こんにちは、ヴァリューズの“Gen-Z調査隊”です!
私たちは、消費者の行動データをもとに、現役Z世代メンバーの視点から、“Z世代のリアル”を分析しています。
本記事は調査隊メンバー:せーら(98年生まれ・かわいい文化好き)がお届けします。
Z世代は、ミレニアル世代より4大SNSの利用者が多いのか?
■LINE・Twitter共にZ世代の利用率高、Facebookは利用率低
まずは、4大SNSのZ世代とミレニアル世代の利用率を比較してみましょう。
4大SNSの各世代利用率(対象デバイス:スマートフォン)
※スマホアプリ起動データを基にリーチ率を集計しています。
集計期間:2022年11月
LINEは、両世代でほぼ全員が使っています。Twitter、Instagramは、両世代とも半数以上が使っていますが、Z世代の方が利用率が高くなっています。Facebookは、ミレニアルの方が利用率が高いことがわかります。
せーら:Facebookを使わないのはZ世代の実態に合っていると思います。個人的にも触る機会は少ないですし、Gen-Z調査隊メンバーもFacebookを頻繁に使っているメンバーはいませんでした。
新しいSNSの利用者は、Z世代に多いのか?
■新興SNSはすべてZ世代の利用率が高い結果に
次は新興SNSについて、Z世代とミレニアル世代の利用率を比較してみましょう。
今回は、ユーザー数が多く、比較的近年サービスのリリースが始まった新興SNSとして、Zenly(ゼンリー)、Mirrativ(ミラティブ)、BoxFresh(ボックスフレッシュ)、GRAVITY(グラビティ)を取り上げます。
Zenly(ゼンリー)
:友人・恋人・家族など任意のユーザー間で位置情報を共有するアプリです。
Mirrativ(ミラティブ)
:スマホで簡単にゲームの実況配信ができるアプリです。
BoxFresh(ボックスフレッシュ)
SNSと連携できる質問箱アプリの一種です。
GRAVITY(グラビティ)
「疲れないSNS」「優しいSNS」といわれる匿名性が高いアプリです。
新興SNSの各世代利用率(リーチ率)
集計期間:2022年11月
すべての新興SNSにおいて、Z世代の方が利用率が高いことがわかりました。
■Z世代の新興SNS利用シーンは?【Z世代のリアルな声】
せーら:Z世代にとって、4大SNSだけでなく、新興SNSを使う理由ってなんだと思いますか?
たみー:やはりMirrativやGRAVITYに共通して、顔出しをしない点に引かれて利用しているのではないでしょうか。
まろん:確かに、4大SNSはリアルな自分とも結びつくから、発言が制限されますね。
せーら:4大SNSで発言が制限される理由として、SNSごとのイメージが決まってる点も挙げられますよね。
ばんちゃん:確かに、インスタではおしゃれな生活をシェアするけど、Twitterはオタク活動とか仕事の情報収集をするとか、発信内容を使い分けてますね。
まろん:新しいSNSだからこそ、“このSNSはこの話をする”といった刷り込みが無いのがメリットの1つかもしれません。
せーら:なるほど。4大SNSはリアルな自分と紐づく特徴があるため、Z世代は自分の見え方を意識して投稿内容を制限している。一方で、新興SNSは「着飾らない自分や新しい自分になれる場所」「自由な発言をできる場所」になっているのかもしれませんね。
■Zenlyは特にZ世代の利用率がミレニアルと比べて高い結果に
また上のグラフからは、特にZ世代とミレニアル世代の利用率の差が大きいものとして、Zenlyが挙げられます。
■Z世代のZenly利用シーンは?【Z世代のリアルな声】
せーら:Zenlyという名前はここ数年でよく聞きますが、周りのZ世代はどんな使い方をしてますか?
ばんちゃん:位置情報共有というと「見張ってたい」というイメージで語られることが多いですね。
たみー:そうですね。でも実際に見張る目的で使う人はあまり見かけないですよね。
ばんちゃん:同じ印象です。それよりは、飲み会の時に近くにいる人を呼んだり、集合時間に遅刻しても連絡をしない癖のある友達がどこにいるのか把握して、だいたいの到着時刻を予想したりするために使っている人が多いです。
たみー:私の周りもその使い方がメインです。
せーら:つまり、「友達同士で遊ぶための便利ツール」という感じですね。
まろん:それでいうと、生活スタイルがバラバラになる社会人には、あまり適さないツールかもしれないですね。
ばんちゃん:社会人だと、近くで飲んでいてもお客さんや上司と飲んでいるかもしれないので、飲み会に誘おうとはなりにくいですよね。だからこそ、ミレニアル世代との利用率の差が大きくなっているんじゃないでしょうか。
せーら:なるほど。Z世代は、Zenlyで「監視したい」のではなく、位置情報を元に「リアルな交流が生まれる」から使っているんですね。
Z世代のネットショッピングはサイトよりアプリが主流?【現役Z世代が読み解くZ世代の行動データ】
https://manamina.valuesccg.com/articles/2125Z世代のデータアナリストが、自らZ世代の行動データを分析する本連載。今回のテーマはネットショッピング。Z世代は“ECサイト”より“ECアプリ”を好むと言われますが、その実態はどうなっているのでしょうか。Z世代メンバーによるリアルな声を取り入れつつ、深掘りしていきます。
まとめ
今回は4大SNSと新興SNSの利用率について、Z世代とミレニアル世代で比較し、結果として以下のことが見えてきました。
結果①4大SNS
LINEは両世代でほぼ全員が利用。TwitterとInstagramは、両世代の半数以上が使っているものの、Z世代の方が利用率が高くなっています。Facebookは、ミレニアル世代の方が利用率が高いようでした。
結果②新興SNS
今回取り扱った全てのSNSについて、Z世代の利用率がミレニアル世代より高くなっていました。
仮説①
Z世代は「SNSごとに顔を変えている」ということが言えるのではないでしょうか。4大SNSはリアルな自分と結びついていたり、SNSごとに印象付けたい自分のイメージがあったりするため、投稿内容が制限されています。だからこそ、まだ定着したイメージのない新興SNSは、「着飾らない自分や新しい自分になれる場所」になっているのかもしれません。
結果③
新興SNSのうち、特にZenlyでZ世代の方がミレニアル世代より利用率が高い結果に。
仮説②
Zenlyは位置情報を共有できるSNSであり、Z世代はZenlyを「リアルな交流の場を作るため」に使っている目的意識が強いようです。企業側が情報発信する際には、各SNSのイメージや匿名性の高さなど、ユーザー側の利用メリットに合った情報を発信することが重要になってくるのではないでしょうか。また、Z世代がZenlyの位置情報をリアルな交流を生む目的で使っているとすれば、飲食店や実店舗でのショッピングなど、リアルな購買行動に紐づく情報発信において、こういった位置情報利用SNSとの相性が良さそうです。
Z世代のデータアナリストが、自らZ世代の行動データを分析する本連載。
今後の連載にも、ぜひご注目ください。
現役Z世代による"Z世代の行動データ"分析ラボ Gen-Z調査隊®
株式会社ヴァリューズで2022年10月に発足。個性豊かなZ世代のメンバーが集まりました。
意識調査データやWeb行動データを活用し、"Z世代のリアル"を分析・発信していきます。
〈メンバー紹介〉
まろん(98年生まれ・エンタメコンテンツ好き)・ばんちゃん(99年生まれ・二次元キャラ好き)・こと(97年生まれ・観葉植物好き)・まなてぃ(01年生まれ・TikTok好き)・ロン(00年生まれ・テレビ好き)・まりん(02年生まれ・音楽好き)