商品・サービスの比較検討において6割が購買意思決定で生成AIを活用し"意思決定への影響"を実感【グランネット調査】

商品・サービスの比較検討において6割が購買意思決定で生成AIを活用し"意思決定への影響"を実感【グランネット調査】

株式会社グランネットは、AI検索機能の急速な進展がユーザーの情報収集と購買行動に与える影響を明らかにするため、全国の20代以上の就業者を対象に「AI時代におけるGoogleの検索行動と生成AIの活用状況に関する実態調査」を実施し、結果を公開しました。


生成AIは従来検索を「代替」ではなく「補完」

近年、GoogleのAI Overviews(AIによる概要)やAIモードといったAI検索機能が急速に進展し、検索環境は転換期を迎えています。

そうした中、実際のユーザーの行動実態を見ると、AIは検索を「代替」するのではなく情報を「補完」するツールとして利用されている傾向が明らかになりました。

AI Overviewsは部分的な浸透に留まる

Google検索結果に表示される「AI Overviews(AIによる概要)」について、「よく確認している」「ときどき確認している」と回答したユーザーは全体の約42.1%でした。一方で、36.1%が「知らない/見たことがない」と回答しており、AI Overviewsは徐々に浸透しつつあるものの、現状はまだ限定的な利用段階にあることがわかります。

生成AIは「入口」に過ぎず ― ユーザーの4割超が一次情報求めWebサイトへ

この結果は、生成AIによる要約が提示されても、ユーザーはその要約の裏付け・詳細情報または信頼できる一次情報源を求めてWebサイトへ流入していることを示唆しています。

生成AIによる要約だけで満足する層は5〜7%程度に留まっており、ユーザーはAIを「一次情報」ではなく「要約・まとめ」として扱い、詳細な判断をWebサイトに委ねています。

生成AI利用は「整理・比較」が中心 ― 信頼性への懸念も顕著に

生成AIの利用経験者は全体の約4割(38.4%)に達しており、その影響は購買行動にまで及んでいます。

しかし同時に、情報源の不透明さや精度への懸念も根強く、ユーザーは利便性と信頼性のバランスを模索している実態が浮き彫りになりました。

購買意思決定への影響が顕在化

生成AIは、具体的な購買プロセスに深く組み込まれていることがわかりました。購入前提の商品・サービスの比較検討や選定にAIを「利用したことがある」層は52.6%に達し、さらにそのうち61.4%が意思決定に「影響があった」と回答しています。

自由回答からは、「候補の絞り込み」や「効率化・時短」、「判断の自信向上」といったポジティブな影響が確認されました。

利用者の約4割が生成AIの情報源と精度に不安

一方で、生成AIの利用者が感じる懸念・不安については、「情報が古かったり、間違っているかもしれない」(37.0%)、「どの情報をもとに答えているのか分からない」(35.9%)といった情報源の信頼性や精度に関する不安が多数を占めています。

ユーザーはAIの利便性を享受しつつも、最終的な判断にはより信頼できる情報源を求めていることがわかります。

調査概要

調査名称:検索行動とAIの活用に関するアンケート(AI時代におけるGoogle検索行動と生成AIの活用状況に関する実態調査)
調査日:2025年10月1日〜2日
調査方法:インターネット調査(Webアンケート形式)
調査対象:20代以上の就業者500名
対象エリア:日本全国
調査目的:AI検索が一般ユーザーの検索・購買行動に与える影響を明らかにすること

出典元:株式会社グランネット

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000068.000110286.html

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連するキーワード


マーケティング AI

関連する投稿


約7割が再来店につながらず...単発購入で終わる顧客が増加傾向?小売業のリピーター獲得に立ちはだかる壁とは【iTAN調査】

約7割が再来店につながらず...単発購入で終わる顧客が増加傾向?小売業のリピーター獲得に立ちはだかる壁とは【iTAN調査】

株式会社iTANは、小売店経営者・店舗責任者・マーケティング担当者を対象に、「小売業界における再来店促進と顧客接点の実態」に関する調査を実施し、結果を公開しました。


「1円スマホ」の購入経験者は約1割も、機会があれば利用したい人は約5割と利用に前向きな姿勢あり【イード調査】

「1円スマホ」の購入経験者は約1割も、機会があれば利用したい人は約5割と利用に前向きな姿勢あり【イード調査】

株式会社イードは、スマートフォンやデジタルライフについてユーザー目線で最新情報をお届けするメディア「LiPro(インターネット)」において、1円スマホに関心のあるユーザーを対象に「1円スマホ」に関する関心・意向についてアンケート調査を実施し、結果を公開しました。


電通デジタル、リテールメディアが生活者にもたらす購買行動とブランド指標への影響についての調査結果を公開

電通デジタル、リテールメディアが生活者にもたらす購買行動とブランド指標への影響についての調査結果を公開

株式会社電通デジタルは、生活者のリテールメディアへの接触が購買行動およびブランド認知に与える影響を明らかにするため、「2025年 リテールメディア調査」を実施し、結果を公開しました。


若年層の消費行動、2025年8月に増えたのは「外食/カフェの飲食やテイクアウト」が最多【LINEリサーチ調査】

若年層の消費行動、2025年8月に増えたのは「外食/カフェの飲食やテイクアウト」が最多【LINEリサーチ調査】

LINEリサーチは、全国の15~24歳を対象に「直近1か月で、ふだんより多くお金を使った項目」についての2025年9月期の調査を実施し、結果を公開しました。


AIエージェントを導入している企業は35%!生成AIの導入スピードを上回る【BCG調査】

AIエージェントを導入している企業は35%!生成AIの導入スピードを上回る【BCG調査】

ボストン コンサルティング グループ(BCG)は、MITスローン・マネジメント・レビュー誌(MIT SMR)と共同で、AIによるビジネスへの影響に関するレポート「The Emerging Agentic Enterprise: How Leaders Must Navigate a New Age of AI」を発表しました。


ページトップへ