「ビジネスモデルの変革・新規事業」など攻めのDXが進行中
・「プロセス改善(67.4%)」、「ビジネスモデルの変革・新規事業(45.8%)」に関与している人が多い。
9割以上の企業で戦略・企画・実行工程の全てにおいてDX人材が不足。特に実行工程は「大幅に不足」が約半数
・全工程において、「大幅に不足している」「やや不足している」が90%を超える。
・実行工程では「大幅に不足している」が46.2%と他工程より割合が多い。
DX推進の際に重視する点について、経営層、部長層、課長・主任層で認識の違いが顕著に
・経営層は「明確なビジョン・目標と共通認識(64.2%)」、「経営層のコミットメント(59.7%)」の重視度が高く、「自社データの効果的な活用(46.3%)」や「AIやクラウドなど最新技術の活用(41.8%)」といった技術的な面も他役職層に比べて高い。
・部長層は、「専門スキルを持った人材育成と採用(48.4%)」への重視度のみが他役職より高く、全項目の中で最も高い(ビジョン・共通認識と同率)。全体的に他の役職者よりも人材育成以外の重視度の低さが目立ち、ギャップが大きい。
・実行工程への関与が高い課長・主任層は、「継続的な変化・改善(49.1%)」や「迅速で柔軟なプロジェクト推進・アジャイル開発(38.2%)」など現場が主体となってボトムアップ型でDXを推進する際に重要な項目の重視度が他役職より高い。
「ビジョン」「経営コミットメント」「人材育成」について、現場である課長・主任層の達成度認識が低く、経営・部長層と認識にギャップ
・重視度が最も高い「明確なビジョン・目標と共通認識」の達成度は経営層・部長層で約73%に対し、課長・主任層は50.9%と20pt以上の大きな差がある。また「経営層のコミットメント」も達成度は上位であるが、実行工程を担う層にかけて低下する(経営層82.1%、部長層75.8%、課長・主任層60%)。経営・部長層と現場層で認識ギャップが顕著。
・経営層と部長層は達成度の認識の傾向が比較的近いが、総じて部長層の方が達成度の認識が高く、評価にギャップが生じている。
戦略・企画工程では、「内製が多い」が半数近くに達する。一方の実行工程では、他工程より外部委託割合が高い
・戦略・企画工程では「内製が多い」が5割近く(49.5%/46.8%)で、「外部委託が多い」は4分の1程度にとどまり(26.3%/23.3%)、内製体制の構築が進んでいる。
・実行工程においては「内製が多い(34.5%)」、「外部委託が多い(34.6%)」がほぼ同数で、他工程よりも外部委託割合が高くなっている。
内製が多い企業のDXの達成度は、「人材育成」や「プロジェクト推進」など外部委託が多い企業に比べ相対的に低い
・内製が多い層は、外部委託が多い層より達成度が低い。特に「専門スキルを持った人材育成と採用(28.3%)」の達成度が低い。
・また「迅速で柔軟なプロジェクト推進、アジャイル開発(▲18.8pt)」、「顧客中心の思考・設計(▲18.3pt)」、「AIやクラウドなど最新技術の活用(▲13.3pt)」といった実行工程に関する項目で達成に遅れが生じている。
外部委託先への満足度は全体的に低い。最も低いのは「費用対効果」
・最上位の「常駐」以外は、やや満足を含めてもいずれも4割に満たない。また5段階において最も高い「満足」は、いずれの項目でも10%に満たない。
・DXにおいて重視度が高い「費用対効果」の満足度は24.9%と最も低く、不満足度(不満+やや不満)も30.3%と全項目の中で最も高い。
外部委託先への不満足度上位の「知見・ノウハウ蓄積」、「組織連携・変革支援」から、内製体制構築への貢献に対する期待がうかがえる
・費用対効果以外で不満度が高い項目は、「自社内の知見・ノウハウの蓄積への支援(24.6%)」、「自社内の組織連携・変革に対する支援(24.5%)」。内製体制への貢献も求められていることがうかがえる。
調査概要
調査方法:アンケート調査
調査対象:従業員数1,000人以上の大手企業において、攻めのDX推進に関与している経営者・役員、管理者層(本部長・部長、課長・主任/係長)
サンプル数:301名
配信期間:2025年3月10日(月)~3月13日(木)
調査:株式会社メンバーズ
分析・レポート作成:株式会社メンバーズ ポップインサイトカンパニー
出典元:株式会社メンバーズ
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