仮説を数字で可視化する。亀田製菓D2CチームのDockpit活用法

仮説を数字で可視化する。亀田製菓D2CチームのDockpit活用法

1946年に新潟で水飴製造から始まり、現在は米菓を中心とした食品の製造・販売を行っている亀田製菓。「亀田の柿の種」「ハッピーターン」など米菓業界において国内トップシェアを持つ国内最大の米菓メーカーです。2021年からWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」も活用し、EC販売や競合分析、ブランド価値の向上などに力を入れる同社。Dockpit導入後にマーケティングはどう変化したのか、マーケティング戦略部の米川大佑氏に伺いました。


「誰が、なぜ買っているのか」が知りたかった

――亀田製菓様は2021年3月からヴァリューズの「Dockpit(ドックピット)」を導入し、活用されています。米川さんはマーケティング戦略部にてどのような業務を行っているのでしょうか。

亀田製菓 米川大佑氏(以下、米川):マーケティング戦略部は、マーケティングに関わる業務全般を担当しています。ブランド担当(商品企画、開発担当)やデザイン担当などいくつかのチームに分かれていますが、私自身はDtoC、つまりダイレクトにお客様へ商品を販売するチームに所属しています。

弊社では卸店様に商品を卸し、小売店様を通じて消費者に商品を届けるBtoBtoCの商流が一般的です。一方で、ECサイトや東京駅の「東京おかしランド」内にあるアンテナショップなどで、お客様に直接販売をしているケースもあります。DtoCチームはそれらの業務を担当しており、チーム内で「Dockpit」を利用しています。

――「Dockpit」の導入を決められたきっかけや理由は何だったのでしょうか。

米川:ECサイトのようなオンライン上では、Webサイトのアクセス解析ツールを利用しなければお客様の属性や、購買行動などを検証する術があまりないと感じていたからです。これは、前職でBtoCの事業運営をしていた経験から、なおさら感じていました。リアル店舗であれば、どのようなお客様がどの棚に反応されているかといったことが、肌感覚としてわかります。しかし、ECサイトではそう簡単にはいきません。

だからこそ、私たちがECサイトで取り組んでいる施策の効果検証や、業界内でのポジショニングを理解したいというニーズがありました。ヴァリューズの「Dockpit」と「story bank(ストーリーバンク)」は、競合分析や、来訪者属性をより深掘りした生活者理解ができるため、私たちの課題解決に最適だと感じたのです。

競合も、業界も、トレンドもわかるリサーチエンジン「Dockpit」

競合も、業界も、トレンドもわかるリサーチエンジン「Dockpit」。国内最大規模250万人のWeb行動ログデータをもとに、競合・市場調査、ユーザー理解を実現。

――他社のツールとも比較検討はされたと思いますが、その中で「Dockpit」は何が優れていたと感じましたか。

米川:ビッグデータを扱ったツールの中には、検索データの分析に優れたもの、SNS分析に特化したものなど様々あります。しかし、私たちがまず求めていたのは、自社商品にマッチするスモールマスの理解でした。その上でそういったターゲットユーザーがどんな目的やアプローチで自社や競合サイトにアクセスして、どのようなWeb行動を取っているのかを把握したいと考えていました。

Dockpitとstory bankは他社サイトも含めたWeb行動ログデータが非常に豊富で、私たちのニーズに合致していました。また、仮説の正しさをスピーディーに検証できる点でも優れており、競合理解やお客様のベネフィットを把握する際にも活用しています。

新サービス「オリジナルハッピーターン」の展開を支えたデータの活用法

――Dockpitは亀田製菓様の新サービスである「オリジナルハッピーターン」のプロジェクトでも使用されたのですよね。

米川:はい。弊社の主力商品のひとつであるハッピーターンのパッケージに、思い出の写真やメッセージ、スタンプを印刷して、オリジナルデザインのものを作成できる「オリジナルハッピーターン」を、2024年11月22日にローンチしました。その際にDockpitを活用しています。

もともとハッピーターンは、世の中が少し暗かった時代に“幸せ(ハッピー)がお客様に戻って来る(ターン)”ようにという願いを込めて誕生しました。では、より多くの人にハッピーターンを手に取ってもらうためにはどうしたらよいか。商品の特徴を様々な観点から検討する中で、立てた仮説のひとつが“ハレの日ニーズ”でした。

仮説を検証するために、Dockpitを使ってハッピーターンや類似サイトの訪問者や滞在時間、閲覧ページなどの数字を分析しました。その結果、お祝いや贈り物としてのニーズが確かにあることがわかりました。Dockpitのデータが、私たちのアイデアをしっかりと補完してくれたのです。

オリジナルデザインの「ハッピーターン」が作れる新サービス『オリジナルハッピーターン』。

オリジナルデザインの「ハッピーターン」が作れる新サービス『オリジナルハッピーターン』。好きな写真とメッセージを入れて自分だけのパッケージを作成できる。

Dockpitで「仮説検証」を素早く、何度も

――これまでDockpitを活用していく中で感じた利点はどのようなものでしょうか。

米川:Dockpitを使うことで、仮説検証のプロセスにおいて、自分たちの現状理解をより確かなものにできる点です。例えば、競合のマーケティング上の施策や大枠の戦略については、Dockpitを使わずとも観察していればおおよそ理解できます。むしろ重要なのは、お客様や競合の特徴、性質などの仮説を、数字で可視化することです。そうすることで具体的に仮説を検証でき、自分たちが考えていること、進もうとしている方向性が正しいのかどうかを知ることができます。

もちろん、Dockpitで何かを調べたらすぐに答えがでるわけではありません。しかし、仮説の深掘りを短期間で繰り返せるのが大きいですね。情報の解像度が上がり、自分自身のベースが上がるような感覚があります。

競合サイトも含めて、PV数や滞在時間、セッション数など多岐に渡る数字を素早く把握できるという点はDockpitならではだと感じます。

深いユーザー理解で、感情に響く体験設計を

――冒頭でリアル店舗との比較も出していただきましたが、現在はオンラインでもオフライン店舗で行うような「ユーザー理解」ができているのでしょうか。

米川:だいぶイメージと近くなったことと、オンラインならではの良さも改めて感じています。オフラインだと、例えば店舗を定点観測すれば、今の時期に何が訴求されているか、お客様はどのような反応を示すのか、ディスプレイだと何に興味を示すのかなど、ある程度お店の状況が分かります。しかし、それは物理的な時間もかかります。

オンラインだと、冒頭でもお話ししたように、Webサイトのアクセス解析ツールを利用しなければ見られるデータは限られます。ただ、Dockpitがあることで、自社・他社問わずにEC訪問者がどんな属性の方で、興味を持ったコンテンツやページはなにかを時間をかけずに理解できるのは大きな違いだと思います。また、オフラインではお客様の来店きっかけなどはなかなか追えませんが、Dockpitとstory bankでは流入経路から自社・他社問わずにユーザーの考えの背景を推測できる点も良いです。自身では、そういったWeb行動ログをまとめて見て、傾向や思考・行動パターンを想像できる点が気に入っています。

――最後にDockpitやヴァリューズとの取り組みに限らず、データを使ったマーケティングにおいて今後の展望を教えてください。

米川:再現性のある顧客インサイトを発見し、施策につなげたいという狙いは常にあります。そのためには、お客様が弊社の商品やサービスをどういったニーズやシーン、用途で使いたいのかをより深く知ること。そこからどうすればお客様の感情に響くように届けられるのか、体験設計を考えることが重要です。収集したデータを使って仮説検証を行いながら、オリジナルハッピーターンのサービスで様々なトライを行っていきたいと考えています。

取材協力:亀田製菓株式会社(https://www.kamedaseika.co.jp/

【本事例のサービス】Dockpit|競合も、業界も、トレンドもわかるリサーチエンジン

https://www.valuesccg.com/dockpit/

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