これ1つでユーザーニーズの分析からトレンドの把握まで!『Dockpit(ドックピット)』のキーワード分析機能まとめ

これ1つでユーザーニーズの分析からトレンドの把握まで!『Dockpit(ドックピット)』のキーワード分析機能まとめ

ヴァリューズが開発し10月に正式リリースしたダッシュボード型マーケティングツール『Dockpit(ドックピット)』にはキーワード分析、競合分析、業界分析、トレンド分析の4つの機能が備わっています。今回はその中から「キーワード分析」に着目し、分析の流れから活用方法まで詳しくご紹介します。


キーワード分析機能とは

Dockpitのキーワード分析機能では、対象キーワード検索者数の推移やユーザー属性情報、掛け合わせワードや流入サイトなどを素早く分析することが可能です。サマリーを見てから気になるデータを深堀できるので、誰にでも簡単に活用できます。

分析の流れ

1_分析したいキーワードを入力

2_サマリーシートから概観を把握

3_右上「詳細を見る」ボタンをクリックし、気になる部分の個別シートを確認

便利な機能

続いて、業務に役立つ便利な機能をご紹介します。

①対象キーワード/セグメント条件の追加
セグメント条件を追加することで、任意のユーザー属性に絞り込んだ分析ができる。
※最大5条件まで追加可能
※主なセグメント項目=デバイス、性別、年代、未既婚、子供有無、居住地域、居住都道府県、世帯年収

②対象期間の設定
集計期間は直近26カ月まで設定可能。
前年同時期との比較もできる。

③保存機能
集計結果をクリップに保存。

④ダウンロード機能
グラフ画像の保存や、Excelでのデータ加工が可能。
資料作成の際に役立ちます。

⑤共有機能
共有用のURLを使用し、関係者へ簡単に情報共有が可能。

キーワード分析機能の活用方法

では、キーワード分析機能を使うとどんなことが分析できるのでしょうか。具体例を挙げてご紹介します。

今回は「スイーツ」というキーワードについて、2019年9月~2020年8月の1年間で分析します。

基本指標/ユーザー属性

基本指標では、対象キーワード検索者数の推移やセッション数、平均滞在時間などが分析できます。
※その他分析可能項目=直帰率(推移)、曜日別シェア、時間帯別シェア

ユーザー数推移をみてみると、2020年5月に大きく増加し、その後一旦元の水準に戻るものの8月には過去1年間で最も高いユーザー数となっており、「スイーツ」に関する人々の関心が高まっている様子がわかります。

一方、ユーザー属性では検索者の性年代や居住エリアなどの属性情報を分析することで、ターゲットとなるユーザー像をつかむことができます。
※その他分析可能項目=未既婚、子供有無、世帯年収

「スイーツ」を検索しているのは圧倒的に女性が多く、メインターゲットとなるのは「女性、20代~50代、関東地方在住者」であると考えられます。

検索キーワード/掛け合わせワード

対象キーワードを含む検索キーワードや、掛け合わせワードを確認することができます。また、各キーワードごとに検索者数推移やユーザー属性、流入サイト/ページを深堀分析することも可能です。

例えば、掛け合わせワードで最も多かった「ローソン」について深堀してみましょう。
まず、キーワードの左端にあるボックスにチェックを入れ、左上の“推移”のボタンをクリックします。

ユーザー数をみると、2020年7月までほぼ一定水準を保っていましたが、8月に急増していることがわかります。
その理由を調べるために、今度は“流入ページ”をクリックし、検索ユーザーが見ているページを確認してみます。

上位にはローソン公式サイトの他に、8月末に放送されたローソンスイーツ特集のテレビ番組に関するページや、新商品のまとめサイトなどがランクインしていました。このことから、8月のユーザー数急増にはテレビ番組の放映や、新商品の発売などが影響しているのではないかと推測できます。

また、下のように複数のキーワードを選択すれば、比較分析することも可能です。

季節比較

季節ごとに対象キーワードの掛け合わせワードや検索クエリ、流入サイトを集計することで、季節トレンドの把握が可能です。集計期間は2分割~12分割の間で選択できるので、3ヶ月毎、月毎などでシーズナリティやトレンドをみることができます。
なお、対象期間全期間に対する対象期間のリーチ差が大きいワードは、大きく色が濃く表示されるので、特徴的なワードも簡単に発見できます。

今回は1年間を3か月毎の4分割とし、掛け合わせワードを集計してみましょう。
まず、左上のタブで期間の分割区分を選択し、右上のタブで“掛け合わせワード”を選びます。

それぞれハロウィンやバレンタインなど、季節の行事に関するワードが目立ちますが、2020年3月~5月においては「コロナ支援」や「訳あり在庫処分」「フードロス」など、コロナ影響でダメージを受けたスイーツ業界を支援しようとする動きが読み取れました。

ワードネットワーク/属性別マップ

対象キーワードと掛け合わせ検索が行われやすいキーワードを、視覚的にわかりやすい形で表示します。

ワードネットワークでは、ネットワーク図でキーワードごとのつながりを見ながら分析が可能です。
掛け合わせ検索件数が多く、関連性が強いワードが線で結ばれています。

属性別マップでは、性別×年代のように、ユーザー属性ごとにキーワードをマッピングできます。属性は左上の横軸/縦軸で選択可能です。

横軸を性別、縦軸を年代でマッピングすると、若年層の女性は「ダイエット」「豆腐」「ヘルシー」などカロリーに関連するワードが多いことがわかりました。一方高齢層の男性は掛け合わせワードがなく、「スイーツ」単体で検索されていることも特徴的です。

流入サイト

対象キーワードを含む検索をしたユーザーが、検索後に流入したサイトを集計します。サイトを指定し、流入数推移や流入者の属性、流入ページを細かく分析することが可能です。

最も流入者が多かった食べログについて詳しくみてみると、2020年3月以降一気に流入者が減少し、それまでの半分以下の水準にまで減っていたことがわかります。新型コロナウイルスの感染拡大により外出の機会が激減したことが大きく影響していると考えられます。

関心ワード

対象キーワードを検索したユーザーが世の中のユーザーと比較して、特徴的に検索するキーワードを集計します。なお、集計期間の指定も可能です。

特徴値の高い上位10位以内には、「ローソンスイーツ」や「コンビニスイーツ」がランクインしており、気軽に購入できるコンビニスイーツへの関心が高いことがわかります。また、1位が「お取り寄せスイーツ」となっている背景には、コロナによる外出自粛が影響しているものと考えられます。

類似ワード

対象キーワードと類似度の高いキーワードを集計します。
気になるキーワードについては、検索ユーザー数推移、ユーザー属性、流入サイト/ページなどを詳しく分析することも可能です。
※類似度は直近1年間のデータをもとに、自然言語処理のWord2vecを用いて対象キーワードとの類似度が高いデータを集計しています。

リスティング広告の出稿キーワードやコンテンツのSEO対策などで、言い換え表現が無いか、ターゲットに適しているのはどのキーワードかの発見につながります。

類似度上位3つの「スィーツ」「スウィーツ」「デザート」を選択し、ユーザー属性の年代について比較してみましょう。

「スィーツ」や「スウィーツ」は比較的年齢の高い世代、逆に「デザート」は若い世代に多く検索されていることがわかります。ターゲットとする年代に合わせ、使用するワードを変えることでさらに検索ユーザー数を伸ばすことができるかもしれません。

さまざまな角度から分析できる『Dockpit(ドックピット)』のキーワード分析機能。少しでも興味を持たれた方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事のライター

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