約6割のユーザーが生成AI検索で表示された引用元サイトを訪問!引用をきっかけに新規サイトへ流入、購買や問い合わせにつながる動きも【PLAN-B調査】

約6割のユーザーが生成AI検索で表示された引用元サイトを訪問!引用をきっかけに新規サイトへ流入、購買や問い合わせにつながる動きも【PLAN-B調査】

株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズは、生成AIを使って検索をしたことがあるユーザーを対象に『生成AI検索における「引用元」に対する行動・意識調査』を実施し、結果を公開しました。


日常的な検索はまだ検索エンジンが主流、生成AIの信頼は限定的

生成AI検索ツールを使ったことがある」と回答した人に「Q1. 従来の検索エンジン(Google、Yahoo!など)と生成AI検索ツールでは、どちらの方がよく使いますか。」という質問したところ、「従来の検索エンジンの方が多い」と回答した人が52.8%と半数を超えました。「どちらも同じくらい使う」は30.2%、「生成AI検索ツールの方が多い」は17.0%にとどまっています。

生成AI検索は情報取得手段のひとつとして活用されているものの、特定の目的やシーンに限定して使われている可能性が高く、日常的な検索行動の主流は依然として従来の検索エンジンであることがうかがえます。

「Q2. 生成AI検索と従来の検索エンジン、どちらの情報をより信頼していますか?」という質問に対しては、「検索する内容によってどちらが信頼できるか変わる」と答えた人が50.0%と最も多くを占めました。「検索エンジンの検索結果の方が信頼できる」は20.3%、一方で「生成AI検索の方が信頼できる」は7.1%にとどまりました。

ユーザーはどちらか一方を全面的に信頼しているわけではなく、検索内容に応じて柔軟に使い分けていることがわかります。また、現在はどちらかというと従来の検索エンジンに軍配が上がるものの、技術が急速に進化していることからも生成AIの信頼性向上が予想されます。

約6割がAI検索結果で引用されたサイトを訪問

「Q3. 生成AI検索で調べものをした際、引用元のサイト(参考リンクなど)を確認しますか?」という質問では、「ときどきクリックして引用元サイトを開いて読む」が40.6%と最多で、次いで「クリックして引用元サイトを開いて読むことが多い」が20.8%でした。

両者を合わせると、全体の約6割が引用元サイトをクリックして参照する行動をとっていることがわかります。

続いて、前問で「クリックして確認する」と答えた方に「Q4. 引用元を確認する主な理由は何ですか?(複数回答可)」と聞いたところ、最も多かった理由は「出典元の信頼性を判断するため」で58.7%に上りました。

そのほかは「元の文脈を自分で確認したい」(43.8%)、「詳しく知りたい・AIの回答が不十分だから」(37.6%)、「内容の正確さを裏取りしたい」(32.2%)と続き、AIの回答を鵜呑みにせず、自分自身で出典や文脈を確認しようとするユーザーが多いことが浮き彫りとなりました。

約4割が「生成AI経由で引用元への信頼が高まった」と回答

「Q5. 生成AI検索において提示された「引用元サイト」への信頼度は、従来の検索エンジン(Googleなど)で見た場合と比べて変化がありましたか?」という問いに対しては、「信頼度は変わらない」とした人が56.2%と過半数を占めたものの、「やや信頼するようになった」(33.8%)、「より信頼するようになった」(6.9%)を合わせて約4割が信頼度の向上を感じていることが明らかになりました。

生成AIに引用されることによってサイトの信頼性が高まるケースも一定数存在することがわかります。

出典なしの場合は約5割が検索エンジンで裏取り

「Q6. 生成AI検索(ChatGPTやPerplexityなど)を使って調べものをする際に、出典が明示されていない場合、どのように対応しますか?」という質問では、「従来の検索エンジンで補完・裏取りを行う」と答えた人が49.5%と最も多く、「気にはなるが、特に裏取りはしない」(33.5%)、「出典がない時点でAIの回答は信用しない」(10.9%)と続きました。

AIの回答に出典があるかどうかは、ユーザーの行動に影響を及ぼす重要な要素であることがわかりました。

約半数が生成AIをきっかけに新たなサイトにアクセス経験あり。購買・問い合わせなどのアクションも

「Q7. 生成AI検索の引用をきっかけに、それまで見たことのなかったサイトやメディアを訪問した経験はありますか?」という質問では、「ある」と答えた人が51.0%に上り、「ない」(49.0%)をわずかに上回る結果となりました。

この結果から、生成AI検索がユーザーにとって新たな情報との接点となっており、Webサイトへの流入経路として一定の役割を果たしていることがわかります。

「Q8. 生成AI検索で表示された引用をきっかけに訪問したサイトやメディアにて、次のような行動をとったことがありますか?」という質問では、「特に何もしていない」が32.8%と最多ではあるものの、「商品やサービスを購入した」が24.9%、「メールマガジンや資料をダウンロード・登録した」が22.4%、「問い合わせをした」が21.4%と、何らかの具体的アクションにつながった事例が一定数確認できました。

この結果から、生成AI検索における引用表示は、単なる情報提供にとどまらず、購買や問い合わせといったビジネス成果につながる重要なきっかけになっていることが明らかになりました。今後、生成AIを活用する検索ユーザーはさらなる増加が見込まれる中、こうした引用表示は企業にとってますます重要な役割を果たしていくことが期待されます。

調査概要

生成AI検索における「引用元」に対する行動・意識調査
調査期間:2025年5月23日~5月29日
調査対象:生成AI検索ツールを使って検索をしたことがあるユーザー
有効回答数:394名
調査方法:「Freeasy」によるインターネットアンケート調査

出典元:株式会社PLAN-B・株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ

【調査】6割が生成AIに引用されたサイトを訪問、4割が信頼度向上を実感|AIに“引用される”とユーザーの意識・行動はどう変わる? | 株式会社PLAN-B(プランビー)デジタルマーケティングカンパニー

https://www.plan-b.co.jp/news/ai_report_202506/

SEOを中心にデジタル領域全般のマーケティング支援を行う株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ(東京都品川区、代表取締役:鳥居本 真徳)は、生成AIを使って検索をしたことがあるユーザー394名を対象とした『生成A …

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000325.000068228.html

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

この記事のライター

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