Pinterestユーザーの接触状況と活用の特徴
日本国内ではPinterestがまだマス向けSNSとして認知されているわけではありませんが、実際の利用実態を見ると、多くの生活者が日常的に活用していることがわかります。
調査では、月に1回以上Pinterestを利用している人が全体の半数を超えており、その中の約86%がインフルエンサーの投稿に接触していると回答しました。
これは、日本のPinterestユーザーにとってインフルエンサー投稿が「自然な情報接触」の一部として機能していることを示しています。
さらに、よく見られている投稿ジャンルは「ファッション」「料理」「旅行」といった暮らしに密着したテーマが中心で、日本人ユーザーはPinterestをライフスタイル改善や日々の工夫のヒントとして利用している傾向があります。
このような背景から、Pinterestは日本市場においても、広告媒体というより“日常の延長にある情報源”として受け入れられているといえます。
海外ブランドが参入する際には、この文脈を理解した上での投稿設計が重要になります。
インフルエンサー投稿は「やってみたい」を引き出しているか?
日本のPinterestユーザーは、インフルエンサーの投稿に触れることで強く「行動したくなる」傾向があります。
調査では、インフルエンサー投稿を見たことのあるユーザーのうち92.5%が「やってみたい」「作ってみたい」と感じたことがあると回答しました。
これは、ビジュアルの魅力だけでなく、投稿内容のわかりやすさや再現性が、日本の生活者の心理にフィットしていることを示しています。
特に、日本では「料理」「ハンドメイド」「ウェディング」などの実用性の高いジャンルに対して再現意欲が強く、見たものを保存して自分でも実践するという行動につながりやすい傾向があります。
こうした傾向は、ユーザーとの“感情的接点”を意識した投稿が、より深いエンゲージメントを生む土台になることを示唆しています。
日本市場においては、「共感できて、自分にもできそう」と感じさせる構成が効果的です。
信頼される投稿とは?Pinterestにおける「投稿品質」の評価軸
日本のPinterestユーザーがインフルエンサー投稿を「信頼できる」と感じるかどうかは、フォロワー数やブランドの知名度ではなく、投稿の内容そのものに大きく依存しています。
調査では、信頼の理由として最も多かったのは「口コミやレビューがある」(54.2%)、「説明がわかりやすい」(50.5%)といった、実用性と透明性に関する項目でした。
日本市場では、見た目の派手さや影響力よりも、「この投稿は自分の生活に役立つか?」という視点で投稿の価値が判断されます。
つまり、ブランド力の有無に関係なく、丁寧に構成されたコンテンツであれば、新興ブランドでも高い信頼を得ることが可能です。
海外企業が日本市場向けにPinterestを活用する際は、“共感”よりも“納得”を重視した構成が鍵となります。
投稿から行動、そして購買・継続へ
日本のPinterestユーザーは、インフルエンサー投稿を見たあと、実際に行動に移す割合が高い傾向にあります。
さらに興味深いのは、その一部が一時的な行動にとどまらず、「1ヶ月以上継続している」(12.4%)という結果です。
これはPinterestが、日本の生活者にとって「継続的なライフスタイル改善のヒント」として受け入れられている証といえるでしょう。
また、インフルエンサー投稿をきっかけに商品やサービスを「実際に購入した」ユーザーは全体の86.9%に達しており、日本市場でもPinterestが購買導線の起点になっていることがうかがえます。
購入の決め手としては、「見た目が好み」「お得感」「レビュー」などが上位を占めており、情報の信頼性とビジュアルの共存がカギとなっています。
海外ブランドは、単なる広告ではなく、「体験できる情報」を提供することで、日本のユーザーの行動を促進できます。
調査概要
調査主体:hotice株式会社
調査協力:合同会社RASA JAPAN
調査手法:インターネット調査
調査時期:2025年8月
調査対象:日本国内在住のPinterestユーザー
有効回答数:125名
出典元:hotice株式会社
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。





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