広告の「不快感」の境界線とは?オンライン広告を嫌う理由1位は「コンテンツの閲覧を中断される」が7割超【アト調査】

広告の「不快感」の境界線とは?オンライン広告を嫌う理由1位は「コンテンツの閲覧を中断される」が7割超【アト調査】

株式会社アトは、20~60代の男女を対象に「広告への印象や行動変容」に関する調査を実施し、結果を公開しました。


広告への「不快感」が生じる境界線と受容される理由。メディア別のストレス要因を探る

1日に同じ広告をどのくらいの頻度で見ると、受け手は不快感を抱くようになるのでしょうか。

「同じブランドやサービスの広告に対し、どのくらいの頻度で目にすると、不快(しつこい、嫌悪感がある)と感じ始めるか」と尋ねたところ、『1日に2~3回(34.7%)』と回答した方が最も多く、『1日に4回以上(21.3%)』『1日に1回(10.6%)』と続きました。

『1日に2〜3回』と『1日に4回以上』を合わせた「1日に複数回」で不快感を抱く人は半数以上を占めました。
さらに、『1日に1回』から不快に感じる層を含めると全体の約7割に達しており、同じ広告が繰り返し表示されることに対して、多くの人がストレスや嫌悪感を抱きやすいことがうかがえます。

では、どのような媒体の広告やPRに対して不快と感じやすいのでしょうか。

「それぞれの広告・PRについて、「不快・しつこい・邪魔だ」と感じる程度」を尋ねたところ、各項目に対する回答は上記になりました。

バナー広告やYouTube動画広告、SNSタイムライン広告といった「デジタル広告」に対して、それぞれ約8割が「非常に不快」または「やや不快」と回答しています。

「オフライン広告」の中では、ダイレクトメールやポスティングチラシといった、個人の手元に直接届く媒体に不快感を抱く方もいる一方、街頭ビジョンや雑誌・新聞などの媒体は不快感が比較的低く、同じオフラインでも性質によって明確なギャップが見られます。

全体として、デジタル広告はユーザーの視界に直接割り込む性質が強いため、ネガティブな感情を抱かれやすいと考えられます。

オンライン広告のどのような要素がストレスの原因となっているのでしょうか。

オンライン広告のうち1つでも『非常に不快』『やや不快』と回答した方に、「オンライン広告(SNSやサイトバナー広告)を「不快」と感じる、または「読み飛ばしたい」と思う理由は何か」と尋ねたところ、『コンテンツの閲覧を中断(邪魔)される(70.3%)』と回答した方が最も多く、『同じ広告が何度も繰り返し表示される(しつこい)(54.2%)』『画面を占有して操作しづらい(53.2%)』と続きました。

ユーザーが視聴している「コンテンツの閲覧を中断」されたり、「同じ広告が何度も表示」されたり、「画面を占有して操作がしにくい」ことに対して、ストレスを感じている状況がうかがえます。

ユーザーのペースや意思が無視された一方的な情報提示が、オンライン広告に対する不快感の要因となっているようです。


オンライン広告に対して不快感を抱かない方は、どのような理由があるのでしょうか。

オンライン広告のうち1つでも『あまり不快ではない』『全く不快ではない』と回答した方に「オンライン広告(SNSやサイトバナー広告)に対して、「不快に感じない」または「役に立つ」と感じるのはなぜか?」と尋ねたところ、『無料コンテンツを楽しむための「対価」として納得している(40.8%)』と回答した方が最も多く、『期間限定の割引クーポンやキャンペーン情報が得られる(24.3%)』『興味が高い商品やサービスの広告が表示されやすい(24.2%)』と続きました。

『無料コンテンツを楽しむための「対価」として納得している』という声が最も多いものの、『期間限定の割引クーポンやキャンペーン情報が得られる』や『興味が高い商品やサービスの広告が表示されやすい』といった、ユーザー側にとって直接的なメリットがある場合にも、広告は肯定的に受け入れられやすいことがわかります。

一方で、オフライン広告に対してはどのような点が不快に感じられているのでしょうか。

オフライン広告のうち1つでも『非常に不快』『やや不快』と回答した方に「オフライン広告(チラシやサイネージ)を「不快」と感じる、または「すぐに捨てたい」と思う理由は何か」と尋ねたところ、『自分に全く関係のない情報が入っている(63.8%)』と回答した方が最も多く、『ポストがいっぱいになって片付けるのが手間(45.7%)』『紙の廃棄が環境に悪い(エコではない)と感じる(45.0%)』と続きました。

自分に無関係な情報が届くことや、ポストの中身を片付ける手間、さらには紙を廃棄することに対する環境への配慮などが、オフライン広告を不快に感じたり、すぐに処分したくなる要因となっているようです。

オフライン広告に肯定的な印象を持つ方には、どのような理由があるのでしょうか。

オフライン広告のうち1つでも『あまり不快ではない』『全く不快ではない』と回答した方に、「オフライン広告(チラシやサイネージ)を「不快に感じない」または「役に立つ」と感じるのはなぜか」と尋ねたところ、『興味があるものを好きなタイミングで見ることができる(33.2%)』と回答した方が最も多く、『クーポンや割引券、サンプルがついている(31.6%)』『自分の居住エリア(地元)の役立つ情報が載っている(30.2%)』と続きました。

「好きなタイミングで見られる」といった自分のペースで確認できる利便性と、「クーポンや割引券」「自分の居住エリアの役立つ情報」といった日々の暮らしに直結する実用性の両面が、オフライン広告への肯定的な印象につながっていると示唆されました。

広告が記憶に残るカギは「オン・オフの併用」。生活密着サービスでは6割以上がオフライン広告をきっかけに検討・来店

デジタルと紙の「情報」に対して、どのようなイメージの違いを持っているのでしょうか。

「サービス名や内容に関して、どんな広告が記憶や印象に残りやすいか」と尋ねたところ、下記のような回答となりました。

『オフライン広告(チラシやサイネージ)で見かける(18.4%)』
『オンライン広告とオフライン広告のどちらでも見かける(27.9%)』
『オンライン広告(SNSやサイトバナー広告)で見かける(15.4%)』

『広告では記憶や印象に残らない(38.3%)』

媒体別に見ると、「オンライン広告」や「オフライン広告」といった単一のメディアで見かけるよりも、「オンラインとオフラインの両方で見かける」広告が最も記憶に残りやすい傾向が示されました。

単一のメディアに依存するのではなく、デジタルとリアルの両面から接点を持つことが、情報過多の中で生活者の記憶に残るためのひとつの手がかりになりそうです。

実際の購買や検討といった行動変容を起こすには、媒体ごとにどのような違いがあるのでしょうか。

「オフライン(チラシや看板)とオンライン(SNSやサイト)、それぞれどちらがきっかけで検討・購入・来店がしやすいですか」と質問したところ、各項目で『オフライン(チラシや看板)』と回答した方は下記のような割合となりました。

『スーパー・ドラッグストア・ホームセンター(65.5%)』
『暮らしのサービス(不用品回収、水道修理、家事代行、庭木手入れ)(61.2%)』
『学習塾・子ども向けの習い事・資格スクール(60.1%)』
『不動産(マンション・戸建の売買、賃貸、リフォーム)(58.3%)』
『飲食店(56.1%)』
『求人情報・行政広報・地域イベント(52.1%)』
『フードデリバリー(52.0%)』
『美容院・エステ・フィットネスジム・マッサージ・ネイルサロン(49.6%)』
『金融・保険・資産運用・専門家相談の案内(45.3%)』
『ECショップ(31.7%)』


『スーパー・ドラッグストア・ホームセンター』や「暮らしのサービス」など、地域に密着した日常的なサービスにおいては、6割以上が「オフライン(チラシや看板)」をきっかけに検討や購入、来店をしやすいと回答しました。

生活圏と直結する情報は、物理的に手元に届く紙媒体などの方が目に留まりやすく、実際の行動に繋がりやすいと考えられます。

一方で、『ECショップ』や「金融・保険」といった、商圏が広く情報の比較検討が重視されるサービスにおいては、「オフライン」の割合が半数を下回り、「オンライン(SNSやサイト)」がきっかけになりやすい傾向がうかがえます。

商材の特性や、ターゲットがどのようなプロセスで購買・来店に至るかに応じて、オフラインとオンラインのメディアを適切に使い分けることが重要です。

最後に、「広告における『情報の性質』について、デジタルと紙でどのようなイメージを持っていますか」と各項目別に尋ねたところ、各項目で『紙媒体の方が強い』『やや紙媒体の方が強い』と回答した割合は下記のようになりました。

発信元や情報への信頼度
『紙媒体の方が強い(22.7%)』
『やや紙媒体の方が強い(49.3%)』

情報の正確さ
『紙媒体の方が強い(23.3%)』
『やや紙媒体の方が強い(45.8%)』

保存・保管のしやすさ
『紙媒体の方が強い(21.7%)』
『やや紙媒体の方が強い(34.5%)』

情報の最新性
『紙媒体の方が強い(11.6%)』
『やや紙媒体の方が強い(24.6%)』

パーソナライズ化された情報
『紙媒体の方が強い(11.1%)』
『やや紙媒体の方が強い(22.4%)』


「信頼度」「正確さ」では約7割、「保存・保管のしやすさ」では半数以上が紙媒体を優位と回答しています。

一方で、「情報の最新性」や「パーソナライズ化された情報」において紙媒体を優位とする声は約3割にとどまり、デジタルが優位となっており、媒体に対するイメージの違いが表れています。

手軽に発信できるデジタル広告に対し、物理的に手元に残る紙媒体には「確実な情報」としての安心感があると考えられます。

こうした情報の性質に対する認識の違いが、行動変容におけるメディアの使い分けに影響しているとうかがえます。

調査概要

【調査期間】2026年3月30日(月)~2026年3月31日(火)
【調査方法】PRIZMAによるインターネット調査
【調査人数】1,019人
【調査対象】調査回答時に20~60代の男女と回答したモニター
【調査元】株式会社アト
【モニター提供元】サクリサ

出典元:株式会社アト

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000127039.html

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

この記事のライター

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