ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸)は、今年話題を集めた「寝台列車」「豪華列車」「クルーズトレイン」について、動向を分析しました。
分析概要
ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用して、キーワード「寝台列車」「豪華列車」「クルーズトレイン」に注目し、その動向を分析した。
※サイト訪問者数や検索流入ユーザー数は、PCからのアクセスを集計。
考察サマリ
■「豪華列車」「寝台列車」「クルーズトレイン」の関連検索は、1月・3月・5月に増加。
今年は豪華な寝台列車、クルーズトレインの運行開始が相次ぎ、話題を集めました。2017年5月に東京~北海道を走る「TRAIN SUITE四季島」(JR東日本)、6月に山陰・山陽を走る「トワイライトエクスプレス瑞風」(JR西日本)が、新たに運行開始となり、豪華な寝台列車へ注目が高まりました。また、7月には寝台列車ではないものの豪華な列車の旅が可能な、伊豆を走る「ザ・ロイヤル・エクスプレス」(東急電鉄・伊豆急行)も運行を開始しています。豪華な寝台列車は2013年より運行しており九州を走る「ななつ星」(JR九州)も合わせて、高額な旅行にもかかわらず、人気を集めているようです。
まず、2016年11月~2017年10月までの1年間で「寝台列車」、「豪華列車」、「クルーズトレイン」いずれかをタイトルに含むWebページへの検索流入ユーザー数を月別でみてみると、1月、3月、5月に検索流入が多いことがわかります。【図1】
【図1】「寝台列車」「豪華列車」「クルーズトレイン」関連ページへの検索流入ユーザー数推移
■「寝台列車」の人気ワードは「サンライズ出雲」、「豪華列車」では「ななつ星」「四季島」「瑞風」
続いて、「寝台列車」「豪華列車」「クルーズトレイン」関連ページへの検索流入キーワードを、単語分割をしてみてみました。【図2】
【図2】「寝台列車」「豪華列車」「クルーズトレイン」関連ページへの検索流入ワードランキング
1位は、山陰エリア・四国エリアと東京を結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」で、「寝台列車」というワードも2位にランクインしています。豪華列車では、具体的な列車名として「ななつ星」「四季島」「瑞風」などが挙がりました。
■検索ユーザーは「寝台列車」関連は20代が多く、「豪華列車」「クルーズトレイン」関連は40代が多い
「寝台列車」と「豪華列車」「クルーズトレイン」、各関連ページへの検索流入ユーザーを年代別で比較してみると【図3】、「寝台列車」は、「サンライズ出雲」などお手頃の寝台列車の人気もあり20代が多いという結果でした。一方で、「豪華列車」は40代以上が70%以上を占めていました。
夜間に単に移動するという目的だけではなく、豪華な旅ができるクルーズトレインに関心が高いのは、40代~60才以上の年齢層であるということがわかりました。【図3】
【図3】検索ユーザーの年代構成(2016年11月~2017年10月)
■「TRAIN SUITE四季島」、「トワイライトエクスプレス瑞風」、「ななつ星」、「ザ・ロイヤル・エクスプレス」の各公式サイトの訪問者年代は、40代、50代、60才以上の層が多い
次に、料金が10万円以上のクルーズトレインである「TRAIN SUITE四季島」(JR東日本)、「トワイライトエクスプレス瑞風」(JR西日本)、「ザ・ロイヤル・エクスプレス」(東急電鉄・伊豆急行)、「ななつ星」(JR九州)それぞれの公式サイトへの月別訪問者についてみてみました。【図4】
【図4】公式サイト月別訪問者数(2017年1月~10月)
また、各サイトの訪問者の年齢についてみたところ【図5】、40代~50代をメインに、60才以上、30代と続く結果となりました。
【図5】各公式サイト訪問者の年代構成(2017年1月~10月)
なお、各列車の最新のプランは下記となっています。(2017年11月13日時点、各公式サイト掲載情報より)
●「TRAIN SUITE四季島」上野~北海道1泊2日32万円~
●「ザ・ロイヤル・エクスプレス」横浜~下田1泊2日宿泊、観光、乗車付 13万5000円~
●「トワイライトエクスプレス瑞風」山陰山陽コース1泊2日25万円~
●「ななつ星」九州1泊2日31万5000円~
食事内容や立ち寄る観光、宿泊先なども豪華でこだわりがあるコースが多く、すでに来年の夏頃までの予約受付が終了しているものもあり、40代以上のこだわりアクティブ層の動向がうかがえます。
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