調べものでの生成AI利用率は5割に迫るも「AIの回答は間違っている可能性がある」前提で利用している現状も【ナイル調査】

調べものでの生成AI利用率は5割に迫るも「AIの回答は間違っている可能性がある」前提で利用している現状も【ナイル調査】

ナイル株式会社は、全国の20~60代の男女を対象に、生成AIが日常的な情報収集ツールとしてどこまで浸透し、どのように利用されているのかを調査し、結果を公開しました。


調べものをする際の生成AI利用率が大きく上昇、20代では6割超え

「調べものをする際に生成AIを利用する」と回答した人が前回の28.7%から43.5%へと半年程度で大きく増加しました。この結果は、生成AIが情報収集における一般的な手段として急速に浸透しつつあることを明確に示しています。

利用者が増えた背景には、ChatGPTなど生成AIの知名度が一段と高まり、試しに使ってみる人が増えたことが考えられます。検索のように質問できる手軽さや、要約・整理などの用途での利便性が知られてきた点も影響しているでしょう。

また、年代別に見ると、20代(62.9%)、30代(49.5%)で高い利用率を示しており、デジタルネイティブ世代ほど新技術への抵抗感が少なく、積極的に生活に取り入れているようです。

ただ、世代が上がるほど利用率は下がる傾向があり、新しいツールへの不慣れさ、信頼性への懸念が強いと考えられます。

情報収集は検索エンジンとの使い分けが主流に、生成AIの信頼性は課題

生成AIと検索エンジンの使い分けにおいて最も多い利用パターンは、「調べる内容によって使い分けている」(45.5%)でした。これは、ユーザーが両者の得意・不得意を把握し、より効率的に情報収集を行うようになっていることを示しています。

また、「両方で同じ内容を調べて比較する」(23.9%)や「まず生成AIで聞いてから、検索で確認する」(13.9%)といった回答からは、生成AIの回答を鵜呑みにせず、検索エンジンをファクトチェックの手段としているユーザーが少なくないことが読み取れます。

生成AIの利便性を理解している一方で、情報の精度については全幅の信頼を置いていない現状を反映しているといえるでしょう。

過半数が「手順・方法の確認」に活用、個人の体験重視のテーマでは限定的

生成AIで調べる内容として最も多かったのは、「何かしらの手順や方法の確認」(54.8%)で、次いで「知らない言葉」(40.5%)が続いており、生成AIが辞書的な役割や、複雑なプロセスをわかりやすく説明してくれるツールとして重宝されている様子がうかがえます。

また、リアルタイム性が重要な「ニュース」(22.4%)、情報の正確性が一層求められる「IT知識」(24.2%)「法律・制度」(19.2%)といった分野でも一定の利用が見られ、検索よりも要点整理が早いという特徴が、こうした領域で役立てられているのかもしれません。

一方、「店やサービス、商品のおすすめ/レビュー」(14.8%)や「旅行」(13.6%)など、個人の体験が重視されるテーマでの利用は、まだ限定的のようです。

現状、生成AIは複雑な情報の整理や概念の理解など、“知りたいことをかみくだいて説明してくれる便利な相棒”として使われているケースが多い傾向にあると考えられます。

生成AI情報の“裏取り”行動は変わらず、信頼度の向上が求められる

生成AIを使う際、他の情報源で裏取り(ファクトチェック)をしているか尋ねたところ、「している」(35.1%)、「たまにする」(45.0%)と、合わせて8割のユーザーが何らかの形で裏取りを行っていました

この回答状況は、前回の調査結果と比べてもほぼ変わらず、生成AIの利用率は増えているものの、情報の信頼性に対するユーザーの懸念は解消されていない...つまり「AIの回答は間違っている可能性がある」前提で利用している現状が浮き彫りになっています。

これが生成AIサービス最大の課題であり、情報源の明示や回答精度の保証といった信頼性向上策が、さらなる普及のために不可欠といえるかもしれません。

裏取りの手段は「検索エンジン」が圧倒的、AIの参照リンク活用は伸び悩み

生成AIの回答を裏取りする方法として、「検索エンジン」(86.3%)が圧倒的多数を占め、同社が前回実施した調査(90.6%)とほぼ同水準を維持しています。

生成AIを利用するユーザーの多くが、依然として最終的には検索エンジンで得た情報を頼りしていることがわかりました。

一方、注目したいのは、AIサービスが提供する「参照ページリンク」の利用率が21.5%と低く、前回調査からほとんど変化していない点です。

裏取り意識の高いユーザーが多数を占めるにもかかわらず、AIが回答と共に提示する情報源(参照リンク)自体はあまり活用されていない現状が明らかになりました。

この背景には、セカンドオピニオンとして別のWebサイトの情報を知りたい、検索エンジンでみずから検索したほうがより確実な情報にたどり着ける、といったユーザーの経験則があると考えられます。

今後の利用意向も生成AIが最多、検索エンジンとの併用も進む見通し

今後の利用頻度については、「生成AIが増えそう」と答えた人が30.2%と最も多く、「検索エンジン」(20.1%)を上回りました

「どちらも同じくらい増える」(27.3%)を合わせると、半数以上が生成AIを調べものの手段としてより多く使うようになると考えていることがわかります。

この結果からは、すぐに検索を置き換えるというよりも、「調べものの入り口としてAIを使う」傾向が強まっているといえるでしょう。

特に、生成AIの使い勝手や回答の質が向上するにつれ、簡単な質問や手順確認などでは生成AIに尋ねるケースが増えていくと考えられます。

ただ、情報の正確性についての課題は、すぐには解決しない可能性が高いと見ているのか、検索エンジンでみずから信頼に足る情報を得るという行動は、引き続き念頭に置いているのかもしれません。

調査概要

調査期間:2025年10月15日~17日
調査方法:インターネット調査(Fastask利用)
調査対象:全国の20~60代の男女1,028名

出典元:ナイル株式会社|ナイルのSEO相談室調べ

【2025年10月最新】調べものでの生成AI利用率は5割に迫る、ただ情報の信頼度は…?│生成AIの信頼度に関するアンケート調査vol.2

https://www.seohacks.net/column/29428/

調べものにおける生成AIの利用実態や検索エンジンとの使い分け方、情報の裏取り意識など、生成AIをめぐるユーザーの最新動向を調査。生成AIの利用実態を見ていきます。

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000624.000055900.html

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

【関連レポート】ゼロクリック時代の新GEO・AI SEO AI経由の流入分析で解き明かす、要約後も人が訪れるコンテンツの条件とは|ヴァリューズ×note共同調査

https://manamina.valuesccg.com/articles/4600

インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査・コンサルティングサービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸、以下「ヴァリューズ」)とメディアプラットフォームnoteを運営するnote株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:加藤貞顕、以下 note)は、AI検索時代におけるネットユーザーの行動変容とコンテンツの新しい「発見・信頼・訪問」の構造に関する共同調査を実施し、レポートを公開しましたのでお知らせします。

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