DOWNTOWN+の勢いは本物か。ヒット状況と将来性を分析

DOWNTOWN+の勢いは本物か。ヒット状況と将来性を分析

月額1,100円でお笑いコンビ「ダウンタウン」のオリジナルコンテンツが楽しめる「DOWNTOWN+(ダウンタウンプラス)」。サービス開始からわずか2ヶ月でユーザー数50万人を突破し、大きな話題を呼んでいます。賛否が分かれる新たな挑戦でありながら、なぜここまで支持を集めたのか。その理由を分析しました。


DOWNTOWN+(ダウンタウンプラス)とは

DOWNTOWN+(ダウンタウンプラス、以下一部DT+)は、お笑いコンビ「ダウンタウン」が自らプロデュースしたコンテンツを配信するオリジナルプラットフォームで、月額1,100円、年額11,000円でパソコンやスマートフォンで視聴が可能です。

またU-NEXT・ABEMA・Amazonプライムビデオ利用者は追加パックとして月額770円で見ることができます(一部制限有り)。

配信内容は以下の通りです。


曜日配信内容
月曜ダウンタウン過去出演作品
水曜・金曜DT+オリジナル作品
土曜(月1~2回)生配信コンテンツ(LIVE+/お笑い帝国大学)

出典:DOWNTOWN+|ダウンタウンプラス(公式HP)より

DOWNTOWN+のオリジナル作品に加えて、ダウンタウンが出演していた『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』など、過去の人気番組も配信されます。

土曜日の生配信では、ユーザー参加型の大喜利企画『お笑い帝国大学』も開催され、ここでしか味わえない特別な体験を楽しめる内容になっています。

コンテンツはテレビ番組級の制作体制で作られており、ファンにはおなじみのダウンタウンの姿を再び堪能できるのが魅力です。

ここからはDOWNTOWN+のヒット状況とその要因を分析していきます。なお分析には、毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えるヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール『Dockpit(ドックピット)』を用います。

ヒット状況:アプリユーザー数20万人突破

まず、ヒット状況を見ていきましょう。

図:「DOWNTOWN+」アプリユーザー数推移

「DOWNTOWN+」アプリユーザー数
調査対象:PC&スマートフォン
調査期間:2025年9月~2025年12月

サービスが開始した2025年11月はアプリユーザー数が20万人を突破し、単純計算で2億2千万円の売上規模となりました。ブラウザ版や他サービス経由の利用者も含めると更に多いことが予想され、順調な滑り出しとなっています。2025年12月ではユーザー数が16万人となっています。

YouTubeチャンネルも設立されており、登録者数は現在約44万人となっています。予告動画がメインであるにも関わらず再生数が多く、人気の高さが伺えます。

「探偵!ナイトスクープ」や「相席食堂」で知られるナイトinナイトのYouTubeチャンネル『ナイトinナイト【ABCテレビ公式】』は、登録者数約34万人となっています。「バラエティ番組風な切り抜きコンテンツ」をメインとするチャンネルの中では高い注目度となっています。

※記事執筆時(2026年1月)のチャンネル登録者数

DOWNTOWN+のユーザーの属性

次にどんな人がDOWNTOWN+を利用しているのか見ていきましょう。

まずは性別です。

図:「DOWNTOWN+」アプリユーザーの性別

「DOWNTOWN+」アプリユーザーの性別
調査対象:PC&スマートフォン
調査期間:2025年9月~2025年12月

DOWNTOWN+のアプリユーザーは男性が7割超えという結果になりました。

次に年代を見ていきましょう。

図:「DOWNTOWN+」アプリユーザーの年代

「DOWNTOWN+」アプリユーザーの年代
調査対象:PC&スマートフォン
調査期間:2025年9月~2025年12月

DOWNTOWN+のアプリユーザーはネット利用者全体と比較すると30〜50代の割合が高く、なかでも 40代が最も多いメイン層となっています。この世代は、ダウンタウンが次々とヒット番組を生み出していた時期と学生時代が重なります。ブレイクをリアルタイムで見守ってきた強い思い入れがあり、「あの頃のダウンタウン」を期待して登録したユーザーも多いのではないでしょうか。

次に地域を見ていきましょう。

図:「DOWNTOWN+」アプリユーザーの年代

「DOWNTOWN+」アプリユーザーの年代
調査対象:PC&スマートフォン
調査期間:2025年9月~2025年12月

DOWNTOWN+のアプリユーザーの居住地域を見ると、ネット利用者全体と比較して関東・中部地方が少なく、近畿地方の割合が最も高くなっています。ダウンタウンメンバーの松本さんと浜田さんは兵庫県出身であることや、関西の笑いの系譜にあることなどから、その地域で特に人気が高いのでしょう。

また、ダウンタウンは関西ローカル番組を中心にキャリアをスタートさせ、長年地元で強く露出してきました。近畿の視聴者にとっては、デビュー当時から見守ってきた “地元のスター”としての愛着が生まれやすく、今回のような熱い支持につながったと考えられます。

DOWNTOWN+のヒット要因と将来性

現在は大きな注目を集めているものの、ユーザーを継続的に確保できるのか、そして強気な価格設定に見合う魅力を示せるのかといった懸念は残ります。

ここからは、将来性について詳しく見ていきます。

ファン層に見合った価格設定

DOWNTOWN+の月額料金は1,100円で、同程度の価格帯には多彩な作品を楽しめる競合サービスもあるため、やや強気な設定と言えます。一方で、YouTubeメンバーシップを例にすると、月額140円※から設定できるにもかかわらず、1,100円や3,000円超に設定しているチャンネルも珍しくありません。DOWNTOWN+の主要ユーザー層は40代で、比較的経済的な余裕がある世代であることを踏まえると、この価格が継続に対して大きな障壁になる可能性は低いと考えられます。

YouTube のチャンネル メンバーシップの料金: アジア太平洋 - 日本 - YouTube ヘルプ

YouTubeとは違う“本格お笑い番組”としての強み

テレビ離れが叫ばれるなか、YouTubeに参入するお笑い芸人は増えているものの、中心となるのはコントやフリートークで、テレビ的な“企画番組”とは性質が異なります。一方、DOWNTOWN+ではテレビ番組的な構成力と制作クオリティを備えており本格的なお笑い番組として成立していると筆者は考えます。

また、独自プラットフォームだからこそコンプライアンスが比較的柔軟で、YouTubeや地上波の規約・風潮に左右されにくい点も大きな強みです。こうした自由度の高い表現は、他サービスと比較した際にも優位性を発揮するでしょう。

さらに、ダウンタウン以外の芸人も多数出演し、松本がMC的に回すスタイルであるため、DOWNTOWN+は「ダウンタウンのファン」にとどまらず、幅広いお笑いファンにとって魅力的なサービスと言えるでしょう。

ライト層の取り込み

サービス開始直後の現在はダウンタウンのコアなファン層が中心と考えられますが、YouTubeで無料公開された番組動画は2週間で132万再生を記録しており、注目度の高さがうかがえます。この数字を”潜在的な利用層”と捉えれば、さらなる需要拡大も期待できます。

DOWNTOWN+はサービス開始直後でコンテンツはまだ少ないものの、動画はアーカイブとして蓄積されていくため、時間の経過とともに視聴可能なコンテンツが増えていきます。今後は継続利用のコア層だけでなくライト層による数か月ごとのスポット利用の需要も伸びていくと考えられます。また、他サービスの追加パックとして月額770円で利用できる点も魅力であり、この課金形態が広がることも需要拡大の鍵になりそうです。

画像:U-NEXT追加パック

まとめ

好調な滑り出しを見せたDOWNTOWN+。継続性には課題もあるものの、利用可能な価格設定や差別化されたコンテンツ内容からサービスとしての将来性は大きく期待できるものとなっています。今後、中長期的な運用によってどのような展開が生まれるのかにも注目したいところです。

▼今回の分析にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザでキーワード分析やトレンド調査を行えます。無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。

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この記事のライター

26卒内定者アルバイトの大学院生。大学では害虫防除の研究をしています。

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