40代~60代のアクティブ層が注目する<豪華列車の旅>

40代~60代のアクティブ層が注目する<豪華列車の旅>


ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸)は、今年話題を集めた「寝台列車」「豪華列車」「クルーズトレイン」について、動向を分析しました。

分析概要

ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用して、キーワード「寝台列車」「豪華列車」「クルーズトレイン」に注目し、その動向を分析した。
※サイト訪問者数や検索流入ユーザー数は、PCからのアクセスを集計。

考察サマリ

「豪華列車」「寝台列車」「クルーズトレイン」の関連検索は、1月・3月・5月に増加。

今年は豪華な寝台列車、クルーズトレインの運行開始が相次ぎ、話題を集めました。2017年5月に東京~北海道を走る「TRAIN SUITE四季島」(JR東日本)、6月に山陰・山陽を走る「トワイライトエクスプレス瑞風」(JR西日本)が、新たに運行開始となり、豪華な寝台列車へ注目が高まりました。また、7月には寝台列車ではないものの豪華な列車の旅が可能な、伊豆を走る「ザ・ロイヤル・エクスプレス」(東急電鉄・伊豆急行)も運行を開始しています。豪華な寝台列車は2013年より運行しており九州を走る「ななつ星」(JR九州)も合わせて、高額な旅行にもかかわらず、人気を集めているようです。

まず、2016年11月~2017年10月までの1年間で「寝台列車」、「豪華列車」、「クルーズトレイン」いずれかをタイトルに含むWebページへの検索流入ユーザー数を月別でみてみると、1月、3月、5月に検索流入が多いことがわかります。【図1】

【図1】「寝台列車」「豪華列車」「クルーズトレイン」関連ページへの検索流入ユーザー数推移

「寝台列車」の人気ワードは「サンライズ出雲」、「豪華列車」では「ななつ星」「四季島」「瑞風」

続いて、「寝台列車」「豪華列車」「クルーズトレイン」関連ページへの検索流入キーワードを、単語分割をしてみてみました。【図2】

【図2】「寝台列車」「豪華列車」「クルーズトレイン」関連ページへの検索流入ワードランキング

1位は、山陰エリア・四国エリアと東京を結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」で、「寝台列車」というワードも2位にランクインしています。豪華列車では、具体的な列車名として「ななつ星」「四季島」「瑞風」などが挙がりました。

検索ユーザーは「寝台列車」関連は20代が多く、「豪華列車」「クルーズトレイン」関連は40代が多い

「寝台列車」と「豪華列車」「クルーズトレイン」、各関連ページへの検索流入ユーザーを年代別で比較してみると【図3】、「寝台列車」は、「サンライズ出雲」などお手頃の寝台列車の人気もあり20代が多いという結果でした。一方で、「豪華列車」は40代以上が70%以上を占めていました。
夜間に単に移動するという目的だけではなく、豪華な旅ができるクルーズトレインに関心が高いのは、40代~60才以上の年齢層であるということがわかりました。【図3】

【図3】検索ユーザーの年代構成(2016年11月~2017年10月)

「TRAIN SUITE四季島」、「トワイライトエクスプレス瑞風」、「ななつ星」、「ザ・ロイヤル・エクスプレス」の各公式サイトの訪問者年代は、40代、50代、60才以上の層が多い

次に、料金が10万円以上のクルーズトレインである「TRAIN SUITE四季島」(JR東日本)、「トワイライトエクスプレス瑞風」(JR西日本)、「ザ・ロイヤル・エクスプレス」(東急電鉄・伊豆急行)、「ななつ星」(JR九州)それぞれの公式サイトへの月別訪問者についてみてみました。【図4】

【図4】公式サイト月別訪問者数(2017年1月~10月)

また、各サイトの訪問者の年齢についてみたところ【図5】、40代~50代をメインに、60才以上、30代と続く結果となりました。

【図5】各公式サイト訪問者の年代構成(2017年1月~10月)

なお、各列車の最新のプランは下記となっています。(2017年11月13日時点、各公式サイト掲載情報より)

●「TRAIN SUITE四季島」上野~北海道1泊2日32万円~
●「ザ・ロイヤル・エクスプレス」横浜~下田1泊2日宿泊、観光、乗車付 13万5000円~
●「トワイライトエクスプレス瑞風」山陰山陽コース1泊2日25万円~
●「ななつ星」九州1泊2日31万5000円~

食事内容や立ち寄る観光、宿泊先なども豪華でこだわりがあるコースが多く、すでに来年の夏頃までの予約受付が終了しているものもあり、40代以上のこだわりアクティブ層の動向がうかがえます。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


【調査リリース】2024年夏の旅行トレンド全国調査~海外旅行は早めの予約が人気、20代女性の旅行意欲の高まりが目立つ

【調査リリース】2024年夏の旅行トレンド全国調査~海外旅行は早めの予約が人気、20代女性の旅行意欲の高まりが目立つ

インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査・コンサルティングサービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸、以下「ヴァリューズ」)は、国内の20歳以上の男女45,818人を対象に、今夏の旅行予定に関する消費者アンケート調査を実施しました。またヴァリューズが保有する約250万人の独自消費者パネルを活用したインターネット行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」を使用して、消費者の観光ニーズを分析しました。


レトロ可愛い「フレンドシップ・ブレスレット」、娯楽に出費を惜しまない「ファンフレーション」| 海外トレンドに見るビジネスの種(2024年7月)

レトロ可愛い「フレンドシップ・ブレスレット」、娯楽に出費を惜しまない「ファンフレーション」| 海外トレンドに見るビジネスの種(2024年7月)

海外からやってくるトレンドが多い中、現地メディアの記事に日々目を通すのはなかなか難しいもの。そこでマナミナでは、海外メディアの情報をもとに世界のトレンドをピックアップしてご紹介します。今回は、コンサート会場で手作りブレスレットを交換する「フレンドシップ・ブレスレット」と、インフレでもレジャー需要が止まらない現象「ファンフレーション」について紹介します。


【調査リリース】4大SNSのヘビーユーザーを比較調査!X利用者はフォロー/シェア等での割引施策参加に積極的、 TikTok利用者は高価でも衝動買いの傾向

【調査リリース】4大SNSのヘビーユーザーを比較調査!X利用者はフォロー/シェア等での割引施策参加に積極的、 TikTok利用者は高価でも衝動買いの傾向

アプローチしたい顧客セグメントに到達するためには、コミュニケーション媒体として適切なSNSを選定し活用することが重要です。数多くの新興SNSも登場する中、どんなユーザーがどのSNSを選び、どのような購買活動をしているのか。今回は4大SNSとも言える、Facebook、Instagram、TikTok、X(旧Twitter)それぞれのヘビーユーザーの属性、購買動機や興味関心などのサイコグラフィック、メディアの利用状況や消費行動などを調査し、ユーザープロファイルを作成しました。


平成女児に人気再燃のセーラームーンとプリキュアはなぜ数十年にわたり愛される? ファン層の特徴から分析!

平成女児に人気再燃のセーラームーンとプリキュアはなぜ数十年にわたり愛される? ファン層の特徴から分析!

30周年を迎えた「美少女戦士セーラームーン」と20周年を迎えた「プリキュア」。この2つの作品名を聞いたことがない方はいないでしょう。セーラームーンは特に女性人気が高く、プリキュアは男女どちらからも愛されているようです。本記事では、この2つの作品のファンについてより深く分析します。また、ファンの特徴から作品が愛される理由を考察します。


Social media usage among seniors! Mainly YouTube, with significant growth in TikTok usage

Social media usage among seniors! Mainly YouTube, with significant growth in TikTok usage

There’s often a lot of focus on social media use among young people. But we also want to look at trends among “digital seniors.” We will investigate seniors’ usage of Facebook, Instagram, X (formerly Twitter), YouTube, and TikTok, analyzing usage characteristics and comparing them to usage among those in their 20s.


最新の投稿


アパレル系の店舗アプリを知ったきっかけは「店員からの案内」が約6割【Repro調査】

アパレル系の店舗アプリを知ったきっかけは「店員からの案内」が約6割【Repro調査】

Repro株式会社は、アパレル系店舗アプリのインストール前後の利用状況に関するユーザー調査を実施し、結果を公開しました。


認知度の向上にはコンテンツマーケティングが必須と回答した人は9割以上!実施の結果、7割以上が成果を実感している【未知調査】

認知度の向上にはコンテンツマーケティングが必須と回答した人は9割以上!実施の結果、7割以上が成果を実感している【未知調査】

未知株式会社は、全国の企業に在籍する20〜60代の方を対象に「コンテンツマーケティングの実施・成果」に関する調査を実施し、結果を公開しました。


「美容成分オタク」のオンライン行動を分析!スキンケアの情報収集実態に見る、コミュニケーションのヒント|セミナーレポート

「美容成分オタク」のオンライン行動を分析!スキンケアの情報収集実態に見る、コミュニケーションのヒント|セミナーレポート

近年、美容インフルエンサーの発信により特定のスキンケア成分がフォーカスされ、「成分関心層」が増加しています。今回は、@cosmeを運営するアイスタイル社が保有する、日本最大級の美容に関する生活者データと、ヴァリューズが保有するオンライン行動データを活用。成分に関する情報感度の高いアーリーアダプター層に注目し、その裏にあるユーザーインサイトから、成分関心層と取るべきコミュニケーションを探ります。※本セミナーのレポートは無料でダウンロードできます。


官民連携の智略 ~ PPP/PFI

官民連携の智略 ~ PPP/PFI

高い効率性が求められるのは今や個人の仕事や学業の範疇にとどまらず、国の施策運営である公共事業などにもその思考傾向は浸透しつつあります。その結果、国は民間企業の協力を得て「官民連携」で公共事業を進めることでそれらを効率化し、さまざまな事業を支えている例が多く存在します。本稿では、このような「官民連携」で効率化を目指す手法のPPPやPFIなどについて、広告・マーケティング業界に40年近く従事し、現在は株式会社創造開発研究所所長を務めている渡部数俊氏が解説します。


観るだけでポイントが貯まる「TikTok Lite」はSNSビジネスを革新するか。TikTokユーザーデータと比較調査

観るだけでポイントが貯まる「TikTok Lite」はSNSビジネスを革新するか。TikTokユーザーデータと比較調査

動画視聴を通じてポイ活を行うアプリ「TikTok Lite」が注目を集めています。「TikTok」に少し変化を加えただけに思えるこのアプリですが、実は「TikTok」と同じぐらい勢いがうかがえます。そこで、本記事では「TikTok Lite」と「TikTok」のアプリユーザーのデータを分析し、双方の違いから「TikTok Lite」の人気の要因を探っていきます。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

ページトップへ