11月の急上昇アプリランキングを調査
まず、アクティブユーザー数の前月比が高い順にアプリをランキングしました。以下のトップ10をご覧ください。
2020年11月の急上昇アプリランキング(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より)
1位は年賀状アプリ、お正月需要でユーザー増
■1位:スマホで年賀状 2021
1位にランクインしたのは年賀状アプリ「スマホで年賀状 2021」でした。アプリの概要は以下の通りです。
運営:CONNECTIT Inc.
特徴:年賀状のデザイン作成から印刷、配送まで手軽にできる
では次に、ユーザー数の推移を見ていきましょう。
「スマホで年賀状 2021」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より )
スマホで年賀状のユーザー数は約32万人、前月比+約158%でした。
年末に向けて年賀状の準備を始める人が増えたため、ユーザー数が急増したと考えられます。
また、今年は年末年始の帰省を自粛する動きが広がっています。コロナ禍で直接会えないからこそ、年賀状で近況を伝えたいと考える人も多いのではないでしょうか。新年の挨拶は直接会うのではなく年賀状で済ませたいというニーズが高まったことも急上昇の一因になっていそうです。
■2位:ソニー損保の緊急時サポート
2位はソニー損保が運営する契約者専用アプリ「ソニー損保の緊急時サポート」でした。アプリの概要は以下の通りです。こちらは以前リリースされていた「ご契約者アプリ」のリニューアル版になります。
運営:ソニー損害保険株式会社
特徴:事故・トラブルの発生時に位置情報と契約情報をソニー損保へ送信できる
では次に、ユーザー数の推移を見ていきましょう。
「ソニー損保の緊急時サポート」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より )
ソニー損保の緊急時サポートのユーザー数は約28万人、前月比+約143%でした。
こちらのアプリは2020年10月29日に全面リニューアル。リニューアルの通知メールを受け、試しに使用してみようと思うユーザーが多かったのかもしれません。ソニー損保の既存顧客の大きさが伺えます。
■3位:LINE プレイ
3位にランクインしたのは、アバター同士でコミュニケーションを楽しむ「LINE プレイ」でした。アプリの概要は以下の通りです。
運営:LINE Corporation
特徴:ユーザーが作成したアバターやマイルームを装飾してコミュニケーションを楽しむ
リリース:2012年11月
では次に、ユーザー数の推移を見ていきましょう。
「LINE プレイ」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より )
LINE プレイのユーザー数は約30万人、前月比+約130%でした。
LINE プレイは11月9日からリリース8周年を記念して、新キャラクターを追加し豪華声優陣のボイスを実装。声優界でも知名度と人気の高い声優陣を揃えていました。また、Twitter上で声優陣のサイン色紙が当たるキャンペーンも開催。
こうした人気声優陣による新実装によってアプリユーザーを増加させたと考えられます。
その他上位に話題のアプリが続々ランクイン
■4位:Vimeo
4位にランクインしたのは、クリエイター向け動画共有サイト「Vimeo」でした。アプリの概要は以下の通りです。
運営:Vimeo Inc
特徴:広告無しで高品質なHD動画を配信・視聴可能
では次に、ユーザー数の推移を見ていきましょう。
「Vimeo」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より )
Vimeoのユーザー数は約50万人、前月比+約108%でした。
VimeoはYoutubeと同じような動画配信サービスですが、最大の特徴は高品質な動画が揃っていることです。Vimeoは規約が厳しい反面、映像のプロであるクリエイターが多く集まってクオリティの高い動画を投稿しています。
コロナ禍でおうち時間をきっかけに人々の動画試聴時間が増加しており、動画配信サービスも躍進。こうした背景から独自性の高いVimeoのユーザー数が増加したと言えるのではないでしょうか。
■7位:Pokémon HOME
7位にランクインしたのは、任天堂が運営する「Pokémon HOME」でした。このアプリは、Nintendo Switchとスマートフォンを対象としたクラウドサービスで、『ポケットモンスター』シリーズやスマホゲーム『Pokémon GO』で仲間にしたポケモンの管理・交換ができます。アプリの概要は以下の通りです。
運営:The Pokemon Company
特徴:ポケモンを預けるクラウドサービス
リリース:2020年2月
では次に、ユーザー数の推移を見ていきましょう。
「Pokémon HOME」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より )
Pokémon HOMEのユーザー数は約56万人、前月比+約90%でした。ユーザー数が11月に大きく回復したことがわかります。
Pokémon HOMEは今年初旬にリリースされ、過去作と連携してポケモンをスマホで管理することができると話題になりました。そして11月11日にはPokémon GOとPokémon HOMEの連携が可能に。こちらはSNS上でも大きな反響を呼んだため、ユーザーの呼び戻しに成功したのではないでしょうか。
■8位:日本生命アプリ
8位は日本生命の契約者向けアプリ「日本生命アプリ」でした。概要は以下の通りです。
運営:日本生命保険相互会社
特徴:日本生命の契約に関する諸手続きがアプリ上で可能
では次に、このアプリのユーザー数の推移を見ていきましょう。
「日本生命アプリ」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より )
日本生命アプリのユーザー数は約58万人、前月比+約41%でした。
日本生命は抽選で豪華賞品が当たるプレミアムチャンスキャンペーンの第三弾を11月1日から実施。日本生命アプリ上でも応募ができるため開始月の11月にアクセスするユーザーが多かったと考えられます。
一方で、保険内容の確認・更新を行いたいユーザーが増加した可能性もあります。11月は感染者数が再び増加傾向になり、感染の“第3波”とも言われるようになりました。新型コロナウイルス感染症の治療を目的とされた入院は、保険会社から支払われる入院給付金の対象となるため、保険内容の確認や変更を行いたいというニーズも例年より多いのではないでしょうか。
まとめ
最後に11月の急上昇アプリと、アクティブユーザー増加の背景を振り返ります。
1位にランクインしたのは年賀状アプリの「スマホで年賀状」でした。新型コロナウイルスの感染拡大により、年末年始の帰省を自粛する動きが広がっています。コロナ禍で直接会えないからこそ、年賀状で挨拶したいと考える人も例年より多いのではないでしょうか。
また、今月は2位に「ソニー損保の緊急時サポート」、8位に「日本生命アプリ 」がランクインするなど契約者向け保険アプリも目立ちました。コロナ禍で家計が逼迫している世帯も多く、損害保険や生命保険の契約内容見直しに積極的な人が多いのかもしれません。
7位の「Pokémon HOME」はリリース当初から話題を集めていました。11月に追加された新機能がSNS上で大きな反響を呼び、ユーザーの呼び戻しにつながったと言えるでしょう。
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