経営者・役員から見るデジマ、重要性は意識しているも「効果が出ない/精通した人材がいない」が多数【メディアリーチ調査】

経営者・役員から見るデジマ、重要性は意識しているも「効果が出ない/精通した人材がいない」が多数【メディアリーチ調査】

株式会社メディアリーチは、同社が運営するマーケティング・広告専門メディア「MARKETIMES(マーケタイムズ)」にて、国内企業の経営者・役員を対象に、「国内企業のデジタルマーケティング実態調査2023年/2024年」を実施し、その調査結果を公開しました。


デジタルマーケティングの重要性:約43%の経営者が「非常に重要」または「重要」

多くの経営者がデジタルマーケティングの重要性を認識していることが明らかになりました。約43%が「非常に重要」または「重要」と回答し、デジタルマーケティングが今日のビジネス環境において不可欠な要素であることを示しています。

しかし、重要でないと考える経営者も約25%に上り、この分野に対する理解の深化や価値の再認識が必要です。この結果は、デジタルマーケティングへの投資が増加している一方で、まだ完全には普及していない現実を浮き彫りにしています。

経営者のデジタルマーケティング理解度:15.5%が「高い」と評価し、多くは「普通」

経営者のデジタルマーケティングに対する理解度はまだ十分ではないことが調査からわかります。高い理解度を示す経営者は全体の約15%に留まり、多数は「普通」と答えています。これはデジタルマーケティングの複雑性と、絶えず変化する市場の傾向を反映していると考えられます。経営者層におけるデジタルマーケティングの教育と理解の向上が急務であり、これが推進されることで、企業のデジタルマーケティング戦略の質と成果が大きく向上する可能性があります。

2024年のデジタルマーケティングへの投資スタンス:12.9%が「積極的に投資する」と回答し、38.6%が「必要に応じて投資する」

2024年以降のデジタルマーケティングへの投資スタンスに関して、12.88%が「積極的に投資する」と回答していますが、38.63%は「必要に応じて投資する」としています。これは、デジタルマーケティングの重要性は認識しつつも、具体的な投資には慎重な姿勢を示す経営者が多いことを反映しています。約34%が「投資しない」と回答していることも、デジタルマーケティングの有効性に対する疑問や、効果測定の困難さを示唆している可能性があります。

2023年現在実施しているデジタルマーケティング手法:「Webサイト構築/リニューアル」が25.8%最多、続いて「SNS/動画マーケティング」が22.3%、「デジタル広告」が18%

現在実施されているデジタルマーケティング手法としては、「Webサイト構築/リニューアル」が25.75%で最も多く、続いて「SNS/動画マーケティング」が22.32%、「デジタル広告」が18.03%となっています。これらの結果から、基本的なオンラインプレゼンスの構築と、コンテンツを中心としたマーケティングが重視されていることが分かります。しかし、「その他」が39.48%と高く、多様なマーケティング手法が存在していることも示しています。デジタルマーケティングの手法は多岐に渡り、特に新しいトレンドや技術の適用には柔軟な対応が求められています。

求めるデジタルマーケティング人材スキル:「Webサイト構築/リニューアル」が17.6%で最も多い

デジタルマーケティング人材に求められるスキルでは、「Webサイト構築/リニューアル」スキルが17.60%で最も多く、次いで「デジタル広告」および「SNS/動画マーケティング」がそれぞれ15.02%となっています。これは、デジタルプレゼンスの強化と、オンラインでの顧客エンゲージメントの重要性が高まっていることを反映しています。

企業はデジタル化の波に対応するために、これらのスキルを持つ人材を積極的に求めており、デジタルマーケティングの領域における人材育成が重要な課題となっています。このように各質問の結果と考察を組み合わせることで、デジタルマーケティングにおける現状と将来の展望をより深く理解することができます。

デジタルマーケティング関連メンバーの習熟度:高いと回答したのは4.29%、多数が「普通」

部門メンバーの習熟度に関して、高いと回答したのはわずか4.29%、やや高いが10.30%です。この結果は、デジタルマーケティングの専門知識がまだ十分には浸透していない現状を示しています。多くが「普通」(36.05%)と回答し、低いまたは非常に低いとする回答が合わせて約49%となっています。デジタルマーケティングスキルの向上が多くの企業において課題であることを示唆しています。

デジタルマーケティング人材の採用:積極的に行っているが予定通りに採用できていない企業が12.5%

採用活動に関して、積極的に行っているが予定通りに採用できていないと回答した企業が12.45%となっています。

一方で、必要に応じて行っているが予定通りに採用できていないとする企業も同じく12.45%であり、デジタルマーケティング人材の採用が容易ではない状況が浮かび上がります。積極的に採用しているが、採用できていない企業の割合が高いことは、適切なスキルを持つ人材の不足が原因と考えられます。

デジタルマーケティング外注状況:全てを外注する企業が21%、一部外注が33.5%

デジタルマーケティング活動の外注に関して、すべて外注していると回答した企業は21.03%、一部外注しているが33.48%となっています。これは、デジタルマーケティングの専門知識を内部に持たない企業が多いこと、または特定の活動を専門家に任せることの効率性を示しています。

外注せず全て社内で実施しているとする企業も45.49%存在し、これは自社内でデジタルマーケティングの能力を育成し、管理している状況を反映しています。これらの結果から、デジタルマーケティングにおける人材の採用と育成、外注のバランスが重要な要素であることがわかります。

デジタルマーケティング推進のための課題:「具体的な効果が見えない/出せない」という課題が20.6%で最も多く、次いで「デジタルマーケティングに精通した人材がいない」が18.5%、「何から始めてよいか分からない」が17.6%

デジタルマーケティング推進における主な課題として、「具体的な効果が見えない/出せない」が20.60%で最も多く、次いで「デジタルマーケティングに精通した人材がいない」が18.45%、「何から始めてよいか分からない」が17.60%となっています。この結果は、効果的なデジタルマーケティング戦略の欠如、専門知識を持つ人材の不足、そして計画立案における不確実性を示しています。企業はこれらの課題を克服するために、明確な戦略の策定、人材育成、そして効果測定の方法の確立に注力する必要があることが浮き彫りになります。

調査概要

・調査概要:国内企業のデジタルマーケティング実態調査2023/2024
・調査方法:アイブリッジ株式会社が提供するアンケートツール「Freeasy」によるオンライン調査
・調査期間:2023年11月20日〜11月21日
・有効回答:国内企業の経営者・役員500名
・※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているので、必ずしも合計が100になりません

出典元:株式会社メディアリーチ

引用:https://marketimes.jp/digital-marketing-research-2023-2024

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連するキーワード


マーケティング

関連する投稿


20代の9割がアプリのプッシュ通知設定をオフにした経験あり!通知オフする理由は「配信内容」【アイリッジ調査】

20代の9割がアプリのプッシュ通知設定をオフにした経験あり!通知オフする理由は「配信内容」【アイリッジ調査】

株式会社アイリッジは、15歳から69歳の男女を対象に「スマートフォンアプリのプッシュ通知に関する調査」を実施し、結果を公開しました。


業務の自動化を望むECサイト運用事業者は約9割!業務自動化を進める上での最大の障壁は「費用」【エートゥジェイ調査】

業務の自動化を望むECサイト運用事業者は約9割!業務自動化を進める上での最大の障壁は「費用」【エートゥジェイ調査】

株式会社エートゥジェイは、ECサイトの運用経験のある全国の20代~50代の男女を対象に、ECサイトの運営の業務効率に関する調査を実施し、結果を公開しました。


2025年上半期Z世代トレンド予想!Trepo、「ファッション」「グルメ」「コト・モノ」の3部門のランキングを発表

2025年上半期Z世代トレンド予想!Trepo、「ファッション」「グルメ」「コト・モノ」の3部門のランキングを発表

株式会社Creative Groupは、同社が運営するメディア『トレンドメディアTrepo(トレポ)』にて、10代~20代の女性を対象に、2025年上半期のZ世代トレンド予想調査を実施し、結果を公開しました。


ADK MS、「ゲーム総合調査レポート2024」を発表!最新のゲーム市況の把握から、ゲームプレイヤーの行動・心理の分析まで網羅

ADK MS、「ゲーム総合調査レポート2024」を発表!最新のゲーム市況の把握から、ゲームプレイヤーの行動・心理の分析まで網羅

株式会社ADKマーケティング・ソリューションズは、ゲームプレイヤーの心理・行動を分析し、分かりやすく彼らの実態を可視化した「ゲーム総合調査レポート2024」を作成し、公開しました。


BtoBマーケティングの成功は"ファクトファインディング"が重要!本質的・潜在的な課題・ニーズを引き出すことが成功のカギ【PRIZMA調査】

BtoBマーケティングの成功は"ファクトファインディング"が重要!本質的・潜在的な課題・ニーズを引き出すことが成功のカギ【PRIZMA調査】

株式会社PRIZMAは、全国のマーケティングコンサルタントを対象に、「BtoBマーケターが始めた方が良いこと」に関する調査を実施し、結果を公開しました。


最新の投稿


20代の9割がアプリのプッシュ通知設定をオフにした経験あり!通知オフする理由は「配信内容」【アイリッジ調査】

20代の9割がアプリのプッシュ通知設定をオフにした経験あり!通知オフする理由は「配信内容」【アイリッジ調査】

株式会社アイリッジは、15歳から69歳の男女を対象に「スマートフォンアプリのプッシュ通知に関する調査」を実施し、結果を公開しました。


【2025年1月13日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

【2025年1月13日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

編集部がピックアップしたマーケティングセミナー・勉強会・イベントを一覧化してお届けします。


業務の自動化を望むECサイト運用事業者は約9割!業務自動化を進める上での最大の障壁は「費用」【エートゥジェイ調査】

業務の自動化を望むECサイト運用事業者は約9割!業務自動化を進める上での最大の障壁は「費用」【エートゥジェイ調査】

株式会社エートゥジェイは、ECサイトの運用経験のある全国の20代~50代の男女を対象に、ECサイトの運営の業務効率に関する調査を実施し、結果を公開しました。


みんなの注目キーワードは?週間検索トレンドランキング(2024/12/02〜2024/12/08)

みんなの注目キーワードは?週間検索トレンドランキング(2024/12/02〜2024/12/08)

ヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」をもとに、週次の検索急上昇ワードランキングを作成し、トレンドになっているキーワードを取り上げます。


タイのコーヒーの特徴とは?タイのコーヒー市場の現状やショップを紹介

タイのコーヒーの特徴とは?タイのコーヒー市場の現状やショップを紹介

近年タイではコーヒーブームが起こっています。バンコクには次々と新しいカフェができており、SNS映えする店内だけではなくコーヒーの味にもこだわりを持つカフェが増えています。実際に、起業してカフェオーナー兼バリスタになるのはタイでは一つのトレンドです。 近年、タイのコーヒー市場は右肩上がりに伸びており、タイのコーヒー市場は日本円で1440億円を超えると言われています。 そこで本記事では、タイのコーヒー市場の現状を読み解くとともに、タイでなぜコーヒーの人気が高まっているのかを、タイのコーヒーブームの歴史と共に解説します。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ