生成AIの業務活用が本格化し、マーケターの81.6%が利用。さらに81.1%が「業務の役に立つ」と実感
■生成AIの利用実態
生成AIを業務に利用している人は、回答者全体の81.6%に達しました 。特に「週1日以上利用している」層は52.7%となり、前回調査の32.6%から大きく増加しました。
一方で「まったく利用していない」層は18.4%に減少(前回調査では28.9%)し、生成AIの業務活用が本格化している様子がうかがえます。
■生成AIへの評価・実感
また「1年前(2024年)と比較したとき、生成AIはマーケティング業務の役に立つようになってきた」という主張に対しては、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と肯定した人の合計が81.1%となり、同社が実施した前回調査(72.3%)から約9ポイント増加しました。
“生成AIの実用性への手応え”が、マーケティングの現場で確立されてきていることが分かります。
■利用されている生成AIツール
利用者が最も多かったツールは「ChatGPT」(56.4%)でしたが、「Copilot」(28.1%)と「Gemini」(26.2%)も前回調査と比較して利用が拡大しており、複数のツールが現場で活用されています。
さらに生成AIツールの有料版を使用しているかどうかも尋ねたところ、「有料版を使っているツールはない」と回答した人は51.7%で、前回の62%から約10ポイント減少しました。企業が生成AIを実務ツールとして認識し始めた結果、有料版の利用が進んだと考えられます。
マーケターの約7割が「AIによる顧客行動の変化」を感じる一方、実際に施策の見直し、変更ができているのは24%と、認識と行動にギャップがある
■生成AIによる顧客行動の変化への認識、および変化への対応
「生成AIの普及で顧客の購買行動に変化を感じるか」という質問に対し、約7割(69.8%)のマーケターが「変化を感じる」と回答しました。
一方で、変化を感じている人に「顧客の変化に対応するため、戦略や施策の見直し・変更を行っていますか」と聞いたところ、「既に見直し、実行している」と回答した人は24%にとどまりました。
最も多い回答は「見直しや変更を検討している」(52.6%)で、「変化の認識」と「実際の行動」との間に明確なギャップが存在することが明らかになりました。
生成AIを積極的に使う人ほど、顧客の変化を敏感に感じ取り、行動にも移している
■生成AIによる顧客行動の変化への認識(生成AI利用頻度別)
AIの利用頻度別に顧客行動の変化への認識を見たところ、AIの利用頻度が高い人ほど、顧客行動の変化を感じる傾向が強いことが分かりました。
具体的には、生成AIを週1日以上利用する人のうち84.6%が「変化を感じる」と回答した一方、非利用者で同様に回答した人は33.1%にとどまり、約2.5倍の差が見られました 。
■顧客行動変化への対応(生成AI利用頻度別)
また、顧客行動の変化への対応についても、AIの利用頻度が高い層ほど、戦略や施策の見直し・変更を進めている割合が高い傾向が見えました。「(見直しを)実行中」または「検討中」の割合は、週1日以上利用者と非利用者とで約20ポイントの差がありました。
調査概要
調査企画・実施:HubSpot Japan株式会社
調査委託先:株式会社マクロミル
調査対象:フルタイムで企業のマーケティング業務に従事するビジネスパーソン 計787名(うちBtoBマーケター 443名、BtoCマーケター 344名)
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
実施期間:025年8月28日(木)~9月2日(火)
調査地域:日本全国
※ 調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。
※ 個人事業に近い企業の回答を省くため、従業員数50名以上の企業に所属する方に絞って調査を行いました。
出典元:HubSpot Japan株式会社
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。





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