mixi2の月間ユーザー数は推定143万人
mixi2の現在のユーザー数はどの程度なのか。
公式の2024年12月23日の発表では、120万人を突破したとのことです。
参考:SNS『mixi』誕生から20年、MIXIの新しいSNS「mixi2」サービス開始!
競合サイト分析やトレンド調査を行えるヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」を使用し、mixi2をはじめとする各種SNSの2024年12月月間のユーザー数を見てみましょう。
mixi2、X、mixi、Threads、Facebookの月間ユーザー数は以下の通りです。

図:mixi2、X、mixi、Threads、Facebookの利用者数の比較
期間:2024年12月1日~12月31日
デバイス:スマートフォン
mixi2の月間ユーザー数は143万人で、Xの約4%、mixiの約335%、Threadsの約12%、Facebookの約7%となっています。
現行のmixiの月間ユーザー数より既に3倍以上多い状況ですが、他SNSと比較すると4~12%ほどのユーザー数となっています。
既存のSNSと比較するとユーザー数が少ない状況ではありますが、広告からの流入がほとんどないかつ、リリースから15日程度の数値と考えると、今後の伸びに期待ができる状況です。

図:mixi2の公式サイトへの流入経路(https://mixi.social/)
期間:2024年12月1日~12月31日
デバイス:スマートフォン、PC
mixi2の初動のユーザー数の伸びは好調
主要SNSとのユーザー数比較では、まだ差がある状況ですが、初動1ヶ月のユーザー数の伸びは目を見張るものがあります。
同じ招待制SNSである、Clubhouse、Blueskyと初動の伸びを比較してみましょう。
■当時流行したClubhouseと同程度、またはそれ以上
まずはClubhouse(クラブハウス)との比較です。Clubhouseは招待制※の音声特化型SNSで、日本では2021年2月ごろに流行しました。
※現在は招待制が廃止されています
図:「Clubhouse」ユーザー数推移
期間:2020年11月~2021年4月
デバイス:スマートフォン、PC
※Webサイト(joinclubhouse.com)とアプリのユーザー数を合算
Clubhouseは2021年1月に日本でローンチし、初月で34万人、2か月目には108万人のユーザー数となりました。
リリース初月で比較するとmixi2は約421%、2か月目を含めても約132%と、初動のユーザー数はClubhouseと同等、それ以上となっています。
当時は新型コロナウイルスが流行したタイミングでおうち時間の過ごし方の一つと注目されていた状況も鑑みると、mixi2のサービスの魅力・期待値はそれ以上と言えるかもしれません。
■Blueskyは初動は落ち着いていた

図:「Bluesky」ユーザー数推移
期間:2023年1月~2024年12月
デバイス:スマートフォン
Xからの移行先としても注目されている「Bluesky」も当初招待制を採用していました。
2023年4月から日本でユーザー数が増え始めるものの、当初のユーザー数は横ばい程度で推移しています。
初月で比較すると、Blueskyの初月ユーザー数は68,700で、mixi2は約2,081%と、桁違いのユーザー数であることが分かります。
Blueskyは招待制を廃止した2024年2月にユーザー数が急増しており、182万人となっております。
招待制を廃止したBlueskyの8割程度のユーザー数となっており、mixi2は招待制でありながら招待制を廃止したSNSと比較しても引けを取らないユーザー数となっています。
今後のmixi2のユーザー数はどうなるか
その他の招待制SNSと比較して、初月で相当なユーザー数を誇るmixi2。今後ユーザー数はどう推移していくのでしょうか。
招待制SNSであるClubhouse、Blueskyのユーザー数推移を踏まえると、初動で大きく伸びたmixi2も、招待制である限りユーザー数の大幅な伸びは期待しずらいと考えられます。
ここでは考えられる3つの可能性について考察していきます。
■可能性①Threadsと近い伸び方
mixi2のユーザー数の増え方として、Threadsと同様の増え方をする可能性があると考えます。
その根拠として、一つは「直近2年でローンチされたテキストSNS」という共通点があること、もう一つは「mixi2もThreadsも既存ブランドのイメージを活用している」ことが挙げられます。
ThreadsはInstagramやFacebookと同じMeta社が運営しているテキストSNSであり、Instagram上でThreadsの利用を促すような動線もあることから、Threadsは、Meta・Instagramのブランドを活用して運用されていると言えるでしょう。
mixi2も、2004年からサービスを開始している「mixi」に続くSNSとしてローンチされており、Threads・mixi2両者とも既存ブランドのブランド力を活かしています。
では、Threadsと同様の伸びをするとした場合、半年後の2025年5月にmixi2はどの程度のユーザー数になるでしょうか。

図:「Threads」ユーザー数推移
期間:2023年1月~2024年12月
デバイス:スマートフォン
「Threads」のユーザー数はローンチ時の2023年7月には399万人となっており、そこから右肩上がりで上昇しています。
半年後の2024年1月には573万人と、約144%となります。単純計算にはなりますが、この数字を当てはめると計算上ではmixi2のユーザー数は2025年5月に約206万人になります。
■可能性②このままのユーザー数、もしくは減少
可能性の2つ目として、mixi2のユーザー数は現状の143万人程度、もしくは減少していくという見方です。
こちらは過去の招待制SNSが通ったユーザー数の道を歩むという見方で、Clubhouseは初動の2か月をピークに減少、Blueskyは招待制の期間中は横ばいとなっています。
ユーザーが実際にダウンロードして使ってみて、既存のSNS以上の強みを感じられなかった場合、このような未来もあり得るでしょう。
■可能性③招待制廃止で大幅増
3つ目の可能性として、招待制を廃止することで、大幅にユーザー数を増やすという見方です。
ローンチ2か月目にしてすぐに招待制を廃止する動きになる可能性は低いと考えられますが、いずれかのタイミングで招待制が廃止される可能性はゼロではないでしょう。
もしmixi2が招待制を廃止した場合、どの程度のユーザー数になるでしょうか。ここでは同じく招待制を廃止して大きくユーザー数を増やしたBlueskyを参考にします。
Blueskyの日本ローンチ月のユーザー数は68,700人で、招待制を廃止した2024年2月には182万人となり、約2,649%となっています。
この数値をmixi2に当てはめると、計算上ではmixi2のユーザー数は2025年5月に約3,788万人になります。計算上のmixi2のユーザー数は、いまのFacebookと比較すると約174%、Xと比較すると約97%になります。
招待制廃止かつ前例通りの伸びとなった場合、FacebookやXと近しいユーザー数になり、mixi2には既存の主要SNSとユーザー数の肩を並べるようなポテンシャルはあると考えられます。
mixi2はどんな戦略を取っていくのか
mixi2は招待制アプリとしては異例のユーザー数でローンチ初月を迎えることとなりました。
筆者も実際にmixi2を触ってみたのですが、リアルの友人とほとんどつながっていないかつ、コミュニティの機能も理解できていないので、現状ではいまいち使いこなせている、楽しめている状況ではありません。
ただ、mixi2が掲げる「仲がいい人との交流を深める」といった価値観には共感しています。近頃はリアルの友達とつながることはなく、情報収集用のアカウントでしかSNSを使っていない筆者だからこそです。
すぐに友達を連れ立ってmixi2を使うということではありませんが、リアルの友達が使いはじめたら、一緒にまたmixi2ならSNS上で繋がってもいいかも、と思えるようなサービスです。
ユーザー数増減の鍵となるのは、ユーザーの口コミと招待制にあると考えます。今後mixi2の肯定的な使用感の口コミが広がっていけば、ユーザー数は着実に伸びていくでしょう。また、過去の招待制SNSを鑑みると、招待制を廃止するか、廃止するならいつか、もユーザー数の増え方やいつ増えるかに大きく影響するでしょう。
mixi2が作りたい世界において招待制というのは一つの守りたい姿勢であると思うので、すぐすぐ、簡単に変わるものではないと考えられます。ただ、文化が熟成された、もしくは別のテクノロジーで代替できるなどが出てくれば、招待制が廃止され、ユーザー数の急増へとつながっていくかもしれません。
SNS疲れやSNS上での誹謗中傷が蔓延する現代において、mixi2は救世主となり得るのでしょうか。今後の動きに期待です。
マナミナ編集部員。コンテンツマーケ、SEO、SNS周りに携わっています。小説と音楽が好きです。