【2025年】人気の資格ランキング!調べられてるのはFP、宅建?

【2025年】人気の資格ランキング!調べられてるのはFP、宅建?

リスキリングが話題となり、注目が集まっている「資格」の取得。ITパスポートやTOEICなど広く普及が進んでいる資格から、行政書士や宅建士など専門性の高い資格まで網羅し、いま人気の資格を探っていきます。


情報収集者が多い人気資格ランキング

早速、各資格の公式サイト閲覧者数ランキングから、人気の資格を探っていきます。

なお分析には、毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えるヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」を用います。

国家資格は、ITパスポート、宅建士が人気

まず、国家資格については以下のようになりました。


順位 資格名 閲覧者数
1 ITパスポート 1,030,000
2 宅地建物取引士 749,000
3 社会保険労務士 381,000
4 司法書士 358,000
5 税理士 304,000
6 行政書士 295,000
7 保育士 267,000
8 介護福祉士 221,000
9 中小企業診断士 183,000
10 調理師 157,000
11 土地家屋調査士 101,000
12 キャリアコンサルタント 89,200
13 マンション管理士 73,800
14 通関士 34,600

国家資格の公式サイト閲覧者数
期間:2024年4月~2025年3月
デバイス:PC&スマートフォン
(集計の都合上、集計が困難な一部サイトは除外しています)

入社前の取得を指示する企業もあるなど、社会人のリテラシーとして広く普及を見せているITパスポートが103万人と、圧倒的なサイト閲覧者数を抱えています。続いて、「宅建士」「社労士」といった略称で親しまれる宅地建物取引士、社会保険労務士が順に2位、3位となっていました。

非国家資格は、FP、TOEICが人気

続いて非国家資格のランキングです。

順位 資格名 閲覧者数
1 ファイナンシャルプランナー 1,880,000
2 TOEIC 1,310,000
3 MOS 674,000
4 簿記検定 641,000
5 色彩検定 292,000
6 秘書検定 121,000
7 医療事務 39,600
8 介護支援専門員(ケアマネージャー) 28,500
9 調剤薬局事務 15,100

非国家資格の公式サイト閲覧者数
期間:2024年4月~2025年3月
デバイス:PC&スマートフォン
(集計の都合上、集計が困難な一部サイトは除外しています)

ファイナンシャルプランナー(FP)が最も多く、医療・介護系のランクがいずれも相対的に低くなっていました。

受験意欲の高い人が多い人気資格ランキング

資格受験の検討がより進んでいる層を分析するため、「難易度」「試験日」それぞれと掛け合わせて検索されたワードの中から、上記資格の名称が入っているものをリストアップし、ランキング化しました。

2つのランキングから見た結論として、宅建(難易度2位・試験日2位)と行政書士(難易度1位・試験日6位)が受験意欲の高い人が多い資格と言えそうです。

「難易度」との掛け合わせでは行政書士が1位

まずは「難易度」との掛け合わせ検索です。

順位 掛け合わせワード 検索者数
1 行政書士 33,400
2 宅建 25,600
3 社労士 22,500
4 税理士 21,300
5 中小企業診断士 16,700
6 司法書士 15,300
7 ITパスポート 15,100
8 FP2級 11,200
9 キャリアコンサルタント 10,200
10 ファイナンシャルプランナー 9,400

「難易度」との掛け合わせ検索ワードランキング(うち、上記資格のみピックアップ)
期間:2024年4月~2025年3月
デバイス:PC&スマートフォン

サイト閲覧者では最上位だったITパスポート、ファイナンシャルプランナーを抑え、行政書士や宅地建物取引士など、法学的な要素が強い資格が上位となっています。

ちなみに、「難易度」と一緒に検索されるのは、単に難易度が高い(≒合格率が低い)からといった可能性はあるのでしょうか。一部ですが、データを見てみると、2位の宅建の合格率が2024年度で約12.9%、一方6位の司法書士の合格率が2024年度で約5.3%でした。順位の高い宅建の方が、合格率から見た場合の難易度は低いという結果です。

このことから、必ずしも難易度が高い資格が「難易度」と一緒に検索されているわけではなく、「難易度」と掛け合わせて調べられる資格は、受験のモチベーションがある人が多いといえるのではないでしょうか。

参考:
最近3年間における行政書士試験の受験者・合格者の属性|一般財団法人 行政書士試験研究センター
令和6年度司法書士試験の最終結果について|法務省

「試験日」との掛け合わせではITパスポートが1位

続いて「試験日」との掛け合わせ検索です。

順位 掛け合わせワード 検索者数
1 ITパスポート 40,500
2 宅建 37,700
3 FP3級 34,300
4 簿記3級 16,100
5 FP2級 15,300
6 行政書士 13,000
7 簿記 12,700
8 FP 12,300
9 電気工事士2種 12,200
10 MOS 11,000

「試験日」との掛け合わせ検索ワードランキング(うち、上記資格のみピックアップ)
期間:2024年4月~2025年3月
デバイス:PC&スマートフォン

試験日については、サイト閲覧者が多かったITパスポート、FP関連のワードが上位に複数ランクインしていました。簿記も複数上位入りしており、受験に対する熱量が高めの層が比較的多い資格であることがうかがえます。

ちなみに、「試験日」と一緒に検索されるのは、試験日の形式に影響されるといった可能性はあるのでしょうか。通年で受けられる資格は検索が多く、年に1回しか試験日がない資格は検索が少ない、などです。

一部ですが、データを見てみると、1位のITパスポートの試験日は毎月数日、2位の宅建が年に1回、10位のMOSの試験日は毎月1~2日程度でした。試験日の回数順にランクインしているということではなく、試験日の日数と「試験日」の検索者数に相関はないと考えられます。

このことから、「試験日」と掛け合わせて調べられる資格についても、受験のモチベーションがある人が多いといえるのではないでしょうか。

参考:
【ITパスポート試験】試験開催状況一覧|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
宅建試験のスケジュール|一般財団法人 不動産適正取引推進機構
全国一斉試験の流れ|マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)

「資格」関心層は男女半々

最後に、資格に関心のある層の概観を見てみましょう。

「資格」と検索した人は、直近1年間(2024年4月~2025年3月)で382万人で、2年間で見ると減少傾向にあります。

「資格」検索者数の推移

「資格」検索者数の推移
期間:2023年4月~2025年3月
デバイス:PC&スマートフォン

検索者は男女がほぼ半々で、20~30代が約半数を占めています。

「資格」検索者の男女比

「資格」検索者の男女比
期間:2024年4月~2025年3月
デバイス:PC&スマートフォン

「資格」検索者の年代

「資格」検索者の年代
期間:2024年4月~2025年3月
デバイス:PC&スマートフォン

まとめ

人気の資格ランキング、いかがだったでしょうか。今回のランキングの概要をまとめます。

・サイト閲覧者の多い資格ランキング(国家資格)|1位ITパスポート、2位宅建、3位社労士
・サイト閲覧者の多い資格ランキング(非国家資格)|1位FP、2位TOEIC、3位MOS
・受験意欲の高い人が多い資格|宅建(難易度2位・試験日2位)、行政書士(難易度1位・試験日6位)

ランキング全体を通して見ると、宅建がよく情報収集されており、検討している人が多い資格といえます。また、サイトの閲覧者では、FP・TOEIC・ITパスポートは年間100万人以上が訪れており、関心者が多い資格といえるでしょう。

人気な資格を抑えつつ、自分の仕事やキャリアにあった資格を検討してみてください。


▼今回の分析にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザでキーワード分析やトレンド調査を行えます。無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。

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この記事のライター

1997年生まれ、大阪大学卒。データアナリストを経て、Webマーケティング・リサーチを軸に、コンテンツディレクション、SNS運用、デジタル広告運用などを担当。現在はフリーで活動しています。

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