心のあるユーザーを対象に「1円スマホ」に関する関心・意向についてアンケート調査を実施し、結果を公開しました。


電通デジタル、リテールメディアが生活者にもたらす購買行動とブランド指標への影響についての調査結果を公開

電通デジタル、リテールメディアが生活者にもたらす購買行動とブランド指標への影響についての調査結果を公開

株式会社電通デジタルは、生活者のリテールメディアへの接触が購買行動およびブランド認知に与える影響を明らかにするため、「2025年 リテールメディア調査」を実施し、結果を公開しました。


若年層の消費行動、2025年8月に増えたのは「外食/カフェの飲食やテイクアウト」が最多【LINEリサーチ調査】

若年層の消費行動、2025年8月に増えたのは「外食/カフェの飲食やテイクアウト」が最多【LINEリサーチ調査】

LINEリサーチは、全国の15~24歳を対象に「直近1か月で、ふだんより多くお金を使った項目」についての2025年9月期の調査を実施し、結果を公開しました。


AIエージェントを導入している企業は35%!生成AIの導入スピードを上回る【BCG調査】

AIエージェントを導入している企業は35%!生成AIの導入スピードを上回る【BCG調査】

ボストン コンサルティング グループ(BCG)は、MITスローン・マネジメント・レビュー誌(MIT SMR)と共同で、AIによるビジネスへの影響に関するレポート「The Emerging Agentic Enterprise: How Leaders Must Navigate a New Age of AI」を発表しました。


ページトップへ