【20代の約7割が購買時に生成AIを活用】50代〜60代でも約4割が購買行動に生成AIを活用
はじめに、「日常的な購買行動の意思決定において、生成AIを活用したことはあるか(※購買行動:商品やサービスの購入を検討してから実際に購入し、利用するまでの一連のプロセス)」と尋ねたところ、以下の回答結果になりました。
若い世代ほど日常的な購買行動において生成AIを頻繁に活用していることが示されました。20代では約7割が活用している一方で、年代が上がるにつれて活用頻度は低下傾向にあり、世代間でテクノロジーへの順応性や情報収集のプロセスに違いがあると考えられます。
ChatGPTが利用率トップ。2位はGemini、3位はCopilot
前問で『活用経験が全くない』と回答した方以外に「使用経験のある生成AIの種類」について尋ねたところ、『ChatGPT (OpenAI)(68.9%)』が最も多く、『Gemini (Google) ※旧Bard、Google検索のAI(AIOなど)も含む(52.3%)』『Copilot (Microsoft) ※EdgeやWindows搭載のもの(24.7%)』と続きました。
「ChatGPT」は約7割と最も高い利用率を示しており、生成AIサービスの中でも広く利用されていることが示唆されました。一方、「Gemini」も半数を超える利用率となりました。
なお、年代別の集計データを見ると、ChatGPTはすべての年代で60%前後の利用率を維持しており、最も普遍的に広く使われている生成AIであることがうかがえます。これに対し、Geminiの利用率は20代の44.4%に対し60代は66.0%と、年代が上がるにつれて高くなる傾向が見られました。同様に、スマートフォンに搭載されているAI機能(20代10.1%、60代16.7%)やCopilot(20代18.5%、60代33.3%)においても、高年代層のほうが高い利用率を示しています。
一方で、Claude(20代10.7%、60代7.3%)や画像生成AI(20代11.2%、60代1.3%)については、若い年代のほうが利用率が高い傾向がみられました。
このように、シニア層では身近なサービスに組み込まれた大手プラットフォーム系AIの活用が広がる一方で、若年層では多様な生成AIツールを選択・活用する傾向の違いが浮き彫りとなりました。
生成AIを活用するメリットは「時短」が最多。中には「店員などに相談せず検討できる」「客観的に検討できる」などの意見も。
「購買行動で生成AIを活用するメリットは何か」と尋ねたところ、『商品を探したり比較したりする時間を短縮できる(59.1%)』が最も多く、『自分の好みや条件に合った商品を選びやすい(34.7%)』『情報が整理されて提示されるため、判断しやすい(31.5%)』と続きました。
約6割の方が「時間の短縮」をメリットとして挙げており、購買に必要な情報収集を効率化できる点が、生成AIを利用する大きな利点として認識されていることがうかがえます。
一方、「店員に相談せずに検討できる」「広告や売り込みに左右されず客観的に判断できる」という意見も見られ、合理的な判断を行うために生成AIを主体的に活用している層も一定見られます。
具体的な活用では「Googleの検索結果での表示」がトップ。一方で、レビュー要約や商品比較など主体的な分析に利用している消費者も存在
「購買行動で具体的にどのように生成AIを活用したか」と尋ねたところ、『Googleの検索結果に表示される「AIによる概要」を参考にする(46.1%)』が最も多く、『特定の商品について相談する(28.6%)』『おすすめの商品・ブランドを相談する(26.8%)』と続きました。
約半数の方が『Googleの検索結果に表示される「AIによる概要」を参考にする』と回答しており、従来の検索行動の中に生成AIが自然と溶け込んでいることがうかがえます。また、『特定の商品について相談する』や『おすすめの商品・ブランドを相談する』といった利用も上位に挙がっており、AIは検索結果を得るだけでなく、商品選びや情報整理をサポートするツールとしても活用されていると考えられます。
カテゴリー別では、食料品、旅行、家電など幅広く消費者は生成AIを活用。年代別で使用カテゴリーに変化も見られる。
「購買行動で生成AIを活用したことがある商品カテゴリー」について尋ねたところ、『食料品(一般的な食料品、お取り寄せなど)(29.0%)』が最も多く、『旅行・宿泊(ホテル、航空券、ツアーなど)(19.7%)』『家電製品(冷蔵庫、洗濯機、テレビなど)(18.7%)』と続きました。全体傾向として、生成AIは日常的な購買行動における情報収集や商品選びの場面で活用されていることがうかがえるとともに、比較検討や情報整理が必要な商品・サービスの選択においても生成AIが活用されていることが示唆されます。
一方で、世代別に見ると、20代では「化粧品」、30〜50代では「家電製品」、60代では「旅行・宿泊」が上位に入るなど、年代によって利用されるカテゴリーに違いが見られました。このことから、生成AIは日常的な商品選びに加え、年代ごとの関心や購買ニーズに応じた情報収集・比較検討の場面でも活用されていると考えられます。
多様な商品カテゴリーで活用される生成AIですが、具体的にはどのような方法で利用されているのでしょうか?
減少したのは「検索エンジンの検索回数」、生成AIに対する不満点は「価格や仕様などの情報の間違い」
では、生成AIの活用によって情報収集が効率化される中、購買に至るまでの情報収集プロセスにはどのような変化が生じているのでしょうか。
「生成AIを活用するようになってから、購買行動において以前と比べて『減少した』と感じるものは何か」と尋ねたところ、『検索エンジンでの検索回数(34.2%)』が最も多く、『Webサイトの回遊・閲覧時間(28.6%)』『どれを買うべきか悩んだり、迷ったりする時間(27.0%)』と続きました。
『検索エンジンでの検索回数』や『Webサイトの回遊・閲覧時間』が減少したという回答が上位に挙がっており、生成AIの活用によって情報収集にかける時間や手順が短縮されていることがうかがえます。また、『どれを買うべきか悩んだり、迷ったりする時間』も約3割が減少したと回答しており、AIから得られる情報や提案が、商品選択時の比較・判断をサポートしていると考えられます。
これらの消費者の行動変化は、裏返せば、従来マーケターが取り組んでいた情報提供のあり方を変える必要がある変化であり、生成AI時代の情報提供のあり方が求められます。
「購買行動において生成AIを活用した際、どのような提供情報と実際の内容のズレや不正確さを感じたことがあるか」と尋ねたところ、『価格情報が実際と異なっていた(セール・割引などを含む)(24.5%)』が最も多く、『商品の仕様・機能・特典などの内容が実際と異なっていた(20.5%)』『情報が古かった(最新情報が反映されていなかった)(15.5%)』と続きました。
購入判断に関わる「価格情報」や「商品の仕様・機能・特典」といった項目で、実際の情報との違いを感じた経験が多いことがうかがえます。また、「情報が古かった」という回答も見られ、セール情報や商品情報など更新頻度の高い内容については、生成AIを利用する際にその正確性に対して注意が必要であることが示されました。
生成AIの信頼性は、SNSより高く、口コミ・検索より低い。
では、他の情報源と比較して生成AIはどの程度信頼されているのでしょうか?引き続き、前問で『活用経験が全くない』と回答した方以外にうかがいました。
「購買行動において以下の情報源をどの程度信頼できるか、5段階評価でお答えください」と尋ねたところ、以下のような回答結果になりました。
購買行動における情報源の信頼度について比較したところ、生成AIの情報に対して「信頼できる(4・5を選択した方)」と回答した人は33.4%に上り、SNSの19.1%を大きく上回る結果となりました。
特に最高評価である「とても信頼できる」を選択した割合においても、生成AI(5.7%)はSNS(3.2%)を上回っており、さらに「信頼できない(1・2を選択した方)」と感じている人の割合はSNS(31.5%)の半分以下(13.2%)にとどまっています。
検索エンジンや知人からの紹介が依然として高い信頼を得ている一方で、「生成AIの情報は、SNSよりも信頼性が高い」と捉えている消費者が一定数存在することが読み取れます。
全世代で生成AIの「誤情報」を懸念!20代では「意思決定能力の低下」への不安も
全年代で『誤った情報(AIの出力ミス)の可能性』が最も多く、生成AIの回答内容の正確性に対する不安が共通して見られました。また、20代では『自分の意思決定能力の低下』が上位に挙がっており、AIを活用する中で自身の思考・判断能力への影響についても懸念していることがうかがえます。一方、20代以外の世代では『偏った情報(広告・誘導)の可能性』や『古い情報の可能性』も上位に入り、情報の公平性や最新性への不安が見られました。
生成AIへの期待:誤情報がない信頼できる情報源への変化を望む声
「今後、生成AIにどのような存在になってほしいか」と尋ねたところ、『誤情報がなく、信頼できる「正確な情報源」(32.4%)』が最も多く、『情報収集や比較を代わりに行ってくれる「リサーチャー」(24.8%)』『自分の好みを理解した「専属アドバイザー」(23.1%)』と続きました。
「正確な情報源」としての役割が最も求められていることから、生成AIの利用においては、情報の正確性が最重要視されていることがうかがえます。また、「リサーチャー」や「専属アドバイザー」といった回答も上位に挙がっており、情報の探索だけでなく、商品選びや比較検討をサポートしてくれる存在に生成AIが期待されていると考えられます。
調査概要
【調査期間】2026年7月15日(水)~2026年7月16日(木)
【調査方法】PRIZMAによるインターネット調査
【調査人数】1,009人
【調査対象】調査回答時に生成AIの活用経験がある20~60代の男女と回答したモニター
【調査元】日本ダイレクトマーケティング学会
【モニター提供元】サクリサ
出典元:日本ダイレクトマーケティング学会
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。
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