■Agenda
■ 初夏までの観光意欲
■ 2021年の観光実態
■ まとめ
■スピーカー紹介
図:スピーカー紹介
■調査概要
項目 | |
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アンケート目的 |
2021年冬(12月)から2022年初夏(6月)にかけての神奈川県・東京都在住者の観光意欲や横浜市への来訪意欲を定量的に把握する。また、前回調査(※)以降の関東圏観光・横浜市来訪実態を分析する。※前回調査実査期間:2021年2月1日(月)~2021年2月5日(金) |
対象者(属性) |
株式会社ヴァリューズの大規模パネル 20歳以上の男女(WEBログ有)神奈川県・東京都 在住者 |
対象デバイス |
PC・スマートフォン |
調査時期 |
2021年12月17日(金)〜2021年12月24日(金) ※実査時期の2021年12月下旬は新規コロナ感染者数が50人/日を下回り、外出機運がやや高まっていた点、ご留意ください。 |
初夏までの観光意欲
株式会社ヴァリューズ 海野秋生(以下、海野):「こちらは、「初夏までに観光・お出かけをしたいか?」という設問への回答結果です。
2021年2月に行った前回調査の結果が左、同年12月に行った今回の調査結果が右となっています。
結果は前回調査時とほぼ変わらず、全体の約8割が「観光意欲がある」と回答しました。一方で注目したいのが、濃いオレンジの「コロナの感染拡大状況を問わずにしたい」という回答が、9ポイント近く増えているという点です。
この回答が増加した理由としては、ワクチン接種の広まりや各施設のコロナ対策などにより、コロナ禍での外出に対して抵抗感が減少、観光意欲が後押しされたのではないかと想定されます。」
図:初夏までの観光意欲
海野:「この観光意欲の結果を性年代別に見ていきます。
特徴的なのは、男女ともに20代を始めとした若年層が「感染拡大を問わず観光に行きたい」と回答している点です。活動的な若年層の方が、観光意欲が高いことがわかります。一方で40代以上を見ると、「感染拡大が収まれば行きたい」と回答している人の割合が6〜7割前後と多く見られます。
こうしたミドル世代以上の方も、コロナが落ち着けば観光に目が向き、お出かけへの機運が一気に高まる可能性があると言えそうです。」
図:2022年春夏に向けた観光意欲(性年代別)
2021年の観光実態
海野:「こちらは、2021年2月から12月にかけて神奈川県・東京都在住者のお出かけ先を月別にヒアリングし、比較したものです。
オレンジが東京、緑が横浜、ブルーがその他の関東地方エリアを示しています。いずれの月も東京都、横浜エリアの順でお出かけした実績が見られます。
昨年の7月から9月には、第4回緊急事態宣言も発令されていたのですが、お出かけ率が下がった様子は見られませんでした。」
図:2021年2月以降のお出かけ先
海野:「では、昨年横浜を来訪した人はどんな人なのか見てみましょう。
まず、右側は代表的な観光エリアを来訪した方の性年代別の構成比です。この全体と比較すると、横浜市に来訪した人は20代の女性の割合が多いことがわかります。
また、右下図の全体構成を見ると、神奈川県在住者の3人に1人が横浜エリアを来訪しているということもわかりました。」
図:属性別:2021年2月以降の横浜来訪者
海野:「それでは2021年にお出かけした人は、どのような目的があったのでしょうか。
お出かけ目的の理由として1位に挙がったのは「美味しい食事ができそうだったから」。続いて「同行者と楽しめそうだったから」「きれいな風景が見られそうだったから」となりました。グルメが大きなモチベーションになっていたのが見受けられます。
また、男女を比較すると、女性は「お買い物がしたかったから」、男性は「体を動かしたかったから」との理由が、男女の差が大きい項目でした。」
図:2021年2月以降のお出かけの目的
海野:「実際にお出かけをした理由と、これからお出かけがしたい理由に大きな違いがあることも着目すべきポイントと言えると考えます。要するに、「こんなことがしたい」と考えてお出かけを計画するも、いざ直前になると意外と違う理由が浮上する、という経験はないでしょうか。そういった、いわば「理想と現実との乖離」とも解釈できるデータをご紹介します。
このグラフは、お出かけを希望した時の理由と、実際のお出かけ時の理由を引き算して、差が大きい順に並べたものです。左がより希望寄り、右がより現実寄りとなります。これを見ると、どちらも「美味しい食事」が1位になっています。
興味深いのは、「同行者が行きたいスポットだったから」が現実よりの理由として挙げられていることです。自分は観光予定ではなかったが、同行者に誘われてお出かけに繋がったという実態がわかります。また「きれいな風景」は希望が強い項目に挙げられています。しかし、実際に「きれいな風景」が目的でお出かけした人は18ポイント以上も減っています。
このように、現実よりのモチベーション、理想よりのモチベーションを把握することも集客には必要だと言えそうです。」
図:2021年2月以降のお出かけ理由と、今度の来訪希望場所の選択理由
海野:「続いて、お出かけしたい理由1位となった「グルメ」と「横浜市」の関係を見ていきましょう。
こちらは横浜市を来訪した人の「食」について、昼と夜のシーンに分け、それぞれどのような目的で飲食店に来訪したのかを示したグラフです。
やはり1位は、中華街での食事を希望する人が最も多い結果となりました。横浜といえば中華街を連想する方も多くいらっしゃるかと思います。この中華街の「食」のニーズは、どちらかというと昼(ランチ)のニーズが高く見受けられました。同じく、「カフェ」や「リーズナブルな店で食べたい」というのも昼(ランチ)特有の需要と言えそうです。
一方で、夜(ディナー)の需要は「美味しいと評判の店で食べること」や、「景色・眺めのいい店で食べること」にあるようです。夜のデートで飲食店を利用するカップルなどの姿が想像できそうです。」
図:横浜市の飲食店来訪目的(昼・夜)
まとめ
海野:「前回調査との比較を総括すると、下図の「まとめ」の通りとなります。特筆すべき点としては、横浜は若年層や女性の観光意欲の高さが特徴といえます。
このような特徴も踏まえて、アクティブな世代寄りの観光施策を試みるのも一つかと考えます。」
図:まとめ
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マナミナ 編集部 編集兼ライター。
金融・通信・メディア業界を経て現職。
趣味は食と旅行。