中古買取の検討者(売り手)はどんな人? 検索ワードは「iPhone」「ポケカ」など

中古買取の検討者(売り手)はどんな人? 検索ワードは「iPhone」「ポケカ」など

リユース市場は拡大を続けており、不要になったモノの売却は身近な選択肢になりつつあります。ではリユース市場における「売り手」はどのような人なのでしょうか。今回は「買取」検索者の検索キーワードや属性、興味関心を分析し、買取サービスを利用する消費者像を探りました。


拡大を続けるリユース市場

近年、リユース市場は拡大を続けています。リユース市場とは、一度使用された製品がリサイクルショップや買取サービスなどを通じて、再流通し売買される市場のことです。環境省のリユース市場規模調査では、リユース市場規模を「国内の一般消費者が過去1年間に購入したリユース品の総額」と定義しています。

環境省「令和6年度リユース市場規模調査報告書」によると、2024年の国内リユース市場規模は3兆4,986億円で、前回調査(2021年)の3兆4,048億円から増加しました(※1)。とくに、自動車、バイク、原付バイクを除くリユース市場は前回比3.9%増で、中古品の売買がより身近な消費行動として定着しつつある様子がうかがえます。

メルカリをはじめとする個人間で直接取引できるCtoCサービスが普及する一方で、リユースショップなど、企業を介した買取サービスも利用されています。手軽さや安心感、査定の手間が少ないことなどから、企業の買取サービスを選ぶ人も少なくないのでしょう。

(※1)環境省「令和6年度リユース市場規模調査報告書」

「買取」検索者数は2年間で増加傾向

リサイクルショップや買取サービスを利用して不用品を売却する人を分析します。ここからは、ヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」を用いて、調査・分析しました。

買取サービスの利用を検討する人の動向を探るため「買取」検索者数の推移を調査しました。結果は以下のとおりです。

図:「買取」検索者数の推移

図:「買取」検索者数の推移
期間:2024年6月~2026年5月
分析ツール:Dockpit
デバイス:PC、スマートフォン

月ごとに変動はあるものの、「買取」検索者数は2年間でやや増加傾向にあります。2024年6月の75.8万人に対し、2026年5月は87.6万人です。期間中の最多は2026年3月の92.7万人で、1月や3月に検索者数が増える一方、2月はやや落ち込む傾向が見られます。年末年始や新生活などの節目の時期に、不用品整理を検討する人が一定数いると考えられます。

「買取」検索者は何を売り、どう買取先を選ぶのか

「買取」検索者は、どのようなキーワードで検索するのでしょうか。検索キーワードのトップ20は以下のとおりです。

図:「買取」検索者の検索キーワード(1〜10位)

図:「買取」検索者の検索キーワード(1〜10位)
期間:2024年6月~2026年5月
分析ツール:Dockpit
デバイス:PC、スマートフォン

図:「買取」検索者の検索キーワード(11〜20位)

図:「買取」検索者の検索キーワード(11〜20位)
期間:2024年6月~2026年5月
分析ツール:Dockpit
デバイス:PC、スマートフォン

■スマートフォンやホビー用品、本などの売却を検討

「買取」検索者の検索キーワードを分析すると「iPhone 買取」「スマホ 買取」「同人誌 買取」「ポケモンカード 買取(ポケカ 買取)」などがあります。また「ブックオフ 買取」や「BOOKOFF 買取」といったキーワードもあり、本の売却を検討する人もいます。

「スマホなどのデバイス」や「趣味・ホビー」関連は、売却検討者が多く、かつWeb上でよく情報収集されていることが分かります。いずれも中古市場で需要のあるアイテムでもあり、不要だから処分したいというよりも、価値があるうちに売りたいと考える人が多いのかもしれません。

■買取先選びでは店舗の評判や口コミも重視

検索キーワードには、アイテムのほか「セカンドストリート 買取」「駿河屋 買取」「ゲオ 買取」「らしんばん 買取」「まんだらけ 買取」など、リユースショップや買取店の名称も数多く見られます。

さらに、掛け合わせワードには「評判」「口コミ」といったワードがトップ20にランクインしています。

図:「買取」検索者の掛け合わせワード(1〜10位)

図:「買取」検索者の掛け合わせワード(1〜10位)
期間:2024年6月~2026年5月
分析ツール:Dockpit
デバイス:PC、スマートフォン

図:「買取」検索者の掛け合わせワード(11〜20位)

図:「買取」検索者の掛け合わせワード(11〜20位)
期間:2024年6月~2026年5月
分析ツール:Dockpit
デバイス:PC、スマートフォン

このことから「買取」検索者は売却するアイテムだけでなく、どの店舗に売るかも重視する様子がうかがえます。査定額だけでなく、対応の良さや利用者からの評価なども確認しながら、安心して利用できる買取先を探しているのでしょう。

キーワードからは、買取サービスが特定ジャンルだけでなく、多様なアイテムの売却に活用されていることがわかります。スマートフォンのような日用品から、同人誌やポケモンカードといった趣味性の高いアイテムまで、売却を検討する対象はさまざまです。また、売却対象だけでなく、店舗名や評判に関するキーワードも多く見られることから「買取」検索者は売却先選びにも力を入れていると考えられます。

CtoCアプリ利用者と比較する「買取」検索者の特徴

ここからは、Web行動データとアンケートデータを用いた分析ができるヴァリューズの分析ツール「Perscope」を活用して「買取」検索者の人物像を分析します。メルカリやYahoo!フリマなど、CtoCアプリの利用者と比較しながら見ていきましょう。

■買取検討者:男性割合が高く、30代が中心

図:「買取」検索者とCtoCアプリ利用者の性別

図:「買取」検索者とCtoCアプリ利用者の性別
期間:2025年5月~2026年4月
分析ツール:Perscope
デバイス:PC、スマートフォン

性別を見ると「買取」検索者は男性が65.5%を占めており、男性比率が高い傾向にあります。一方、CtoCアプリ利用者は男性46.7%、女性53.3%と比較的バランスの取れた構成です。

次に年代です。

図:「買取」検索者とCtoCアプリ利用者の年代

図:「買取」検索者とCtoCアプリ利用者の年代
期間:2025年5月~2026年4月
分析ツール:Perscope
デバイス:PC、スマートフォン

年代構成を見ると「買取」検索者は30代の割合がもっとも高いことがわかります。一方、CtoCアプリ利用者は40代の割合がもっとも高く、構成割合はインターネット人口全体に近い傾向が見られました。

「買取」検索者はCtoCアプリ利用者と比べて、やや若い世代の割合が高いことがわかります。CtoCアプリが比較的幅広い年代に利用されるのに対し、買取サービスへの関心は30代が中心のようです。

■買取検討者:デジタル機器やホビー関連への関心が高い

「買取」検索者とCtoCアプリ利用者の興味関心の特徴値を見てみます。特徴値は、一般ユーザーと比べて、抽出条件に当てはまるユーザー(「買取」検索者とCtoCアプリ利用者)の関心が高いほど、スコアが大きくなります。

図:「買取」検索者とCtoCアプリ利用者の興味関心

図:「買取」検索者とCtoCアプリ利用者の興味関心
期間:2025年5月~2026年4月
分析ツール:Perscope
デバイス:PC、スマートフォン

「買取」検索者の興味関心で特徴値が大きいのは「パソコン」「マネー、投資」「ゲーム」「アニメ」です。一方、CtoCアプリ利用者は「ファッション」「ショッピング」の特徴値が比較的大きいことがわかります。この結果から、両者では関心領域に違いがあるといえます。

「買取」検索者はデジタル機器やホビー関連への関心が高く、実際に検索キーワードでもスマートフォンやポケモンカード、同人誌などが多く見られました。買取サービスは、日常的な売買よりも、趣味や関心のある分野で所有するアイテムを手放す際に利用されやすいのでしょう。一方、CtoCアプリ利用者はファッションや買い物全般への関心が高く、より幅広いカテゴリーで売買をしている可能性があります。

また「買取」検索者は、単に売却先を探しているだけでなく、自分が所有するアイテムを適切に評価してくれる事業者を探している可能性があります。とくにポケモンカードや同人誌など趣味性の高いアイテムは、価値の判断が難しいため、査定の納得感や専門性を重視して、買取サービスを利用するのかもしれません。

まとめ

「買取」検索者の検索キーワードや属性、興味関心をもとに、買取サービスを利用する売り手の消費者像を分析しました。

「買取」検索者数は2年間で増加傾向にあり、検索者の属性は男女比で見ると男性が、年代で見ると30代の割合が高いことがわかりました。検索キーワードではスマートフォンやポケモンカード、同人誌などが見られたほか、買取事業者名や「評判」「口コミ」といったキーワードもトップ20にランクインしています。

こうした結果から「買取」検索者は、単に不要品を処分したいのではなく、趣味や関心のある分野で所有するアイテムを、納得できる条件で売却したいと考える人が多いのかもしれません。とくに価値の判断が難しいアイテムほど、価格だけでなく、専門性や信頼性のある買取事業者かも重視すると考えられます。

リユース市場を循環させる売り手は、単に不要品を処分する人ではなく、売却するモノや買取先について情報収集をしながら、納得できる取引を求める消費者だといえるでしょう。

▼今回の分析にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザでキーワード分析やトレンド調査を行えます。無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。

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この記事のライター

Webライター。転職、キャリア、美容、不動産、金融ジャンルの記事を執筆中。新卒からシステムエンジニアとして働いていました。ライティングにおいては、わかりやすい文章を書くことはもちろん、どこかくすっと笑えるような、読み手が温かい気持ちになれる記事を書くことを心がけています。

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