生成AIを週1回以上利用している割合
(分母:各年代×性別ごとにn=84、男女合計n=168/全体n=1008)
【データ】
・全体の36.2%(365/1008)が「週1回以上、何らかの生成AIサービスを利用している」と回答。
・男女別では、男性43.8%(221/504)、女性28.6%(144/504)で、男性の利用率が女性より高い。
・10代・20代の若年層では5割前後が利用し、年代が上がるにつれ利用率は低下。
【考察・示唆】
・若年層(10〜20代)は5割以上が生成AIを週1回以上利用。特に10代女性では6割に達し、デジタルネイティブ世代の高い関心が際立つ。
・40代以降は男女差が拡大し、女性の利用率は急落。50代女性は1割、60代以上女性は1割未満にとどまる。
・全体では3人に1人以上が日常的に生成AIを利用しているが、「まだ多数派ではない」という現状も浮き彫りとなった。
・今後、若年層から中高年層への利用拡大や、用途の多様化が進む可能性が高い。
・※本調査では、週1回以上生成AI利用をしている方を「生成AIを利用している」と定義しています。
生成AI利用者が選ぶ主要サービス
(分母:生成AIを週1回以上利用している人 n=365、複数回答可)
【データ】
・最も多く利用されているのはChatGPT(OpenAI)で、選択率68.1%。
・Gemini(Google)(42.2%)、Copilot(Bing含む)(21.4%)が続く。
・その他のサービスは1割未満が多いが、NotebookLMは選択率11.0%と相対的に高い。
・男女差が顕著なサービスも見られる(例:NotebookLMは女性で14.6%、男性で3.8%)。
【考察・示唆】
・ChatGPTが圧倒的なトップシェアであり、生成AI市場での“定番化”が進んでいる。
・Google・Microsoft系サービスも一定の利用者層を持ち、多様化が進む中で、用途や好みによる使い分けが見られる。
・NotebookLMなど一部サービスは女性の利用率が男性を上回るなど、属性ごとの嗜好性の違いが表れている。
・今後は複数サービスの併用や、特定用途に特化した新興サービスの利用拡大も想定される。
生成AIによる商品・サービス・企業の検索・比較の経験有無
(分母:全体 n=1008、単一回答)
【データ】
・全体の21.3%(215/1008)が、「生成AIで商品・サービス・企業を検索・比較した経験がある」と回答。
・10代~30代の若年層では男女ともに約3割が該当し、40代以降は急減。特に女性では1割未満となる年代が多い。
【考察・示唆】
・若年層(10~30代)は男女ともに3割前後が生成AIを商品・サービス・企業の検索・比較に活用していることが明らかになった。
・40代以降は特に女性で経験率が大きく下がり、情報収集・比較の主な手段としては依然従来の検索や口コミサイト、公式サイト等が中心となっている可能性が高い。
・全体としては2割強にとどまっているが、Z世代・ミレニアル世代の活用が進んでいることから、今後若い世代を中心に“AI検索・比較”の普及がさらに進むことが期待される。
・一方で、世代・性別ごとの利用格差も浮き彫りとなっており、AI活用の裾野拡大にはリテラシー向上やサービス側の使いやすさ改善が鍵となる。
生成AIで検索・比較した商品・サービス・企業のジャンル
(分母:生成AI利用者 n=215、複数回答可)
【データ】
・最も多いのは「Webサービス・アプリ」(選択率33.0%)。
・「日用品・生活雑貨」(32.1%)、「飲食」(30.2%)、「家電・ガジェット」(27.9%)、「美容・健康」(25.6%)と続く。
・「法人向け商品」や「業務用SaaS」などBtoBジャンルにも一定の利用が見られる。
【考察・示唆】
・男性は「家電・ガジェット」や「Webサービス・アプリ」といったデジタル分野、業務用SaaS・法人向け商品などBtoB領域でも高い選択率を示している。
・女性は「美容・健康」や「日用品・生活雑貨」「飲食」など生活に密着した商品・サービスで生成AIを積極活用する傾向が顕著。
・「旅行・宿泊」「金融・不動産」などは男女差が小さく、世代や状況を問わず幅広い活用が進んでいることが分かる。
・性別ごとに生成AIの活用ジャンルが異なる実態が明らかになり、マーケティングや情報設計においてもユーザー属性ごとの戦略が重要になる。
生成AIで商品・サービス・企業を検索・比較する際によく入力する質問内容
(分母:生成AI利用者 男性=129名、女性=86名/複数回答可)
【データ】
・男女とも「条件や希望を指定して質問」が最も多い。
・女性は「おすすめ」「評判や口コミ」「ランキング」など複数の情報探索を組み合わせる傾向がやや強い。
・男性は「AとBの違いを比較して」「ブランド名を直接入力」など比較や指名検索も一定数みられる。
【考察・示唆】
・パーソナライズ志向の「条件や希望を指定してAIに質問」する行動が主流で、AIならではの柔軟な検索スタイルが定着してきている。
・女性は「おすすめ」「口コミ」「ランキング」など多角的に情報を集めて比較する傾向がやや強い。
・男性は「AとBの違いを比較」や「ブランド名を直接入力」といった具体的な比較や指名検索も一定割合を占める。
・消費者は1つの検索方法にとらわれず、生成AIの特性を活かして複数の切り口から情報収集・比較を行う姿勢が目立つ。
生成AIが提案した商品・サービス・企業に対する信頼度
(分母:生成AI利用者 男性=129名、女性=86名、単一回答)
【データ】
・「非常に信頼できた」「やや信頼できた」と肯定的評価は男性69.8%、女性65.1%。
・「どちらともいえない」は男性21.7%、女性20.9%。
・否定的評価(「あまり信頼できなかった」「まったく信頼できなかった」)は男性10.1%、女性13.9%。
【考察・示唆】
・男女ともに6割以上が「生成AIの提案は信頼できる」と感じているが、女性のほうが「どちらともいえない」「信頼できなかった」とする割合がやや高い。
・男性は「非常に信頼できた」が2割を超え、積極的な信頼姿勢がやや強い。
・一方、女性は「やや信頼できた」層が半数と“様子見・慎重派”の傾向も見られる。
・信頼性については今後もユーザー属性ごとのニーズを踏まえ、情報の根拠や透明性を強化していく必要がある。
生成AIで気になった商品・サービス・企業に対して取る行動
(分母:生成AI利用者 男性=129名、女性=86名、合計n=215、単一回答)
【データ】
・男性の上位は「公式サイトを閲覧」(48.1%)、「レビュー・比較サイトを閲覧」(38.8%)、「SNSで評判や口コミを調査」(31.8%)。
・女性の上位は「レビュー・比較サイトを閲覧」(52.3%)、「SNSで評判や口コミを調査」(39.5%)、「公式サイトを閲覧」(43.0%)。
・女性は「レビュー・比較サイトの閲覧」や「SNSでの調査」の比率が男性より高い。
【考察・示唆】
・男性は「公式サイト」重視、女性は「レビュー・比較サイト」「SNS」重視で、情報源の使い分けに男女差がみられる。
・女性は「レビュー・比較サイト」「SNS」「保存」など“第三者評価や多角的な情報収集”を重視する傾向が顕著。
・男女ともに約4人に1人が生成AI経由で「実際に購入・利用」まで行動を移しており、AI提案の消費行動への影響力が大きい。
・動画レビューや追加の生成AI調査も3割前後で利用されており、テキスト・動画・AIの組み合わせによる多層的な意思決定が定着しつつある。
生成AIだけで商品・サービス・企業の比較・検討を完結した経験
(分母:生成AI利用者 男性=129名、女性=86名、単一回答)
【データ】
・生成AIで商品・サービス・企業を検索したことがある人(全体の約2割)のうち、約7割が、生成AIだけで商品・サービス・企業の比較・検討を完結した経験があると回答。
・「よくある」「ときどきある」の合計は男性が42.6%、女性が45.3%で、男女差は小さい。
・「一度もない」は男性7.8%、女性16.3%と、女性の方がやや慎重な傾向。
【考察・示唆】
・男女とも「生成AIのみの情報で比較・検討を完結した経験あり」が7割を超え、AI主導の消費行動が新たな選択肢として広がっている。
・「よくある」「ときどきある」の合計は男性42.6%、女性45.3%で、積極活用層は性別で大きな差はみられない。
・一方、「一度もない」とする割合は女性で16.3%と男性(7.8%)の2倍。女性は最終判断に追加情報を求める“慎重派”の傾向がやや強い。
・今後は、AI情報だけで完結する層と、他情報源との併用を重視する慎重層が共存する多様な意思決定パターンが進みそうだ。
・サービス提供側には、属性ごとの信頼性や納得感向上を意識したAI活用支援・情報設計が求められる。
生成AIを活用した検索行動が主流になるか
(分母:全体 n=1008/男性504名、女性504名、単一回答)
【データ】
・「そう思う」「ややそう思う」と回答した肯定派は男性40.5%、女性31.2%。
・「どちらともいえない」が男女とも約4割と最多で、今後の推移を見守る様子見層が多い。
・否定派(「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」)は男性23.6%、女性27.8%。
【考察・示唆】
・男性の方が肯定派(「そう思う」「ややそう思う」)の比率が高く、AI活用への期待感がやや強い。
・女性は「どちらともいえない」が41.1%と最多で、AI検索主流化については様子見・保留の姿勢が強い。
・否定的な回答(「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」)は女性27.8%、男性23.6%で、女性の慎重姿勢がやや際立つ。
・今後、AI検索の信頼性や利便性向上が進むことで肯定派が増加する可能性があるが、現時点では広い世代・層で様子見の空気感が強い。
・市場拡大の鍵は“様子見層”の不安払拭や体験向上、生活動線への自然な統合にありそうだ。
調査概要
調査名称:生成AIによる商品・サービス・企業の検索・比較行動調査 2025年版
調査主体:株式会社メディアリーチ(SEOコンサルティング会社)
調査方法:インターネットリサーチ(Freesy)
調査対象:全国の10代~60代以上の男女
有効回答数:1,008名(各年代・性別均等割付:各年代・性別ごとに84名ずつ、合計1,008名)
調査期間:2025年5月28日
出典元:株式会社メディアリーチ

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https://mediareach.co.jp/blog/ai-brand-comparison-2025株式会社メディアリーチが実施した「生成AIによる商品・サービス・企業の検索・比較行動調査2025」。全国1,008名を対象に、AI検索の利用実態や信頼度、今後の消費行動の変化を詳細に分析。Z世代の最新動向もわかる調査レポート。
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