書籍レビューサイト「Referto」からピックアップ
マナミナを運営するマーケティングリサーチ会社ヴァリューズでは、仕事でためになった!という書籍を社員どうしで紹介し合うレビューサイト「Referto」を社内開発し、日々お互いのインプットを促進しています。

本記事ではそんなRefertoからいくつか書籍をピックアップし、リアルな読者目線として、投稿者のレビュー内容をほぼそのままお届けします。
1.『マーケティングを学んだけれど、どう使えばいいかわからない人へ』
【内容】
「マーケティングとは何をしたらよいのか、調査を生かしきれない、施策をしても成果が出ない、マーケティングで学んだ内容を実際のビジネスにどう使えるのかわからない」というマーケティングの樹海に迷い込んだ人向けに書かれた一冊。
マーケティングとは「価値づくり」と置き、WHOとWHATの組み合わせの重要性、価値が生まれるタイミングを具体例を挙げて解説しています。 分析方法、分析結果の生かし方、グロースの方法などマーケティング全体について知ることができます。

データ
アナリスト
全編に具体例を用いてわかりやすく解説がされているため、マーケティングという言葉に挫折した人間でも読み進めることができました。
特に、「お客様を平均値で見ると結局本質はわからない」という内容があり、情報からお客様の心理を深堀りして洞察することの大切さと、お客様と対峙することの重要性を再度認識することができました。
toB企業とtoC企業両者の事例が掲載されていますが、個人的には特にtoC企業様の支援の際に理解しておくべき内容を学ぶことができました。今後も辞書的に使っていきたいです。
2.『マーケティングリサーチとデータ分析の基本』
【内容】
マクロミル・中野さんの著書。
「リサーチやデータ分析はポイントを押さえれば誰でもできる」と導入で書かれており、マーケティング・リサーチに最低限必要なポイントがわかりやすく、シンプルにまとめられています。
・データ量の多さ・データの内容が価値ではない。そのデータを基にして適切な分析・アウトプットを行い、ビジネスの意思決定を行い、最終的にビジネスの成功に繋げなければ価値はない。
・調査の際に立てるべき仮説には一定の思考の深さが求められる。調査テーマの全体像や構造、因果関係を体系的に理解する必要がある。インプット方法としては、該当テーマの書籍を3冊程度読む、実際に体験するなどが有効。最終的に仮説をアウトプットし、なぜ?を繰り返すことでより本質的な仮説に近づく。
・多忙な意思決定者は細部にあまり興味はない。アウトプットはシンプルで分かりやすくすること。 誰に、何を、どのように伝えるかを整理する

リサーチャー
マーケティングリサーチの基本的な要素が学べる入門書的な一冊でした。簡単な実例をもとに説明したり、ポイントは表や図を用いて整理したりしているため、頭に入ってきやすいなと思いました。
特に第4章の「仮説思考の重要性」が印象に残っていますが、予め良い仮説を立てられているか?が調査の質に影響し、さらに調査後に意思決定に活用できるか?にも繋がるため、特に意識すべきだなと感じました。
その他、調査設計のステップや分析方法のバリエーション等、実務にすぐに生かせるページもあり、初歩的な部分を押さえられて丁度良かったです。
3.『リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック』
【内容】
見た瞬間に何をしているかが伝わるコードを書くための方法を、挿絵や実例を挟みながら解説している本です。 名前の付け方、コメントの書き方など表面上の改善についてや、コードを動かすための制御フロー、論理式、変数など、ループとロジックについてがまとまっています。

データ
アナリスト
業務において漠然と意識したほうがよいなと思っていたことが全て言語化されており、1-2年目のうちに一読しておきたかった本です。特に、命名規則やコメントの使い方などの章は他の内容に比べ、データアナリストの業務にも活かしやすいと思いました。

エンジニア
先輩からのコードレビュー時に、「"○○1"とか"○○2"っていう命名は良くない。これだと、1,2,3でどう違うのかわかんないよ」と言われ、この本を勧められました。
今は、何かしらに名前を付けるときに立ち止まるようになりましたが、やっぱり関数名とかテーブル名とか、分かりやすいように命名するのって難しいです。 この前も先輩に 「"check_records"テーブルは、関数名っぽいかなぁ。実行できそうだなと思っちゃう」と言われ、「テーブル名と関数名は付け方に違いがあるのか…!!」ということに気付かされました。
ただ漠然と意識するだけでなくて、どうやって分かりやすく、誤解を与えないような命名をするのかについて、詳しくこの本に書いてくれているので、大変参考になります。
4.『UIデザイン みんなで考え、カイゼンする。』
【内容】
WebサービスやアプリのUIを、チームで協業して作り上げ、改善していくための仕組みや手法を解説した本。デザイナーやエンジニアだけではなく、マーケティング部門や営業部門、ときには経営層も加わる「チーム」の中で、UIデザイナーが主導すべき役割や、ビジネス視点でサービス開発を捉えたときに「デザインでは解決できないこと」なども解説しています。

デザイナー
具体的なデザインTipsではなく、プロダクト開発のプロセスにフォーカスした本です。チームメンバー全員で読めば協働しやすくなりそう。ユーザーリサーチに関する記述が、タイトルから想像していたより手厚いです。
5.『“未”顧客理解なぜ、「買ってくれる人=顧客」しか見ないのか?』
【内容】
どの企業のどんな商品でも、「知らない・買わない・興味のない未顧客」が市場の大半を占めています。売上を増やして事業を成長させるには、そうした「買ってくれない未顧客」を理解して、新しく1回買ってもらわなければいけません。
本書は、「未顧客を理解して市場を拡大するための教科書」です。 日本ではあまり知られていませんが、未顧客へのマーケティングは、ファンやロイヤル顧客へのマーケティングとは大きく異なります。本書は、海外の豊富な先行研究に基づくエビデンスを示しながら、未顧客を理解して事業成長するためのマーケティング原則を、マンガや図表を用いて丁寧に解説します。

マーケティング
コンサルタント
日々クライアントワークの中で欠かせない「顧客理解」について知識を深めることを目的としていましたが、顧客理解の手段についてというよりは、そもそもの顧客の購買行動の規則性についてフレームワークも用いながら整理をされている内容だったため、分かりやすかったです。

マーケティング
コンサルタント
漫画やフレームワークを用いつつ、考え方から実際の打ち手までまとめられており、この考え方を持てるとn1データから今まで以上の情報を解釈できそうです。
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1997年生まれ、大阪大学卒。データアナリストを経て、Webマーケティング・リサーチを軸に、コンテンツディレクション、SNS運用、デジタル広告運用などを担当。現在はフリーで活動しています。