読者離脱の最上位は「AIっぽさ」ではない
Web記事を読んでいて「離脱する(読むのをやめる)」理由を複数回答で聞いたところ、最も高かったのは「結論・答えがはっきりしない、ぼかされている」(44.8%)でした。次いで「同じような内容が何度も繰り返される」(43.8%)、「広告・アフィリエイト目的に感じる」(38.6%)が続きました。
一方で、近年のコンテンツ業界で議論されてきた「AIっぽさ」、つまり「AI・ロボットが書いたような文章に感じる」は17.1%で、9つの選択肢のうち7位にとどまりました。
出典:シンクムーブ株式会社「AI時代のWebコンテンツ閲読実態調査」(n=210、複数回答)
離脱理由の上位3項目はいずれも、文体そのものではなく、記事の構造・情報設計・広告表現に関わる要素です。読者は「結論にたどり着けない」「同じ内容が繰り返される」「広告と本文の境目が曖昧である」といった、読む価値に到達しにくい状態に対して離脱していると整理できます。
ただし、「AI生成であること」が読者評価に全く影響しないわけではありません。別設問にて聞いた、記事がAI生成だと分かった場合の反応として、「読む優先度が下がり、別の記事を探すことが多い」が12.4%、「そのページを閉じる」が4.3%確認されており、AI生成であることを理由に警戒や離脱が発生する層も一定数存在します。
AI利用が増えた層ほど、Web記事に厳しい
回答者に対して「1〜2年前と比べて情報収集にAIを使う頻度が変わったか」と、「離脱理由」のクロス集計を実施しました。
「大幅に増えた/やや増えた」と回答したAI利用増加層と、「変わらない」と回答した層を比較したところ、AI利用が増えた層の方が、ほぼすべての離脱理由において離脱率が高いことが確認されました。
出典:シンクムーブ株式会社「AI時代のWebコンテンツ閲読実態調査」(クロス集計、複数回答)
特に差が大きかったのは、「情報が古い・更新されていない」(+19.9ポイント)、「自分の知りたいことと違う内容だった」(+12.7ポイント)、「読みにくい・見づらい」(+9.8ポイント)の3項目です。情報の鮮度、関連性、読みやすさに関する不満が、AI利用が増えた層で顕著に高くなっています。
この結果は、生成AIで瞬時に答えが返ってくる体験に慣れた読者ほど、Web記事に対して「読みに来てまで欲しい情報があるか」のハードルを上げている可能性を示しています。
「AIっぽさ」への敏感さは、AI利用頻度で大きくは変わらない
一方で、「AI・ロボットが書いたような文章に感じる」という離脱理由については、AI利用増加層が18.2%、変わらない層が15.1%と、両層の差は3.2ポイントにとどまりました。
AI利用が増えた読者であっても、「AI生成かどうか」そのものへの敏感さは大きくは変わっておらず、むしろ情報の鮮度・関連性・読みやすさといった、コンテンツの本質的な品質に対して敏感になっていると読み取れます。
また、「広告・アフィリエイト目的に感じる」については、AI利用増加層が40.1%、変わらない層が41.5%と、AI利用頻度に関わらずほぼ同水準で離脱要因となっており、広告色の強さは普遍的に嫌われる要素であることも確認できました。
出典元:シンクムーブ株式会社「AI時代のWebコンテンツ閲読実態調査」(2026年3月実施)
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。






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