SEO記事のリライトにおける課題は「適切な更新のタイミングや優先度付けが分からない」が最多【ランクエスト調査】

SEO記事のリライトにおける課題は「適切な更新のタイミングや優先度付けが分からない」が最多【ランクエスト調査】

株式会社ecloreは、同社が提供する「ランクエスト」にて、SEO業務に携わるプロフェッショナルを対象にリライトの実態を探る独自調査を実施し、結果を公開しました。


既存の記事コンテンツをリライトする頻度はどのくらいですか?

最も多かった回答は「年に数回程度(四半期ごと、キャンペーン時など)」で、全体の約3割(33.3%)を占めています。これに続いて、「月に数回程度(定期的にリライト対象を抽出して更新)」が25.3%、さらに「週に数回以上のペースで行っている(ほぼ継続的に更新)」が23.3%と続き、「ほとんど行っていない(1年に1回以下)」は18%となりました。

頻度としては、ほぼ継続的に行う層は一部にとどまり、多くの担当者は「月に数回」や「年に数回」のペースを取っていると考えられます。

四半期やキャンペーン時のタイミングで重点的にリライトを行い、更新リソースや効果測定のしやすさを重視している企業が多いのではないでしょうか。

一方で「1年に1回以下」など、ほとんどリライトしない層も一定数存在することから、記事コンテンツのメンテナンスやSEO観点での改善が十分に行えていないサイトもあると推測できます。

リライトの目的や体制、効果測定方法によって最適な更新頻度は異なりますが、定期的なリライトは検索エンジン評価やユーザー満足度の向上につながる可能性が高く、今後さらに注目されていく領域といえるでしょう。

リライト対象となる記事を選ぶ際に、特に重視している指標はどれですか?

最も多かった回答は「検索順位(主要キーワードの順位)」で、全体の41.3%を占めています。続いて「記事経由のCV数やCV率の推移」(37.3%)、「PVやセッション数」(34.7%)が近い数値で上位に挙がりました。

SEOの観点から検索順位を重視する企業が多い一方で、成果につながるCV指標や、よりベーシックなアクセス指標であるPV/セッション数など、複数の指標を組み合わせてリライト対象を決めるケースが多いと考えられます。

また、滞在時間や直帰率・離脱率の改善状況(19.3%)をリライト判断の指標としている例も一定数あり、検索結果だけでなくユーザーのサイト内行動を踏まえて評価していることがうかがえます。

さらに記事の掲載日や内容の鮮度(14%)に注目する企業も見受けられ、情報が古い記事を定期的にアップデートすることで検索エンジンや読者への評価を向上させようという狙いがあるようです。

ユーザーフィードバック(8%)を重視する声は他の指標と比べると少ないものの、コメントやSNS上での反応を拾い、読者目線を直接取り入れて記事をブラッシュアップする取り組みも行われています。

リライト対象を選ぶ際は、検索順位といった外的な評価だけでなく、実際の成果指標や読者の反応などを含めて多角的に判断する姿勢が見られます。

リライトした記事の効果を検証する際、最も注目している指標やプロセスは何ですか?

最も多かった回答は「PVやクリック率などのアクセス解析(Google Analyticsなど)」で、全体の42%を占めています。次いで「検索順位の変動を追跡(Rank TrackerやSearch Consoleなど)」が29.3%、そして「記事経由のCV数やCV率の推移」が15.3%と続きます。

アクセス解析のデータを最重視する傾向は、リライト後の集客状況をダイレクトに把握しやすい点や、ツールを利用したモニタリングが比較的容易な点が背景にあると考えられます。

一方で、検索順位を定期的にチェックすることでSEO観点からの効果を測り、さらに実際のコンバージョンにどの程度寄与しているかをCV指標で捉えるといった、複合的な測定フローを構築している企業も多いようです。

そのほか、滞在時間や直帰率・離脱率(8%)といったユーザーの行動データや、コメント・SNS上での反応(4.7%)を追う声も一定数あります。リライト後の記事価値を多面的に検証することで、より精度の高い改善や運用方針の見直しが図られていることがうかがえます。

リライト・アップデートに取り組むうえで、現在最も大きな課題だと感じるものは何ですか?

最も多かった回答は「適切な更新のタイミングや優先度付けが分からない」で、全体の37.3%を占めています。どの記事をいつ・どのくらいの頻度でリライトすべきかを判断する基準づくりに難しさがあることがうかがえます。特に記事数が多い場合や、ターゲット層・ビジネスゴールごとに優先度を変える必要がある場合など、判断材料が複雑化しがちな点が背景にあるでしょう。

続いて、「リライトに割けるリソース(人員・時間)が不足している」(25.3%)という回答も多く、リライト業務を担う担当者や工数の確保が課題となっていることがわかります。コンテンツ運用全体の中でリライトに割く優先度がどうしても後回しになりがちだったり、適切に担当を配置できないケースが考えられます。

また、「リライト・アップデートの効果測定が難しい/手間がかかる」(22.7%)も一定数あり、リライト後の成果をどのように評価するかが明確でないために、継続的なPDCAサイクルが回しにくい状況にあるようです。

「社内承認や予算確保が難しく、継続的に実施できない」(10.7%)も、上層部を説得するためのデータや定量的な成果指標を示しづらいことが要因として考えられます。

一方で、「社内外のライターや編集者の知識不足、スキル不足」(4%)は最も少ない回答でしたが、専門性の高い領域でのリライトやSEO知識を踏まえた文章修正など、専門スキルが不足している場合はどのように補うのかも、重要な視点となるでしょう。

全体として、リライト方針や優先度決めの軸、リソースの確保、成果の「見える化」といったいくつかのステップで具体策を整えないと、十分な効果が得にくいことが示唆されます。最終的には、社内外の関係者がリライトの重要性を共有できるよう、定量的・定性的な効果検証を実施し、その結果を組織内で共有していく仕組みづくりが必要と言えるでしょう。

調査概要

調査日: 2025年2月20日
調査対象地域:全国
調査機関:Freeasy
調査方法:オンラインアンケート調査
調査人数:150名
調査対象:SEO業務に従事する男女

出典元:株式会社eclore/4,300社以上のSEO支援実績を誇るランクエスト

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引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000140336.html

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
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