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CEP(カテゴリーエントリーポイント)とは
CEPとは、消費者がある商品カテゴリーを思い出すきっかけとなるシーンや文脈のこと。生活シーンの数だけ想起のチャンスがあり、CEPを多く押さえるブランドほどメンタル・アベイラビリティ(想起のされやすさ)が高まり市場シェアが伸びる、という考え方です。
しかし実務では「インタビューやアンケートでは想定範囲内のCEPしか出てこない」という壁にぶつかります。定性調査には以下の構造的な制約があるためです。
- 想定外の事象は聴取設計から漏れやすい
- 無意識の行動は本人の記憶に依存し正確に把握できない
- 調査者の仮説によって回答に偏りが生じる
これらの課題を乗り越えるのが、客観的な行動データに基づく分析手法です。
手法:Web行動ログから「行動の前後」を観察する
今回ヴァリューズが用いたのは、自社保有の250万人規模のWeb行動ログパネルを活用した分析手法です。
具体的には、
1. アンケートで「過去2年以内にデンタルフロスを習慣化した」と回答した対象者を抽出
2. 対象者が習慣化したと回答している月のWeb閲覧データと、直近月のWeb閲覧データを取得
3. 習慣化月に特徴的に閲覧されているページや検索キーワードを分析し、CEP仮説を導出
というステップです。
本人に「なぜ始めましたか?」と聞くのではなく、習慣化したまさにそのタイミングで何を見ていたかを観察することで、無意識のきっかけや、本人が言語化できないトリガーまで捉えることができます。
発見1:意外性のあるCEP —「神社参拝」「ペット」「整体」
分析の結果、デンタルフロス習慣化のCEPとして導き出されたのは、大きく5つのテーマにまとまる12項目でした。
デンタルフロスのCEP
- リスク回避:健康不安、将来のリスク管理、犯罪ニュース
- 食への楽しみ:「食」の追求と口腔エチケット
- 他のキレイ化:生活環境・住空間の整備、ペットの飼育・ケア
- 節目、イベント:季節イベント、人との出会い、神社参拝・運勢
- 趣味嗜好:アウトドア、インドアエンタメ、デジタル機器
特に注目すべきは、従来の仮説では出てきにくい、以下のようなCEPです。
■神社やお寺への参拝、運勢への関心
宗教・信仰タグや占い関連のページが、習慣化月に有意に多く閲覧されていました。お宮参りや初詣など人生の節目で将来の健康を意識した、あるいは「心身を清めたい・浄化したい」という心理が「歯間の見えない汚れを徹底的に取り除く」という行動に結びついた、と考えられます。
■ペットの飼育・ケア
犬・動物・ウサギ/ハムスター関連の閲覧が増加。ペットの歯磨きについて調べる中で、自分自身の口腔ケアにも意識が向いた可能性が見えてきました。
■整体・身体メンテナンス
整体や身体の痛みに関するページの閲覧が習慣化月に特徴的でした。骨や身体のメンテナンスを意識するタイミングで、「歯のメンテナンス」にも関心が広がったと考えられます。
■掃除・収納
「ぬいぐるみ 収納 ニトリ」「製氷機 掃除 クエン酸」「書類整理 ファイル 100均」など、生活空間をきれいに保つ検索が増加。「徹底的に汚れを落とす」欲求が、歯間の掃除にも向かったと推察されます。
これらは「歯医者で勧められた」「健康診断で指摘された」といった従来想定されてきたCEPとは異なる、Web行動ログだからこそ見えてきた示唆です。
発見2:人となり —「合理的なエンタメ・サブカル消費層」
さらに、対象者が普段から閲覧しているページを分析することで、デンタルフロスを習慣化した人の「人となり」も浮かび上がってきました。
日本全体平均と比べて閲覧率が高かったのは、マンガ・アニメ、オンラインコミュニティ、動画サービスなどのエンタメ・サブカル系。同時に、就職・転職、オンライン講座などの自己研鑽系、PC・ガジェット系、ファッション・ヘアケア関連の閲覧も多く見られました。
ファッションでは「おばさん見え」回避記事や「ヘアアレンジ」による印象変化などのコンテンツ閲覧があり、"着飾る"よりも"清潔感のあるケア"志向。ショッピングではメルカリやYahoo!フリマ、ポイ活関連の閲覧が多く、賢く消費する傾向もうかがえます。
総じて、多趣味なエンタメ消費と現実的な自己研鑽・やり繰りを両立させている、情報感度が高く合理的な人物像が見えてきました。アニメやゲームのサブカルチャーを全力で楽しみつつも、ポイ活やフリマで無駄な出費を抑え、浮いたお金を自分自身(キャリア・ガジェット・身だしなみ)へスマートに投資する —— そんなバランス感覚のあるライフスタイルが浮かびます。
発見3:時間帯・曜日分析で見える「ケア意識が高まる瞬間」
レポートではさらに、ページタグ別のWeb行動を時間帯・曜日で分解した分析も行っています。
たとえば「医療」関連の閲覧は、習慣化月では病院の休みが多い木曜日に閲覧が低く、水・金曜日に高くなる傾向がありました。診察を受けた当日にWeb上でも関連情報を見ていると考えられ、医療行為が歯のケア意識を高めるきっかけになっていることが示唆されます。
季節のイベントやクレジットカード関連の閲覧は、習慣化月では平日の日中にピークがずれるなど、シーンごとに細かな時間帯特性が見えてきます。これらは、いつ・どの媒体で訴求するかを設計する上で実務的に活用できる示唆です。
ページタグ別のWEB行動傾向 - 時間帯別
ホワイトペーパーで読める内容
本記事で紹介したのは、レポート全体のごく一部です。完全版(37ページ)では、以下の内容を詳しく解説しています。
- 12のCEP仮説それぞれの詳細な閲覧タグ・検索キーワード
- CEPごとのマーケティング施策アイデア(食、ペット、神社、ガジェット、サブカルなど領域別)
- ページ・キーワード単位での詳細分析(実際にどんなコンテンツ閲覧・検索がされていたか)
- 時間帯別・曜日別の行動傾向と、それを踏まえた配信タイミングの示唆
- 本調査で用いたWeb行動ログ分析手法の詳細
ブランドマネジメントに携わる方、CEP戦略の解像度を上げたい方、また「アンケートやインタビューでは見えない消費者像を捉えたい」とお考えのリサーチ担当の方におすすめの内容です。従来の調査手法では到達できなかったインサイト発見の、新たなアプローチとしてご活用ください。
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Web行動ログ分析から導き出した、デンタルフロス習慣化者の12のCEPと、その人物像。マーケター、CEP戦略を検討中の方必見の37ページ。
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