支出傾向には世代別の傾向が見られ、18~24歳の若年層は昨年に比べて支出をやや増加させる意向を示しており、10%が「支出が増える」と回答しています。
この若年層の約半数(49%)は、年末までの買い物を11月末に終わらせる計画を立てており、割引を利用するために早めに動き出す傾向がうかがえます。
一方、45~64歳の年齢層では、まとめ買いをしたり、年間を通して計画的に買い物を行う傾向があります。BFCMや年末商戦での買い物を計画している人は平均22,352円の支出を予定しており、BFCMや年末商戦での買い物を計画をしていない人でも平均7,758円の買い物する予定と回答しています。
日本での年末商戦での買い物ジャンルの中で、食べ物・飲み物を購入予定と回答した消費者は59%にのぼり、最も多い結果となりました。
さらに飲食分野は、BFCM期間中に購入予定のジャンルの中でも55%と最も多いことがわかりました。次に多かった買い物ジャンルがアパレル分野で、42%がセール期間中に衣類を購入する予定と回答しています。3位はエレクトロニクス分野(22%)となり、健康・美容分野(20%)を上回る結果となっています。
その他、ギフトの好みは実用性重視の傾向が強く、51%の消費者が「役立つもの」、48%が「無駄にならない消耗品」を選ぶと回答しています。
世代別の傾向として、65歳以上のシニア層は、実用的なギフト(57%)を最も優先し、次に無駄にならない消費財(53%)を挙げています。18~24歳の若年層でも、無駄にならない消費財(46%)を好む傾向が強く、次にトレンド商品(44%)、そして実用的なギフト(43%)が続く結果となっています。また男性は実用的なギフト(53%)を好む一方で、女性は無駄にならない消費財(53%)を好む傾向がみられました。
コロナ禍を経て現在、BFCMおよび年末商戦ではハイブリッドショッピングが大きな役割を果たす見込みです。実際に、51%と約半数の消費者が、少額の商品はオンラインで購入し、金額の大きい商品は実店舗で購入したいと回答しています。
また30%がオンラインとオフラインの両方のチャネルを活用して年末商戦の買い物を計画していると回答しており、日本の事業者にとってはOMOによる顧客体験の重要性を示唆していることがわかります。
ソーシャルメディアでの購入は若年層の購買行動に大きな影響を与えており、49%がInstagram、42%がTikTok、41%がYouTubeで購入していることが判明しました。
一方、年齢が上がるにつれてこの傾向は下がり、35~44歳の消費者ではInstagramでの購買は24%、TikTokでの購買は14%に留まる結果となりました。
なおShopifyが今年実施した調査「事業者の実態調査」では、最も重要なマーケティングチャネルとして、62%の事業者がオーガニックソーシャルによる販売と回答しており、ソーシャルメディアでの購買に関する重要性が高まっていることがうかがえます。
消費者が求める機能やテクノロジーに関しては、時間やお金の節約に役立つ実用的なツールが最も関心を集めています。
特にこの1年間で最も利用されたのは価格比較ツール(44%)で、続いてリアルタイム注文追跡(17%)、モバイルアプリ(16%)という結果になりました。
空間コマース(4%)、チャットボット(4%)、バーチャルリアリティ・拡張現実(3%)などの機能の利用者はまだ少ないものの、18〜24歳の若年層では、これらの機能を利用する割合がそれぞれ10~11%ほどの割合を占め、新たな機能の利用は増加傾向にあります。
今年は生活費の上昇が消費習慣に影響を与えており、45%の消費者が「自由支出を控えている」ことが判明しました。また62%が「購入前に価格を比較」すると回答しているほか、54%が「節約のためにセールで購入する」と回答しています。
さらに購入を決定する際に影響する要素として、割引(54%)と送料無料(46%)が高い割合を占めていることから、ブランドロイヤルティの構築において重要で要素となっていることがうかがえます。
物価高の影響を受け、消費者は年末商戦でもより実用的で無駄のないギフトに注目し、慎重にアプローチしていることが分かります。
こうした消費者行動の変化に対応してより良いショッピング体験を提供する上で、AIの重要性も高まってきています。AIの活用で期待していることを尋ねると、消費者のうち31%が「AIが実店舗体験を改善できる」、次いで27%が「AIを利用して節約できる」に期待を寄せていることがわかりました。
出典元:Shopify Japan 株式会社
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