家電メーカーTop30のサイトユーザー数や集客構造を調査【業界別で見るデジタル集客の勢力図】

家電メーカーTop30のサイトユーザー数や集客構造を調査【業界別で見るデジタル集客の勢力図】

ヴァリューズが提供するマーケターのためのリサーチエンジン「Dockpit」では、業界ごとのWebサイトユーザー数やユーザー属性、集客構造等を一元的に把握できる「業界分析」が行えます。本連載「業界別で見るデジタル集客の勢力図」ではそのデータの一部を掲載し、マナミナ編集部のライターが読み解きます。今回取り上げるのは家電メーカー。業界の市場調査や提案資料を作成される際など、実務にぜひご活用ください。


「業界別で見るデジタル集客の勢力図」、今回は国内の家電メーカーのオンライン集客について俯瞰できる調査データをお伝えしていきます。 ヴァリューズの市場分析ツール「Dockpit」を用いて、各家電企業のWebサイトの集客状況や構造を読み解いていきましょう。

※今回の調査ではDockpitの「業界分析」を用い、ヴァリューズが独自に定義した「家電 企業」カテゴリのWebサイトのうち、パソコン・スマートフォンメーカー、および周辺機器のメーカー等を対象外とした上で、ユーザー数Top30のWebサイトを「家電メーカーWebサイト」として集計しました。

家電メーカーWebサイトのセッション数ランキング

まず、Dockpitを用いて家電メーカーのWebサイトセッション数ランキングをまとめました。下記の表をご覧ください。

「Dockpit」で抽出した「家電 企業」のWebサイトセッション数をランキング化
※PC・スマートフォンなどのデジタル端末とその周辺機器メーカーを除く
期間:2020年2月〜2021年1月
デバイス: PC・スマートフォン

パナソニックやシャープ、三菱電機、日立、オムロンといった国内の名だたる家電メーカーのサイトが上位10位までにランクインしています。特筆すべきはイギリスのメーカーである「Dyson(ダイソン)」が8位に位置している点で、同社の代名詞とも呼べる「サイクロン式掃除機」が日本でも大きな知名度を持っていることが窺い知れます。

10位以降にも、プリンターやミシンで有名な「ブラザー(brother)」、大手電機メーカーの「東芝」、エアコンで巨大シェアを持つ「ダイキン(DAIKIN)」といった国内メーカーがランクイン。20位以降にも著名な国内メーカーが名を連ねており、日本の家電メーカーの層の厚さを改めて感じさせるデータです。

家電メーカーWebサイトの訪問者数を俯瞰

家電メーカーの業界全体はどれほどの市場規模なのでしょうか。そこで、上記Top30のWebサイト全体におけるユーザー数やセッション数、PV数をDockpitで見てみましょう。

「Dockpit」で「家電 企業」のユーザー数・セッション数・ページビュー数を集計
※PC・スマートフォンなどのデジタル端末とその周辺機器メーカーを除く
期間:2020年2月〜2021年1月
デバイス: PC・スマートフォン

上記のグラフでは、直近1年の間の主要な家電メーカーWebサイトのユーザー数、セッション数、PV数を掲載しています。これらの指標を1年間で集計すると、UU数は約8,400万人、セッション数は約14億、ページビュー数は約76億という数値でした。

また、3つの指標ともに、新型コロナウイルスの第一波で緊急事態宣言が発令された2020年4月において、急激に数値が伸びています。当時は外出自粛やリモート勤務への移行などで、家電類をネット通販で吟味するユーザーが急増した時期であったことが影響していそうです。

また、4月ほどでは無いですが、12月にも1つグラフの山ができているのが見て取れます。こちらは、2020年末に訪れた大寒波の影響で、ヒーターなどの季節家電類の販売が伸びたことによるものだと考えられます。

家電メーカーWebサイトの集客シェア

今度は、各Webサイトの集客シェアを比較していきましょう。上で見た過去1年の家電メーカー全体のセッション数のうち、それぞれのWebサイトのセッション数シェアを円グラフにしました。

「Dockpit」で抽出した「家電 企業」の業界シェア
※PC・スマートフォンなどのデジタル端末とその周辺機器メーカーを除く
期間:2020年2月〜2021年1月
デバイス: PC・スマートフォン

上記の円グラフを見ると、最も集客のセッションシェアが大きい家電メーカーは「パナソニック(Panasonic)」です。パナソニック製品のユーザー向けサイト「CLUB Panasonic」が全体の24.6%、パナソニックのメーカー本サイトが13.2%のシェアであり、合算するとおよそ40%弱の大きなシェアを占めていることがわかります。

次に集客シェアが大きい企業は「シャープ(SHARP)」でした。シャープのメーカー本サイトが20.8%、シャープがIoT家電ブランドとして2019年に子会社を設立した「SHARP COCORO LIFE」のサイトが6.7%となり、合算で30%弱のシェアとなります。

すなわち、国内の白物家電メーカーのWebサイトにおいては、パナソニックとシャープの2社で7割ほどの集客シェアを占有していることがわかります。なお、パナソニックとシャープに次ぐシェア数では「キヤノン(Canon)」が5%の数値となっており、主にデジタルカメラ市場で最も強いメーカーであることが影響していそうです。

家電メーカーWebサイトの集客構造は?

家電メーカーのWebサイトを訪問するユーザーは、どのような経路でサイトにたどり着くのでしょうか。最後に、家電メーカーWebサイトの集客構造を見てみましょう。自然検索やリスティング広告、外部サイト、ディスプレイ広告といった流入種別ごとのセッション数を、家電メーカーWebサイト全体において分類しました。以下の円グラフをご覧ください。

「Dockpit」で抽出した「家電 企業」の集客構造
※PC・スマートフォンなどのデジタル端末とその周辺機器メーカーを除く
※「ノーリファラー」のデータを除く
期間:2020年2月〜2021年1月
デバイス: PC・スマートフォン

各集客チャネルを比べると、最も割合が大きいのは「自然検索」の43.4%となっていました。次いで「外部サイト」の32%、「メール」の14.1%と続きます。

検索に次いで「外部サイト」の割合が大きいのは、量販店のサイトやECモール経由でメーカーサイトへ訪れるユーザーが多いためです。例えば、前項で最も集客シェアが大きかったパナソニックの公式サイトへの、流入元サイトのデータは以下の通りです。

「Dockpit」で抽出したパナソニックの公式サイト(https://panasonic.jp/)の流入元データ
期間:2020年2月〜2021年1月
デバイス: PC・スマートフォン

上記のデータからパナソニック系列のサイトを除くと、大手比較サイトの「価格.com」や、「ビックカメラ」「Joshin」といったECサイト、「Yahoo!オークション」などが流入元サイトとして大きいことがわかります。

現在では家電類の購入にネット通販を利用する人も多く、加えて製品情報をメーカーサイトで様々見比べ、比較検討をしているケースも増えているのではないでしょうか。

また、「リスティング広告」や「ディスプレイ広告」の割合は1ケタ台と小さい結果です。メーカーが直接Web広告による販促を行っているというよりは、他のECサイト経由によるデジタル集客が主流だとうかがえるでしょう。

まとめ

今回は、家電メーカーの「業界別で見るデジタル集客の勢力図」について、セッションシェアや集客構造の切り口でお伝えしました。

現状の家電系企業のデジタル集客は、パナソニックとシャープのが二大巨頭であるという結果が出つつも、市場感を見れば「メーカーが直接Web広告から集客する」場合が少ないことも判明しました。

今後もEC市場はますます拡大をしていくと想定されますし、現在のデジタル集客のヒエラルキーを、一気に覆す企業が出てくる可能性もあります。ECプラットフォームによる集客構造を変革し、インターネットを通じた販促を成功させることが、家電系企業のマーケットでの最優先事項となる日も来るかもしれません。

本調査が、皆さんのマーケティング業務や市場調査などに役立ちますと光栄です。

【調査概要】
・全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報にもとづき分析
・行動ログ分析対象期間:2020年2月〜2021年1月の検索流入データ
※ボリュームはヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測
※対象デバイス:PC・スマートフォンの両デバイス

▼マナミナではほかにも家電業界にまつわる調査を行なっております。気になる方は下記の一覧ページより記事を探してみてください。

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※この記事には英語版もあります(This article also has an English version. Click on the link below.)

Research on the website users and customer attraction structure of the Top 30 home appliance manufacturers in Japan

https://manamina.valuesccg.com/articles/1478

Dockpit, Values' research tool for marketers, provides industry analysis that allows you to understand the number of website users, user attributes and customer attraction structure for each industry. In this research, we focus on home appliance manufacturers in Japan. We hope this helps your marketing research.

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この記事のライター

国内大手の採用メディア制作部を経てフリーライターとして独立。現在はWebマーケティング、就職・転職、エンタメ(ゲーム・アニメ・書籍)等の各種メディアにて記事制作を担当。「マナミナ」では一人でも多くの読者に楽しく読んでもらえるマーケティングコンテンツを提供していきます。

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