ChatGPTを活用している業務は?活用頻度は「週に3~4日程度」が最多
はじめに、「ChatGPTをどのような業務で活用していますか?」と質問したところ、『文章の作成・要約・校正(49.8%)』と回答した方が最も多く、『情報検索(48.4%)』『情報処理・データ分析(42.2%)』となりました。
さまざまな業務で活用されており、特に文章関連と情報処理での活用が多いことがわかります。
では、どれくらいの頻度で活用しているのでしょうか?
「ChatGPTを業務で活用する頻度を教えてください」と質問したところ、『週に3~4日程度(31.0%)』と回答した方が最も多く、『週に1~2日程度(27.4%)』『ほとんど毎日(21.4%)』となりました。
週に数日とほとんど毎日使用している方を合わせると、約8割の方が日常的にChatGPTを業務で活用していることがわかりました。
ChatGPTを活用してどのような変化があった?良かったことは「作業スピードの上昇」、一方で問題点は?
では、ChatGPTを業務で活用し、どのような変化があったのでしょうか。
まず、「業務でChatGPTを活用して良かったことは何ですか?」と質問したところ、『作業スピードが上がった(56.0%)』と回答した方が最も多く、『アイデアの質が向上した(40.8%)』『新しい視点や発想を得られるようになった(40.0%)』となりました。
約6割の方が作業が速くなった点をメリットとしてあげています。
次に、「業務でChatGPTを活用して問題になっていることや不安はありますか?」と質問したところ、『情報の正確性がわからず、結果的に手間が増えた(37.1%)』と回答した方が最も多く、『ChatGPTに頼りすぎてしまい、自分やチームのスキルが低下したと感じる(34.6%)』『情報漏洩のリスクを感じるようになった(27.4%)』となりました。
作業の効率面や創造性の向上が大きなメリットとしてあげられる一方で、情報の正確性やChatGPTへの依存の問題、セキュリティへの懸念が浮き彫りとなりました。
ChatGPTの出力情報を信用している方は約9割!信用していない理由とは
ChatGPTを活用する際、情報の正確性についての問題があがりましたが、ChatGPTの出力情報をどれくらい信用しているのでしょうか?
「ChatGPTを業務で活用する際、出力された情報をどの程度信用していますか?」と質問したところ、以下のような回答となりました。
『とても信用している(16.8%)』
『ある程度信用している(69.9%)』
『あまり信用していない(11.7%)』
『まったく信用していない(1.6%)』
約9割の方がChatGPTの出力情報を信用していると回答しました。そこで、『あまり信用していない』『まったく信用していない』と回答した方に、理由について詳しく聞きました。
■信用していない理由やそのように感じた具体的なエピソードがあれば教えてください
・間違った情報が出力される事が珍しくない。コードもバグを含む事がよくある(30代/男性/埼玉県)
・変換がおかしい。専門性にかける(40代/女性/神奈川県)
・明らかに誤りの情報を提示することがある(50代/男性/神奈川県)
・こちらの入力内容が悪ければ回答内容も質が悪くなることが多々ある(50代/男性/大阪府)
・情報検索した結果の解答したリンク先を確認しても、書かれていないことが多々あった(50代/女性/大阪府)
出力された情報に誤りがあったり、専門性に欠けたりなど、さまざまな理由でChatGPTを信用していない方もいることが示されました。では、出力情報が正しいものか、確認はしているのでしょうか?
続いて、「ChatGPTが出力する情報の真偽を確認する作業はしていますか?」と質問したところ、8割以上の方が『ほぼすべて確認している(23.7%)』または『正確性が不安な情報のみ確認している(63.0%)』と回答しました。
情報に一定の信頼を置いているものの、多くの方が、必要に応じて確認作業を行っており、過信を避ける慎重な姿勢も見られます。
また、前の質問で『ほぼすべて確認している』または『正確性が不安な情報のみ確認している』と回答した方に、「主にどのような方法で確認していますか?」と質問したところ、『信頼できる情報源と照合する(41.6%)』が最も多く、次いで『異なる質問方法での再確認(39.1%)』となりました。
他の情報源と照合するか、質問方法を変えて再確認をしている方が多いようです。ChatGPTを信用していても、最終確認は自身で行うことを前提として活用していると言えます。
AIリテラシー、あなたはどれくらい?今後のAI活用の課題とは
では、自身のAIリテラシーについてはどのように感じているのでしょうか。
「ご自身のAIリテラシー(理解力や正しい使い方に関する知識)は高いと思いますか?」と質問したところ、約7割の方が『非常に高い(13.4%)』『ある程度高い(59.9%)』と回答しました。
自身のAIリテラシーは一定水準以上あると感じている方が多いことがわかります。
多くの方がChatGPTの出力情報の確認作業をしていることから、自身で「正しく使えている」と判断しているのかもしれません。
業務でのAI活用は今後も広がっていくと予想されますが、どのような課題があるのでしょうか?
「今後、ChatGPTやその他のAIツールを業務で安全に活用していくためにはどのような課題があると思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、『セキュリティやプライバシー保護の強化(48.0%)』と回答した方が最も多く、『情報の正確性の向上(41.7%)』『出力結果の検証プロセスの確立(37.2%)』となりました。
情報漏洩やプライバシーの問題などのリスクがあることから、セキュリティの強化や正確性の向上が、ChatGPTなどのAIツールの活用を進めるうえで重要なテーマとなっていることが示されました。
調査概要
【調査期間】2025年1月6日(月)~2025年1月7日(火)
【調査方法】PRIZMAによるインターネット調査
【調査人数】1,030人
【調査対象】調査回答時に業務でChatGPTを活用している会社員と回答したモニター
【調査元】NSSスマートコンサルティング株式会社
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
出典元:NSSスマートコンサルティング株式会社
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。
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