94%が口コミを参考にしている
「商品を買うときや店舗を探すときに口コミを参考にしていますか?」という質問への回答では、「とても参考にしている」「まあまあ参考にしている」を合わせると93.75%に達し、ほぼすべての消費者が口コミを参考にしていることが明らかになりました。
また、「どのくらいの数の口コミを見ますか?」という質問では、44.5%の人が4~10件の口コミを比較しているという結果となり、消費者は複数の口コミを読んで総合的に判断していることがわかりました。
どのくらいの数の口コミを見ますか?
52%が「候補を探す段階」で口コミをチェック
口コミはどの段階でチェックしますか?
「購入・来店を決めるとき、口コミはどの段階でチェックしますか?」という質問への回答から、過半数の消費者が「候補を探す段階」、つまり一番最初に口コミをチェックしていることが判明しました。「比較段階」と合わせると89.75%となり、ほぼ9割の人が最終判断の前に口コミを見ています。
これは、悪い口コミがある場合、検討の対象にすら入らない可能性が高いことを示しています。
購入・来店をためらう理由の1位は「接客態度の悪さ」
どんな口コミを見たときに来店や購入をためらいますか?
「どんな口コミを見たときに来店や購入をためらいますか?」という質問への回答から、ほぼすべての回答者が「接客態度が悪い」と書かれた口コミを見ると購入や来店をためらうという結果となりました。商品やサービスの質以上に、人の対応が重視されていることが明らかになりました。
また、「ネガティブな口コミに対して企業の返信がなかった」という項目も54人(13.5%)が選択しており、企業の対応姿勢も重要な判断材料となっていることがわかりました。
67%が企業の返信対応をチェックしている
悪い口コミを見たとき企業の返信対応をチェックしますか?
「悪い口コミを見たとき、企業の返信対応をチェックしますか?」という質問への回答から、「必ず見る」「時々見る」を合わせると268人、つまり67%の人が企業の返信をチェックしていることが明らかになりました。
悪い口コミが書かれた際、放置するのではなく誠実に対応することで、逆に信頼を獲得できる可能性があることを示しています。
信頼される口コミの特徴は「具体性」と「写真・動画」
信頼できる口コミの特徴を教えてください
「信頼できる口コミの特徴を教えてください」という質問への回答から、8割以上の人が「具体的な内容」を重視しており、半数以上が「写真・動画」を信頼の基準としていることがわかりました。
一言コメントのような簡易的な口コミではなく、詳細な体験談や視覚的な情報が求められていることが明らかになりました。
75.5%の人は口コミを「書かない」
あなたは口コミを積極的に書きますか?
「あなたは口コミを積極的に書きますか?」という質問への回答では、合計で75.5%の人が「ほとんど書かない」または「書かない」という結果となりました。
つまり、ほとんどの人は口コミを読むが書かない一方で、わざわざ書く人は「感動した」か「不快だった」かの両極端であることが推測されます。
良い口コミを書くきっかけは「対応の丁寧さ」
あなたが『いい口コミを書こう』と思うきっかけは何ですか?
「あなたが『いい口コミを書こう』と思うきっかけは何ですか?」という質問への回答から「対応の丁寧さ」と「期待を超える体験」が良い口コミを生むきっかけになっていることがわかりました。
一方で「見返りがあるから」は40人に留まり、金銭的なインセンティブよりも誠実な対応や期待を超える体験が重要であることが示されました。
自由記述から見えた消費者の本音
「あなたが『このお店・商品は信頼できる』と思う瞬間を教えてください」という質問では、400人から多様な回答が寄せられました。
特に印象的だったのは、以下のようなコメントです。
接客の重要性を示すコメント
「制服で店舗を訪れても、子ども扱いをするわけでも、適当にあしらうわけでもなく、しっかりと接客してくれた時」(10代男性)
「接客態度が一番です。商品の信頼度も勿論ですが、商品を管理しているお店の雰囲気や店員さんの態度が丁寧であればこそ、信頼度が増します」(40代女性)
企業の返信対応を評価するコメント
「いかなる口コミにも丁寧な返信があり真摯に対応しているお店」(50代女性)
「良い口コミにも悪い口コミにも、同じテンションで返信がしてある時。悪い口コミにだけ長文で返してあると逆に不信感を感じる」(30代女性)
誠実さを求めるコメント
「都合のいいことばかりではなく、この商品はお店にとってマイナスな点もきちんと説明してくれたり、正直な対応をしてくれると、逆に安心します。完璧さよりも『ちゃんと向き合ってくれている』と感じる瞬間が、一番信頼につながると思います」(20代女性)
「変に押し売りしてこず、デメリットも話してくれた時や、こちらの気持ちに真摯に寄り添って対応してくれた時」(20代女性)
サクラレビューへの警戒感
「良い評価だけが固まっていない時」(20代女性)
「サクラと思うような適当な口コミがあまりないとき」(10代女性)
これらのコメントから、消費者は「完璧なサービス」ではなく「誠実な対応」と「人としての温かさ」を求めていることが明らかになりました。
本調査から見えた口コミ対策の重要性
本調査を通じて、以下の3点が明らかになりました。
1. 口コミは購買行動の「前提条件」となっている
94%が口コミを参考にし、52%が候補を探す段階でチェックしているという結果から、口コミは単なる参考情報ではなく、購買の前提条件となっていることがわかりました。
特に悪い口コミがある場合、検討の対象にすら入らない可能性が高く、広告費をかけて集客しても口コミで弾かれてしまうという事態が発生します。
2. 接客・対応の質が最重要
購入・来店をためらう理由の1位が「接客態度の悪さ」であることから、商品やサービスの質以上に、人の対応が重視されていることが明らかになりました。
どれだけweb集客に投資しても、現場の接客品質が低ければ悪い口コミが増え、長期的な集客効果は得られません。
3. 企業の返信対応が信頼構築の鍵
67%が企業の返信をチェックしており、自由記述でも返信の質を評価する声が多数ありました。悪い口コミへの誠実な対応が、逆に信頼を獲得する機会になることが示されました。
また、「良い口コミにも悪い口コミにも同じテンションで返信する」「理不尽な口コミにも感情的にならずロジカルに対応する」といった姿勢が評価されています。
事業者が最低限クリアすべき3つのライン
本調査の結果を踏まえ、実店舗やECサイトを運営する事業者様が最低限クリアすべきラインとして、以下の3点が挙げられます。
1.接客・対応の品質を最優先で整える:従業員教育の徹底、マニュアルの整備、定期的な品質チェック
2.口コミを最低10件以上は集める:44.5%の人が4~10件の口コミを比較するため、3件以下では比較検討の対象にならない
3.悪い口コミには必ず返信する:感情的にならず、誠実に対応し、具体的な改善策を示す
最近では、業界問わず高額なサービス費用や単価、長期契約を前提としたサービスが多く見られますが、中身の伴わない過剰な利益追求は顧客体験を損ない、悪い口コミに繋がります。
株式会社LeveL.Lでは「業界の悪しき慣習からお客様を守る」ことをミッションに掲げ、透明性のある価格設定と誠実なサービス提供を通じて、事業者様の口コミ改善と集客支援を行っておりいます。
調査概要
調査期間:2025年10月29日~2025年11月12日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の10代~70代の男女
有効回答数:400人(男性114名、女性286名)
出典元:株式会社LeveL.L
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。





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