【解説者紹介】
インデックスとは
安部:「2023年8月 コンテンツマーケティング最新動向レポート」では、最新のインデックス事情について解説しています。
岩間:「最近全然インデックスされていないような気がする」といった声をよく耳にしていたので、気になっていました!
安部:最初に、そもそもインデックスとは何かについて説明しますね。
インデックスとは、クローリングにより収集されたウェブページの内容が検索エンジンのデータベースに保存され、検索時にリーチ可能な状態にされるプロセスです。
順番に説明すると、検索エンジンはまずインターネット上にどのようなページがあるかを認識するためにクローリングと呼ばれる行動を実施します。その結果、検索エンジンのデータベース内にないページが見つかった場合は、検索結果として表示されるようサイト情登録します(一部例外あり)。この「サイト情報をデータベースに登録する」という部分をインデックスと言います。
岩間:そもそも検索結果に表示されないというのは、SEOで上位表示を狙う以前の問題ですね。
安部:その通りです。中にはインデックスされている前提でSEOの話をする方もいるのですが、ページによってはそもそもインデックスがされていない可能性もあります。そして、最近そのようなケースが増えてきているように感じます。肌感覚ではありますが、先ほど岩間さんが話していたように、「ページを公開したのに、中々インデックスされなくなってきている」「インデックスされていたのに、最近外されるようになってきた」という声が増えてきているなと。
インデックスの難易度が上がった?!どう対策する?
岩間:やはりインデックスされにくくなっているのでしょうか。
安部:実はGoogleの検索エンジン担当者が、ラジオでインデックスの難易度が上がったと発言しているんです。
安部:背景のひとつには、生成系AIの存在があると考えられます。生成系AIによりコンテンツを大量に生み出すことができるようになりました。そのためGoogleとしては、すべてのページを追うのではなく、選んでインデックスするようになったのではないでしょうか。
岩間:なるほど。では、インデックスされるコンテンツを作るためには、どのようなことを意識すればよいでしょうか。
安部:まずテクニカルな部分で、改めてクロ―ラビリティやロボッツテキストなどが適切になっているかを確認しましょう。
そして、コンテンツを作る際には独自性を意識しましょう。生成系AIへの対応としてインデックスの難易度が上がっていると考えると、他と同じような内容のページを作るのではなく、独自性を出すことがポイントだと思います。
以下、インデックスされるためにサイト運営者が行うべきことをまとめてみました。SEO施策の重要度やサイト規模・領域によって変わることもありますが、基本的にはこの流れで見ていくとよいでしょう。チェックリストとして活用してみてください。
インデックスされにくいサイトの特徴とは
岩間:安部さんは普段から様々なサイトを見ていると思います。インデックスの問題を抱えやすいサイトの特徴はありますか。
安部:例えば「システムを最近更新してない」「数年前からずっと同じシステムで運用している」「SEO観点でシステムが正常かチェックするメンテナンスを定期的にできていない」といった場合は、SEO観点で適切な仕組みになっていないと考えられるので、クロールやインデックスで問題が生じる可能性があります。
例えばCMS、特にWordPressでは、SEOに必要な基本的な性能が整っている傾向があると考えられます。また、代理店にCMS導入を任せている場合は、スタート時からきちんと設定されており、適切に運用されているといった印象があります。
岩間:なるほど。サイトの規模や業界で見るとどうでしょう?
安部:今のところ、実感はありません。ただ、今後起こり得そうだなと考えているのは、データベース系のサイトは厳しく見られるようになるのではないかということです。
データベース系のサイトは、自動でページが生成されることがあるので、重複ページがあるとインデックスされにくくなるでしょう。ヘルプフルコンテンツアップデートもありましたしね。
岩間:データベース系サイトで重複コンテンツが発生しているかどうかは、どうやって確認すればよいでしょうか。
安部:クロール済みインデックス未登録という、サーチコンソールのエラーをチェックする方法があります。
岩間:事前に重複コンテンツの発生を防ぐ方法はありますか。
安部:公開前にチェックすることで、ある程度は防げるとは思いますが、重複しているかどうかを判断するのはGoogleなので、確実に防ぎきれるとは言えないと思います。
先ほどお話したように、一部のサイトでは意図せずページが自動生成される設定になっている場合があるため、重複コンテンツが生成される可能性があります。まずは、自社サイトでそのような設定になっていないかを確認しましょう。URL違いで同じ内容が出る、パーマリンクが日本語テキストと英語テキストでそれぞれ出る、スラッシュあるなしが両方出る、スマホ版とPC版でコンテンツの中身は同じだけどcanonical設定がされていない、といったパターンが重複とみなされる例として挙げられます。
インデックスされやすいコンテンツを作るために
岩間:インデックスされるために押さえておきたいことを話してきましたが、安部さん自身が普段コンテンツ作りで意識していることはありますか。
安部:今回独自性の話が出たように、オリジナルのコンテンツ作りを意識しています。オリジナルのコンテンツを作るためには、ユーザーのニーズに合っていることを前提として、いかにオリジナルな情報源を持ってこられるかが重要です。いまは対象商品のレビューやアンケートを活用したり、専門家の観点から記事を書いてもらったりすることが、独自性を出すためのひとつの方法と考え、実行しています。
以上、8月のコンテンツマーケティング動向「SEO編」でした。次月のネタも楽しみにお待ちください。
(本調査はあくまでも傾向に注目し、今後の施策における仮説立てや優先順位の検討に有効活用するためのものであり、因果関係を示すものではないこと、また、各トピックの内容やVALUESの見解は、資料作成時のものであり、今後の情勢やアルゴリズムの変化によって変わることがある旨、ご留意ください)
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IT企業でコンテンツマーケティングに従事した後、独立。現在はフリーランスのライターとして、ビジネスパーソンに向けた情報を発信しています。読んでよかったと思っていただける記事を届けたいです。