35%の企業がすでにAIエージェントを導入、44%が近く導入を計画している
AIエージェントは、従来型AIや生成AIを上回るスピードで企業への導入が進んでいます。
調査によると、従来型AIの導入率は過去8年間で72%、生成AIは3年で70%に達した一方、AIエージェントは登場からわずか2年ですでに35%の企業が導入を進めており、44%の企業が近く導入を計画していることがわかりました。
レポートでは、この急速な導入の背景にはAIツールのベンダーが自社製品にエージェント機能を組み込む形で提供している動きがあり、企業は戦略や体制を整える前にAIエージェントを実装している状況だと指摘しています。
76%がAIエージェントは道具より同僚に近いと回答
AIエージェントは従来のテクノロジーとは異なり、単なる道具や指示待ちのアシスタントではありません。複数の工程を自ら実行し、状況に合わせて学習・適応できる「自律的なチームメイト」として振る舞います。
調査では、回答者の76%が仕事においてAIエージェントを「道具よりも同僚に近い存在」と認識していることがわかりました。
調査では、ほかにも以下のような結果が得られました。
・AIエージェントを先進的に導入している企業(以下、先進企業)の66%が「今後自社の業務体制に変化が生じる」と予測している(AIエージェントの導入予定がない企業では42%)
・58%の先進企業が「今後3年以内に自社のガバナンス構造に変化が生じる」と予測している
・43%の先進企業が「スペシャリスト採用よりジェネラリスト採用を重視するようになる」と回答
・45%の先進企業が「中間管理職層の削減」を、29%が「新入社員向けの職種の減少」を見込んでいる
・先進企業で働く従業員の95%が「AIの導入が仕事への満足度に良い影響を与えている」と回答
・73%の先進企業が「AIエージェントの活用によって組織としての競争優位性が高まる」と回答(AIエージェントの導入予定がない企業では53%)
・先進企業の従業員の76%が「AIエージェントを使うことで、同僚との差別化にもつながる」と回答(AIエージェントの導入予定がない企業では49%)
AIエージェントは、道具であり同僚でもあるというこれまでにない二面的な性質を持ち、企業は資産管理と人材管理の両方の観点からAIを管理するという新たな課題に直面しています。レポートでは上記のような結果を基に、この課題への対処法を提示しています。
本レポートの共著者で、BCGのAIビジネスを率いるロサンゼルス・オフィスのマネージング・ディレクター&シニア・パートナーShervin Khodabandehは次のようにコメントしています。「AIエージェントには、既存のビジネスのプロセスを根本から変える力があります。成功する組織は、単に既存のプロセスにAIを当てはめるのではなく、プロセスそのものを再構築する努力を惜しまない企業です」
調査レポート
AIとビジネス戦略に関するグローバル共同調査
・調査方法: 世界116カ国21業界の企業・組織に属する2,102名へのアンケート調査、および企業でAIに関わる取り組みを主導する経営幹部11名へのインタビュー
・実施時期: 2025年春
出典元:ボストン コンサルティング グループ
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。





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