最近話題の「推し活」。検索者数はスライド右のグラフが示すように、2年間で10倍以上に急増しました。
一口に「推し活」といっても、その対象や応援方法はさまざま。
そこで今回は、彼らの活動実態、行動の心理、熱が冷めてしまう要素を調査し、属性や「推し」のジャンル、活動の程度別にユーザー像を分析していきます。
YouTuberも人気。推し活対象をジャンル別に分析
ヴァリューズが2022年8月に行ったアンケート調査(回答者数:21,416人)によると、「ファン対象がいる」と答えたのは約6割で、回答者の半分以上という結果に。20代女性では8割強の人にファン対象がいるなど、全体的に女性の割合が高いことがわかります。
このような人々は一体どのような対象を「推し」ているのでしょう。
ジャンル別回答者割合のTop5を見ると、上位1、2、4位は芸能人・有名人が占めている一方、目を引くのは 3位の「動画配信系(26%)」。今やYouTuberなどの動画配信者も芸能人に匹敵する人気を得ていることがわかります。
活動時の利用媒体にも違いが。ジャンル間でのファンの移動も?
ファン活動の対象が違うと、利用媒体にも違いが出てくるようです。
3次元アイドルファンは約8割の人がYouTubeをファン活動のために利用しています。次いで、Instagramが約6割、TikTokが約3割の人に利用されており、これはアイドルの公式情報の発信が活発に行われていることが背景にあると考えられます。
一方で、2次元関連ファンはTwitterの利用率が6割以上との結果に。利用目的としては「ファンの創作物を閲覧するため」という回答が特徴的で、二次創作文化が背景にあると考えられます。
また、2次元系コンテンツ・動画配信系のファンには「興味の被り」が多く見受けられました。アジア(韓国など)のアイドルファンは日本のアイドルにも興味があり、一方日本のアイドルファンは2次元系キャラクター/タレントにも興味があるということから、これらのジャンル間でファンの移動が生じる可能性が高そうです。
3次元系は眺めている以上の存在、2次元系は推し活が個性に
続いて、ファン活動の背景にある思いについて調査し、2次元系・3次元系の「ジャンル区分」と回答者の「性別」で回答をマッピングしました。
例えば、3次元系ジャンルのファンは、「ファン対象を理解したい / 理解してもらいたい」「自分のことを知ってほしい」という意識が強く、眺めている以上の存在になっていることが表れています。
一方、2次元系のファンは、「自分なりの個性的な方法で応援したい」「ファン対象が持っているアイテムと同じもの・似たものを使いたい」といった回答が目立ち、活動することが自身の個性となっており、個性を発信する手段にもなっていると言えそうです。
また性別差を見ると、男性ファンは活動における自意識が比較的高く、女性ファンはファン対象を身近に感じていたいという欲求やコンプリート意識が比較的高いことがわかります。
クールダウンしてしまう熱量。そのきっかけや心的要因は?
どんなに熱くなったファン活動でも、熱量が減少してしまうことも。
それはファン対象やジャンルによって違いはあるものの、いくつかの共通した原因もあるようです。
例えば2次元系のファンの場合を見てみると、「公式グッズの価格や品質」、アジアのアイドルファンだと「事務所の運営の在り方」に対して、ファンは不満を感じやすいようです。
加えて、2次元系のファンは特に、自分自身の状態(時間・お金・心の余裕)と活動が密接に関係していると考えられます。
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