最近目にする”ズボラ”の文字
最近、書店やSNSで「ズボラ」に関する本をよく見かけませんか?10万部を突破した大ヒット作「ズボラなせいろ蒸し(ワニブックス出版)」をはじめ、「ズボラでガチガチな私がストレッチしてみたら、不調が改善されました(ナツメ社出版)」「ズボラさんでも暮らしが整う楽ラク家事(主婦の友社出版)」など、幅広いジャンルで「ズボラさん」向けの本が出版されています。
昨今のせいろブームでより一層注目度を高めているせいろ本。「流行×時短」のキーワードで大ヒットとなりました。
※せいろブームに関する記事はこちら。
【関連記事】せいろブームが"2年目"に入る理由。無印、フォレスト、ダイエットが鍵?
https://manamina.valuesccg.com/articles/4688みなさんは「せいろ」を使っていますか?簡単に食材を調理でき、健康によい食事を可能にするせいろのブームが継続中です。どのメーカーのせいろが売れているのか?せいろで何を作るのか?といったブームの実態を分析していきます。後半部分では、長期化しているせいろブームを、3つの時期に分けてブームの要因を考察します。
運動不足な主人公とともに、ストレッチや呼吸法を学ぶストーリー。毎日やらなくてもOK、好きな回数でOKなど、ズボラさんに寄り添った内容になっています。
大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の家事監修も手掛けた家事研究家の著書。自分のペースで出来る家事を発信しています。
では、そもそも「ズボラさん」とは、一体どんな人なのでしょうか。
ズボラさん、サボりたいのは家事?美容?
まず、ズボラさんがどんなことをサボりたいのか見ていきましょう。この記事では、タイトルに「ズボラ」が入ったWebページを閲覧する人を「ズボラさん」と定義し、分析していきます。
なお、分析にはWeb行動データとアンケートデータを掛け合わせて分析できる株式会社ヴァリューズのツール「Perscope(ペルスコープ)」を用います。
ズボラさんが普段から注目しているキーワードを見ると、上位5つがすべて料理関連であることが分かります。
「ズボラ」または「ずぼら」をタイトルに含むページ訪問者の注目キーワード
調査対象:PC&スマートフォン
調査期間:2025年3月~2026年2月
ズボラと聞くと、掃除をしない、お風呂に入らないといったイメージが浮かびがちですが、実際には“毎日3回必ず発生する食事”に対する関心が最も高いようです。
ズボラさんのお供:日常で頼りにしているものは?
次に、ズボラさんが注目するキーワードをさらに詳しく見ていきましょう。大きく4つのジャンルに分けて分析していきます。
「ズボラ」または「ずぼら」をタイトルに含むページ訪問者の注目キーワード(ジャンル別)
調査対象:PC&スマートフォン
調査期間:2025年3月~2026年2月
■料理:冷凍+レンチンで効率化
料理に関しては「冷凍」「レンジ」が特徴的になっています。一度に大量に作って小分けで冷凍保存したり、火を使わずに電子レンジだけで作れるレシピを取り入れることで、手間を減らしているのかもしれません。
■食材:汎用性の高いキャベツと大根
キャベツと大根は、どのスーパーでも買える定番の野菜です。比較的安価に購入できる点や、細々した皮むきや下ゆでが不要など、下処理に手間がかからない点がズボラ料理と相性がいいのかもしれません。
■買い物:無印と100均でシンプル&便利に
買い物は無印良品や、セリアなどの100均を活用しているようです。無印良品の製品はシンプルで統一感があり、インテリアの組み合わせを深く考えなくても自然にまとまる点が支持されているのかもしれません。100均は日用品から便利グッズまで幅広く揃い、生活の多くを低コストで完結できるのが強みです。その手軽さから、”とりあえず100均”という人が多いと考えられます。
■生活:フライパンと炊飯器でほったらかし
生活には「フライパン」や「炊飯器」がよく登場します。SNSでは、普段の食事や離乳食をフライパンだけ、あるいは炊飯器だけで同時に何品も作れるレシピが多く紹介されています。ズボラさんは料理にかける時間を短縮するために、こうしたレシピを活用しているのかもしれません。
ズボラさんが参考にしている発信者とは
では、ズボラさんが注目しているインフルエンサーはどんな人でしょうか。
「ズボラ」または「ずぼら」をタイトルに含むページ訪問者の注目動画
調査対象:PC&スマートフォン
調査期間:2025年3月~2026年2月
■「夫手取り17万円の節約ごはん」
「夫手取り17万人の節約ごはん」はチャンネル登録者数64万人を超える料理チャンネルです。簡単に作れるスイーツの動画が特に人気ですが、他にも節約レシピや少ない材料で作れるレシピも投稿しています。 外出しなくてもクオリティの高いスイーツが食べられるということで人気なのかもしれません。
■「みかんぼーや1987家庭菜園」
「みかんぼーや1987家庭菜園」は、ベランダや室内などの省スペースでできる家庭菜園を紹介しています。家庭菜園は一見“ズボラ”とは対極に思えますが、頻繁に使わない野菜や傷みやすい野菜は、買うタイミングや管理が難しいことがあります。趣味として野菜を育てておけば、買い物に行かずに必要な食材を確保できるため、一石二鳥と言える魅力があるのかもしれません。
■「料理研究家リュウジのバズレシピ」
「料理研究家リュウジのバズレシピ」では、家で簡単にお店の味を再現できる”至高のレシピ”シリーズや、最低限の労力で作れる”虚無レシピシリーズ”などを発信しています。外食に行かずとも家で美味しい料理が作れる点が、ズボラさんに刺さったのかもしれません。
一日の家事時間の多さが“ズボラ”を生む?
次に、ズボラさんの一日の過ごし方を見ていきましょう。
「ズボラ」または「ずぼら」をタイトルに含むページ訪問者の一日の過ごし方
調査対象:PC&スマートフォン
調査期間:2025年3月~2026年2月
ズボラさんは、平日・休日どちらも家事や育児にかける時間がもっとも多いことが分かりました。いわゆる“家事キャンセル界隈”というわけではなく、むしろ普段から家事に追われているからこそ、少しでも負担を減らすためにズボラを選んでいるのかもしれません。
ズボラさんは自分らしさ・平穏を大切にする
続いて、ズボラさんが大事にしている価値観をのぞいてみましょう。
「ズボラ」または「ずぼら」をタイトルに含むページ訪問者の価値観
調査対象:PC&スマートフォン
調査期間:2025年3月~2026年2月
感じていたい気持ちには、「安心して平穏に過ごしたい」、「周りにあわせるよりも自分らしさを大事にしたい」がありました。また、ありたい自分像としては「地に足がついた生活をしたい」、「自由にのびのびと生活をしたい」などがありました。
気を張った生活よりも、自分の手の届く範囲で快適に過ごしたいという気持ちが”ズボラ”というスタイルに繋がっているのかもしれません。
まとめ
ズボラさんは普段から家事にかける時間が多いからこそ、ズボラしたいことがわかりました。ズボラとは、単に手を抜くことではなく、「自分にとっての心地よさや安心を基準に生活をデザインできる人」と捉えることができるのかもしれません。






26卒内定者アルバイトの大学院生。大学では害虫防除の研究をしています。