Twitter呼びはどこまで残ってる?
この記事では、「検索で入力する名称」と「普段の会話で用いる名称」がおおむね一致するという前提で分析していきます。まず「Twitter」と「X」の検索者をそれぞれ見ていきましょう。
なお分析には、毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えるヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール『Dockpit(ドックピット)』を用います。
「Twitter(ツイッター、ついったー含む)」「X(エックス、えっくす含む)」のキーワード検索者数
調査期間:2023年11月~2025年10月
調査デバイス:PC&スマートフォン
| 検索者数(人) | 2023年11月 | 2024年7月 | 2024年9月 | 2025年10月 |
| 2,360,000 | 1,650,000 | 1,530,000 | 1,280,000 | |
| X | 1,550,000 | 1,670,000 | 1,630,000 | 2,050,000 |
名称変更から約3か月後の2023年11月時点では、「Twitter」検索者が60%、「X」検索者が40%で、依然として「Twitter」呼びが主流であったことがわかります。しかし2024年7月には「X」の検索者数が「Twitter」に並び、同年9月からは「X」が「Twitter」を上回っています。最新の2025年10月のデータでは「X」が62%、「Twitter」が38%となり、「X」呼びが主流になったことが確認できます。
2025年10月現在、「X」呼びが主流であるものの、「Twitter」呼びも38%おり、依然として旧名称を使い続けている人が一定数いることが分かります。
Twitter派、X派はそれぞれどんな人?
では、「Twitter」が「X」に名称変更された現在、「Twitter」と呼ぶ人と「X」と呼ぶ人には、どのような特徴があるのでしょうか。
■Xアプリ利用者の属性
最初に、X(旧Twitter)アプリの利用者像から整理してみましょう。
「X(旧Twitter)」アプリ利用者の性別
調査期間:2023年11月~2025年10月
調査デバイス:PC&スマートフォン
若干男性が多いものの、男女比はほぼ1:1となっています。
次に年代を見ていきましょう。
「X(旧Twitter)」アプリ利用者の年代
調査期間:2023年11月~2025年10月
調査デバイス:PC&スマートフォン
ネット利用者全体と比較して、X(旧Twitter)アプリ利用者は20代と30代の割合が高くなっています。特に20代が最も多く、若者に人気のアプリと言えるでしょう。
■Twitter派とX派それぞれの属性
Twitter派とX派、まずはそれぞれの性別を見ていきましょう。
「Twitter(ツイッター、ついったー含む)」「X(エックス、えっくす含む)」検索者の性別
調査期間:2023年11月~2025年10月
調査デバイス:PC&スマートフォン
Twitter派は若干男性の割合が高くなっていますが、Xアプリ利用者の性別とそこまで大きく変わりませんでした。
次に年代を見ていきましょう。
「Twitter(ツイッター、ついったー含む)」「X(エックス、えっくす含む)」検索者の年代
調査期間:2023年11月~2025年10月
調査デバイス:PC&スマートフォン
Twitter派は、20代と30代が特徴的に多くなっていることがわかります。X派は40代、次いで30代が多くなっています。X派はTwitter派よりも年齢層が高くなっていることがわかります。
■いち早くX呼びに順応した人は?
では、X呼びが主流になる前にX呼びをしていた人はどんな人なのでしょうか。年代を見てみましょう。
「Twitter(ツイッター、ついったー含む)」「X(エックス、えっくす含む)」検索者の年代
調査期間:2023年11月~2024年6月(Twitter呼びが多数派の期間)
調査デバイス:PC&スマートフォン
早期にX呼びをしていた人のデータですが、先ほどのデータと比較すると、より40代の割合が高くなっていることがわかります。若者よりも中年層の方が変化に素早く対応していることが分かります。
変化への順応が早いのは中年層。若者がTwitter呼びにこだわる理由は?
X(旧Twitter)は2006年3月にサービスを開始し、2008年4月には日本語版が登場しました。2010年には、当時のTwitterでよく用いられていた『~なう。』がユーキャン新語・流行語大賞を受賞(引用:「なう」が新語・流行語大賞トップ10入り)し、一大ブームとなりました。
あれから15年、当時中高生だった世代は今では20〜30代となり、Twitter派の年齢層と重なります。青春期をTwitterと共に過ごした世代は、その呼び名に強い愛着を持ち、今もなお“Twitter”と呼び続けているのかもしれません。
逆に、現在の40代はTwitterが流行した頃にはすでに25歳~34歳であり、若い世代ほど深くのめり込む年齢ではなかった可能性があります。そのため、今の20代・30代に比べてTwitterへの愛着は薄く、これまでにも多くの変化を経験してきたことから、呼び名の変更にも柔軟に対応できるのかもしれません。
また、「中年は変化に慎重だと見られがち」というステレオタイプ的な見方があるからこそ、流行に遅れをとりたくない、時代に取り残されたくないという意識が働き、むしろ積極的に「X呼び」に順応した可能性も考えられます。
まとめ
今回は、「Twitter」派と「X」派の属性をまとめました。新名称がどれくらいの期間で定着するのか、また、変化に順応しやすい世代と旧名称にこだわる世代といった違いも見えてきました。
呼び方の選択ひとつにも世代ごとの価値観や適応力が反映されており、世の中への理解を深める一歩として参考になりそうです。
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▼今回の分析にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザでキーワード分析やトレンド調査を行えます。無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。






26卒内定者アルバイトの大学院生。大学では害虫防除の研究をしています。