情報源は「SNS」が圧倒的、X世代はテレビやニュースサイトを重視
「普段チェックする情報源について教えてください」と尋ねたところ、『SNS(84.6%)』が全体で最も多く、『テレビ番組/テレビCM(51.6%)』『ウェブサイト(39.2%)』『オンラインニュースサイト(37.9%)』が続きました。
Z世代では『SNS』が9割近くを占め、日常の情報取得が完全にモバイル中心にシフトしていることが分かります。
YouTubeやInstagram、TikTokなど動画・ビジュアル系SNSの影響が強く、「見ているうちに情報に出会う」パッシブ型の接触様式が主流です。
一方、X世代は『テレビ(67.1%)』『オンラインニュースサイト(54.6%)』『ウェブサイト(56.8%)』と、従来型メディアを軸に据えており、情報源の“信頼性”や“網羅性”を重視する姿勢がうかがえます。
この結果から、世代ごとの「情報の入口」の違いは明確であり、SNSが万能ではない一方で、各世代に適したチャネル設計が不可欠であることが浮き彫りになりました。
SNS媒体は「LINE」「YouTube」が圧倒的、年収高め層はFacebook傾向
年収レンジごとでのSNSの利用状況を比較すると、その差はさらに際立ちます。
「普段使用しているSNS媒体について教えてください」と尋ねたところ、『LINE(88.0%)』『YouTube(77.3%)』『Instagram(66.9%)』が上位となり、『X(旧Twitter)(58.9%)』も半数以上に利用されていました。
LINEは年収や年齢を問わず高い普及率を誇り、SNSというより“通信インフラ”として機能していることがうかがえます。
『Tiktok』は『200万円未満』層で39.31%と特に高く、時間の自由度や娯楽ニーズの高さが影響していると考えられます。
一方で、『Facebook』は500万円以上の層で27.55%とやや高めで、年齢や職場での用途に依存したプラットフォームであることが推察されます。
フォロージャンルは“推し”と“実益”で分岐、Z世代とX世代に顕著な違い
SNSをどのように使っているかを知るには、「誰をフォローしているか」だけでなく、「どんなジャンルに関心を持ってフォローしているか」が重要な手がかりとなります。
「SNSで興味を持って、よくフォローするジャンルを教えてください」と尋ねたところ、全体としては『グルメ・料理(35.8%)』『エンターテイメント(35.1%)』『ファッション(31.8%)』『旅行・観光(29.3%)』が上位に挙げられました。
フォローされているジャンルは、Z世代では『ファッション』『ビューティー・コスメ』など“自己表現”や“トレンド重視”の傾向が強く、一方X世代では『グルメ・料理』『旅行』『スポーツ』といった“生活密着型”の関心が目立ちました。
Y世代は両者の中間的傾向を示しており、多様なジャンルへの関心が見られます。
全体として、SNS上で「何をフォローするか」は、世代ごとの価値観やライフスタイルを如実に反映しており、今後はターゲット層に合わせた世界観設計とコンテンツ訴求が一層重要になると考えられます。
SNSのインフルエンサー投稿「影響を受ける」層が増加傾向に
SNSの中でも特に購買や認知に強い影響を与える存在が“インフルエンサー”です。
「SNSのインフルエンサーの投稿にどのくらい影響を受けますか?」と尋ねたところ、『少し影響を受ける(40.8%)』が最多となり、『とても影響を受ける(7.8%)』と合わせると半数近くがインフルエンサーの投稿に何らかの影響を受けていることが分かりました。
Z世代では『とても影響を受ける(11.8%)』が他世代より高く、日常的にインフルエンサーの発信を参考にしている姿勢が見て取れます。
一方、X世代では『まったく影響を受けない(30.1%)』が最多で、情報源としての信頼や関心が分かれる結果となりました。
この傾向は、「誰に情報を託すべきか」を見極める上で非常に重要です。
Z世代は“推しに影響される”、X世代は“情報に慎重”
Z世代・Y世代・X世代におけるSNS活用の違いが明らかになりました。
Z世代では、情報源としてのSNS利用が高まり、「インフルエンサーの投稿に影響を受ける」と答えた人も増加傾向。
一方でX世代は、テレビやニュースサイトを重視し、SNSへの影響度は比較的低いままです。
また、各世代で支持されるSNS媒体にも違いがあり、LINEとYouTubeは全年代で圧倒的ながら、Tiktokは若年層中心、Facebookは高年収層で根強い利用が見られました。
注目すべきは、フォローするジャンルの世代差です。Z世代は『ファッション』『ビューティー・コスメ』といった“感性・自己表現型”が上位。X世代は『グルメ・旅行』『スポーツ』といった“実用・ライフスタイル志向”が中心で、Y世代はその中間的傾向を示しました。
こうした違いを踏まえ、企業は世代に応じたSNS施策と情報設計が求められます。「誰に・何を・どう届けるか」が、これまで以上に明確に問われる時代に突入しているといえるでしょう。
調査概要
【調査テーマ】2025年最新版|世代別のSNS利用状況に関する調査
【調査期間】2025年5月16日(金)~5月19日(月)
【調査方法】PRIZMAが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
【調査対象】全国のZ世代(15~27歳)、Y世代(28~42歳)、X世代(43~58歳)の方
【調査人数】525人
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
出典元:株式会社PRIZMA

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