【参加者プロフィール】
Aさん
東京大学4年生。神奈川県出身。
Bさん
東京大学4年生。千葉県出身。
Cさん
東京大学大学院1年生。愛媛県出身。
コロナ期の青春、インスタが生んだ繋がり
インタビュアー:コロナに直面したのはちょうど高校生の頃ですよね。みなさんどんな状況でしたか?
Aさん:僕は高校1年の3月ぐらいからでした。登校が基本禁止になって、それが数ヶ月続いた感じです。課題だけ紙で渡されて、「次はまた二週間後」みたいな。
Cさん:自分は高校2年の3月。出身が愛媛県なのですが、学校側の対応が早くて、緊急事態宣言が出た次の日ぐらいにはもうZOOMでオンライン授業が始まって。先生たちは使い方に戸惑いながらも、時間通りに進んでいた感じです。高3というのもあって授業は止められなかったんだと思います。
Bさん:自分は授業も課題もなかった気がします。同級生の友達と朝9時からZOOMをつないで、カリキュラム通りに自分たちで自習をやっていました。
インタビュアー:学校生活への影響はどうでしたか?
Cさん:僕はサッカー部に所属していて、部活でほぼ潰れているような高校生活だったのに、高3の4月に総体がなくなって急に引退になりました。体育祭も中止。誰に文句を言えるわけでもなく、受け入れるしかないという感じでした。
Aさん:部活には所属していなかったけど、それはつらい。僕は湘南の方の出身だったので、友達とみんなで自転車で海の方に行ったりして遊んでいました。アウトドアのアクティビティが逆に増えましたね。
Bさん:それは分かる。僕は千葉県に住んでいたのですが、東京タワーまで友達と2人で自転車で行ったりもしました(笑)。
インタビュアー:当時、SNSはやっていましたか?
Aさん:インスタグラムがメインでした。自粛期間中はインスタ上でのインタラクションがめっちゃ流行っていたんですよ。ストーリーズの投票機能を使ったやり取りが特に流行ってました。同じクラスだけどあんまり喋ったことない人とかが反応してくれると、その人への印象を書いてインスタに上げて、そこからまた反応があって……みたいな感じで。直接会えないからこそ、インスタ上でコミュニケーションを全部完結させていました。
Bさん:あったわ、あの文化。ちょっと痛いなと思ってました(笑)。
Aさん:僕は楽しんでやってました(笑)。知らなかった人から急にリアクションが来たりして。
Cさん:インスタライブも流行ってましたね。友達3人ぐらいで主催して、同級生で見ている人がコメントで参加する感じで。常時10人くらいは集まっていた感じです。
Aさん:大学生になってコロナが収束したら普通にみんなと会えるから、今はやらないですね。あの頃だったから意味があったもの。みんな基本家に一人でいるから、それゆえの文化だったと思います。
現役大学生が語るリアルなSNS活用実態。インスタ"本垢・サブ垢"の使い分けとは|Z世代インタビュー
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インタビュアー:コロナ禍では、友人関係の築き方にも変化がありましたか?
Bさん:「元から仲の良い人」と付き合いがちになりましたよね。体育祭でたまたま同じ班になったとか、新しく仲良くなるきっかけがないから、友達が広がりにくかった気はします。
Aさん:クラス全体で打ち解けるのも遅かったし。その分、インスタ上での交流が友達を広げる場になっていた部分はあったと思います。
インタビュアー:恋愛やデート事情はどうでしたか?
Cさん:高3だったのでそもそもあんまり(笑)。インスタライブがきっかけでコミュニケーションを取ることはありましたけど、デートに行くことはなかったです。緊急事態宣言が終わって高3の秋頃から塾に行けるようになって、塾の下の休憩スペースで喋るくらいでした。
Aさん:コロナ2年目には彼女がいたんですけど、流行度合いによってデートしづらい時もあって。必然的に公園とか海とかの外でのデートが多くなりましたね。映画館すら行きづらかったです。
ラジオに人狼、続いた趣味と消えたもの
インタビュアー:コロナ禍に始まった趣味で今も続いているものはありますか?
Bさん:僕はラジオです。オールナイトニッポンとかをずっと聴き続けていて、今でも習慣になっています。コロナがなかったら多分聞き始めていなかった気がします。
Cさん:確かに自分も、友達に教えてもらったのがきっかけでラジオを聴き始め、今も続いています。タイムフリーで聴けるので、聴きたいタイミングで聴いている感じです。コロナ禍って家にいる時間が増えたじゃないですか。人の喋り声を聞きたかったのかもしれないですね。
Aさん:僕はランニングですね。外に出たいけど人と集まれないから、一人でできる運動として始まって今も続いています。学校からダンベルを持って帰ってきて、自分でジムを作ってみたりもしましたけど、やっぱり外に出たい気持ちが強くて。ランニングの方が合っていましたね。
Cさん:浪人の時期に東京に出てきたんですけど、感染リスクを考えると、息抜きも難しかったじゃないですか。だからひとりカラオケにかなり行っていましたね。そこでハマって、今でも最低でも週1は行きます。尾崎豊とか古い曲を歌いたいんですよ(笑)。人と行くと選曲に気を使っちゃうので、一人の方が気楽で。
インタビュアー:では逆にコロナの時だけやっていて、今はやめたものは?
Aさん:荒野行動などオンラインゲームはとても流行っていましたよね。LINEの通話をみんなでつないで人狼をするとかもありました。いずれも今はもうやらないですけど。
Bさん:人狼やってたね! あの頃、高校生の定番コンテンツでした。
コロナが変えた「働く」のイメージ
インタビュアー:普段はあまり意識しないかもしれませんが、コロナ禍での経験は、ご自身の「働くことへの意識」に影響を与えていると思いますか?
Aさん:リモートワークが選択肢として出てきたのはコロナの影響が大きいと思います。就活していても、リモートワーク可能ですと言われると印象が良くなるというか。電車の通勤が本当に嫌なタイプなので、自分の都合で対面と在宅を選べるのが魅力的だと思います。
Bさん:自分は逆で、リモートよりも対面の方がいいかもしれないですね。人間関係が築きにくくなるのが嫌で。新しい職場でリモート100%とかはちょっとな、と思います。
Cさん:ZOOM面談を経験したからこそ対面に価値があるとも感じます。就活のグループワークなどは、初対面でオンラインだとぎこちないまま進んで終わる感じで。対面とオンラインはどちらもいいところと悪いところがあって、どちらかに偏るべきじゃないなというのがコロナを経て思うことですね。
Aさん:説明会がオンラインで参加できるのは楽になりましたよね。以前はスーツ着て何社も回らないといけなかったと聞きますし。ただ、大事な面接はリアルじゃないと自分の一番いいところを伝えられないなとは強く感じます。
都会と地方、学生と社会人ではコロナへの目線が異なる
インタビュアー:高校〜大学時代にかけて体験したコロナの時期をいまあらためて振り返って、どのように感じますか?
Cさん:僕は大学に入学してからはほぼ対面で人と過ごす文化が復活していたので、新歓も普通にありました。高3、浪人とコロナの時期を経てきた分、リアルで人と会えることへの喜びは感じましたね。
Aさん:自分は解放感のような感覚はそんなに強くなくて、むしろ普通に戻ったという感じでした。
Cさん:東京と地方では状況がけっこう違ったのかなと思います。愛媛はそんなに感染者も多くなかったし、テレビでニュースを見るのと自分たちの周りの世界では温度感がかなり違いましたね。学校行事や部活がなくなったことも、「俺たち関係ないのになんで」と感じていた人の方が、周りでは多かった気がします。
Aさん:一方で、友達のお母さんが看護師だったり、おじいちゃんがコロナに感染したりなど、パーソナルな経験があった人は感染対策への意識をかなり高く持っていたりもしました。そういう身近な経験があるかどうかで、コロナへの向き合い方は全然違ってくるなと思います。
インタビュアー:社会全体で見ると、コロナで亡くなられた方も多かったし、身内に不幸があったりした人は相当な影響を受けたと思います。ただ、振り返ってみるとみなさんがコロナによってものすごく影響を受けたというわけではなかった。でもコロナは「若者像の説明に使いやすい言葉」にされやすいかもしれません。たとえば飲み会にあまり行かないのはコロナのせいみたいな。
Aさん:それを言われると少し違和感がありますよね(笑)。自分の周りにはお酒が好きな人も多いですし、みんなで飲み会とかもよく行きます。コロナがあってもやれることはやれていたし、終わったら終わったで普通に戻ったという感覚。コロナが現在のすべての原因、みたいな感じではないです。
Bさん:コロナがなかったら自分はどうなっていたかは比較することができないですし、その過去が当たり前になって今に続いているので。良い悪いじゃなくて、自分の一部という感じです。
インタビュアー:同じ時期に高校生だったみなさんは、当時の社会人とは全然違う景色を見ていたのだと感じました。友達同士で通話して人狼をしたり、インスタライブで友達と繋がっていたり、そういうコミュニティの中で文化が育っていたというのがとても面白かったです。
Bさん:10年後、20年後に懐かしくなってカルチャーがリバイバルしたりするんですかね。子どもと人狼をしている世界になっていたり(笑)。
【あとがき】マーケター・企業視点で読み解く「ポストコロナ世代」のリアル
今回の東大生3名のインタビューからは、少し上の世代が思い描く「コロナで青春を奪われた世代」といったステレオタイプとは異なる、フラットな価値観が浮かび上がってきました。
マーケティングや採用活動において、Z世代・ポストコロナ世代を理解するためのヒントを3つまとめてみます。
■「コロナ世代」というレッテル貼りをしない
若者が飲み会に行かないことなどを、安易に「コロナのせい」と結びつける見方はミスリードにつながるかもしれません。今回のインタビューから分かったのは、当時の経験は「良い悪いではなく自分の一部」であり、現状のすべてを説明する要因ではないということです。現在20代前半の人々を単純に「コロナ世代」とレッテルを貼ることは、現状とズレて解釈してしまう要因になり得ます。
■若者=オンラインの思い込みを捨てる
自粛期間中は、インスタグラムの投票機能を用いた交流やインスタライブ、オンラインでの人狼ゲームなどを通じてコミュニケーションをとっていました。しかし、それらはあくまで「直接会えないからこそ」の代替手段で、実際に対面で会える環境になれば、オンライン文化を状況に応じて手放しています。若者=オンラインなだけではないことを、理解しておくことが重要です。
■働く環境にはハイブリッドな選択肢も
就職活動や今後の働き方において、彼らはリモートワークの利便性(通勤の回避など)を好ましく評価していました 。一方で、人間関係の構築や自身の強みを伝える場面においては、対面のコミュニケーションの価値も強く実感しています 。フルリモートか完全出社かといった二元論ではなく、偏りのない「ハイブリッドな選択肢」があることは、採用活動において選ばれる企業になる一要素かもしれません。
もちろん、同じ世代とはいえ、コロナ禍を過ごした地域や環境によってその影響や捉え方はさまざまです。「全く異なる経験や価値観を持つ若者たちもいる」という前提を忘れないようにしつつ、今回のインタビューで見えた姿をひとつの参考としてみてください。
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https://manamina.valuesccg.com/articles/4905Z世代にとって、お金は単なる消費の手段ではなく、リターンを最大化するための「投資」のような存在です。日々の食費や飲み会をシビアに管理する一方で、自身の価値観に合う体験には数万円を即決する彼ら。本記事では、現役大学生3名へのインタビューを通じ、徹底したリサーチでリスクを排除する合理的な思考法を解き明かします。効率を追求しながらも、対人関係や楽しさとの間で彼らが見出す「納得感」の正体に迫ります。







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