日本インタラクティブ広告協会、2025年インターネット広告に関するユーザー意識調査結果を公開

日本インタラクティブ広告協会、2025年インターネット広告に関するユーザー意識調査結果を公開

一般社団法人日本インタラクティブ広告協会は、「2025年インターネット広告に関するユーザー意識調査」を実施し、結果を公開しました。


インターネット広告への信頼について

インターネット広告への信頼度(全体傾向)

「インターネット広告が信頼できる」との回答は全体の 21.6% に留まりました。2021年時点と比べると信頼度は低下傾向にあります。年代別でみると若年層では高年齢層に比べて信頼度は高く、男女別は同水準でした。

<図表1> インターネット広告への信頼度

広告への信頼度(インターネットと他メディアの比較)

メディア別に広告への信頼度を比較すると、インターネット広告への信頼度は他の媒体と比べて低い状態となりました。

また、1年前と比べた変化でも 「信頼できなくなった」 とする人の割合が他のメディアと比べて多い結果に。一方、広告を見聞きする際の意識では、「意識して見聞きする」との回答が 36.5% となり、テレビCMに次いで高い数値になりました。

<図表2> 広告への信頼度(メディア別)

<図表3> 1年前と比較した信頼度変化(メディア別)

<図表4> 広告を見聞きする際の意識(メディア別)

広告への信頼を判断する要素

インターネット広告の信頼性を判断する要素として、「商品・サービスの認知」(22.3%)、「広告企業の評判・社会的評価」(21.9%)、「広告のメッセージが誠実であるか」(22.3%)といった要素をあげる回答者が多く、広告発信元や広告内容など様々な要素が組み合わさって広告への信頼が形成されていることがわかります。

<図表5> インターネット広告が信頼できるかを判断する要素

掲載メディア別の広告への信頼度

広告が掲載されるサイトやアプリによる広告への信頼度の違いをみると、「企業・ブランドのサイト」(33.1%)、「検索サイト」(29.1%)、「新聞社・出版社が発信するサイト」(28.1%) といった情報源が明確な大手サイトが上位を占めました。

<図表6> インターネット広告が信頼できるかを判断する要素

掲載メディアと広告の相互影響について

信頼性の高いサイトやアプリであっても、不快・不適切な広告が掲載されると、半数以上(54.4%)が「サイトやアプリの評価や信頼が下がる」と回答しました。こちらは2021年の同調査(50.9%)から3.5ポイント増加しており、サイト・アプリ運営者にとって、不適切な広告の排除は信頼性維持においてより重要性が増していることがうかがえます。

一方、有名・信頼できる広告であっても、「不快・不適切なサイト・アプリ」に掲載されると、4割弱(39.3%)が「広告への評価や信頼が下がる」と回答。こちらも2021年調査(36.0%)から3.3ポイント増加しており、広告主はブランド価値を守るため、広告掲載先の選定により慎重になる必要があることが見て取れます。

<図表7>メディアと広告の品質と評価の相互影響

詐欺広告への対応や理解度について

詐欺広告が表示された経験

詐欺広告が表示された経験があると回答したのは3人に1人(36.4%)となりましたが、表示されたか「わからない」とする層が45.7%とこちらを上回っているのが実情です。

性年代別に遭遇経験をみると、特に男性の若年層(15-19歳:47.7%)と高年齢層(50-69歳:46.5%)で高い傾向に。また、広告非信頼層では46.1%で表示経験があり、詐欺広告の表示経験がインターネット広告への信頼を損ねている可能性もあり、継続的な対処が求められます。

<図表8> 詐欺広告の表示経験

詐欺広告についての認知・理解度

詐欺広告を「詳しく知り、識別できる」 とするユーザーは約1割に留まりました。

「ある程度知っているが識別自信なし」(39.7%)、「具体的内容は不明」(26.7%)と、詐欺広告の存在を認知しているものの対処に不安を抱える層が多い傾向が見て取れます。また、10代は認知度が高い一方、識別する自信は低い状態です。

<図表9> 詐欺広告の認知・理解度

詐欺広告についての通報経験

詐欺広告表示経験者のうち、通報制度を「知らない」(40.9%)、「知っているが通報経験なし」(39.8%)が約8割を占めており、詐欺広告に遭遇しても、大多数のユーザーが通報に至っていないのが実態でした。

この背景として、通報制度自体や機能の理解度が低いことや、通報の動機が弱いことがうかがえます。

<図表10> 詐欺広告についての通報経験

生成AIを活用した広告への意識について

生成AIを活用した広告の受容度

生成AIを活用した広告への受容度をみると、抵抗感がない層(全く+あまり)は約22%、抵抗感がある層(少し+かなり)は約37%に。

性年代別では、若年層(15~34歳層)では抵抗感がないが比較的多く、デジタルネイティブであることや新技術への受容度の高さが表れています。一方、高年齢層(50~69歳層)では抵抗感がある層が多くなる傾向があります。

<図表11> 生成AIを活用した広告の受容度

生成AI で作成された広告と明記した場合の意識

生成AIで作成された広告であることの明記は、「明記されても抵抗感は薄れない/受け入れたくない」が29.1%、一方、「明記されると、抵抗感は薄れる/安心感が増す」が33.8%となっており、「抵抗感が薄れる」という意見がやや優勢な結果になりました。

<図表12> 生成AIで作成された広告と明記した場合の意識

調査概要

調査主体:JIAA ユーザーコミュニケーション委員会
調査エリア:全国
調査対象者:15~69歳 男女個人
対象者条件:PC、タブレット、スマートフォンでインターネットを「週1回以上」利用者
調査方法:Web調査
サンプル数:有効回収 3,840サンプル
割付:
住民基本台帳の構成比をもとにウェイトバック集計を実施
レポートに記載する回答者数はWB前、割合はWB後のスコアを掲載
調査期間:2025年2月18日(火)~21日(金)

出典元:一般社団法人日本インタラクティブ広告協会

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000167016.html

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

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