下を埋める機能と累積計算
Tableau PrepのUIの中で、前の行との差分の実数値や増減比、移動計算といった、一部の表計算機能が前回2023.2のアップグレードで実装されました。
Tableau2023.2の注目新機能紹介（Tableau Prepでの複数行の計算）
https://manamina.valuesccg.com/articles/24912023年夏にリリースされたTableau2023.2の新機能のうち、特に注目の新機能を3回に分けてご紹介します。 今回は「Tableau Prepでの複数行の計算」機能です。
今回は更にTableau PrepのUIで以下のことができるようになりました。
・空白のセルを上の値で埋める
・累積値を出す
空白のセルを埋め、カテゴリ別の売上を月で累計した値をデータとして持たせる
下を埋める機能と累積計算の使い方
Tableau Prepで対象のデータに接続し、クリーニングステップを追加します。
下を埋める場合は対象のカラムで[･･･]-[計算フィールドの作成]-[下を埋める]を選択します。
設定画面が立ち上がりますので、それぞれ以下を指定します。
グループ化：どのディメンション単位でグルーピングするか
（ここでは全データを対象にしたいため、[フルテーブル]に設定しています）
並べ替え：どのカラムをソートの基準にするか
次の方法で計算：空白が埋めるカラムはどれか
[下を埋める]処理の設定に応じて右側の[結果]カラムに設定内容が表示されます。
同じ要領で累積値を出す計算も指定します。
それぞれ下を埋める処理と累積計算処理を行った結果が以下の通りとなります。
注意点として、累積処理を行ったタイミングで「行番号」でのソートが変わってしまっています。
（累積結果の小さいor大きい順でのソートになってしまう）
現状、Tableau Prep内でデータのソートを変更する機能は無いため、累積計算のステップはデータのソート順に関わる処理が影響しない範囲で設定することを推奨します。
まとめ
・Tableau Prep上でセルを埋める、累積計算の機能が使えるようになった。
・累積処理を行う場合、既存のデータのソート設定が変わってしまうことがあるため要注意。
サムネ画像；dennizn - stock.adobe.com
新卒でソフトウェアベンダーに入社しBIツールを使ったシステム構築やデータ分析の他、顧客向けのトレーニングやセミナー講師を担当。
その後、WEB系事業会社のWEBマーケティングの担当として新規顧客獲得や広告運用の業務を担当した後ヴァリューズに入社。
現在はお客様が持っているデータを活用してマーケティングの支援を行う他、WEBマーケティングデータとBIツール「Tableau」を組み合わせた新たなサービスの開発にも従事。