決裁者が抱える課題1位は「新規営業を強化したい」
株式会社コミクスが2023年3月から2024年3月にかけて実施した決裁者のDX(デジタルトランスフォーメーション)課題に関する調査データによると、決裁者が抱えるDX課題ランキングが以下の結果となりました。
1位 新規営業を強化したい・・・2,951人
2位 ブランド強化したい・・・2,526人
3位 市場調査をしたい・・・2,369人
上記のランキング結果より、売上・認知度アップに関する課題を抱える企業が多いことがうかがえます。
以下に、それぞれの課題に至った背景と理由に関する考察を紹介します。
■1位「新規営業を強化したい」
市場の飽和と競争の激化により、企業は新規顧客の獲得がより困難になっています。多くの業界で既存の顧客基盤の成長が頭打ちになりつつある中、より効率的かつ効果的な営業戦略が求められています。
デジタル化の進展により、従来の営業手法ではリーチできない顧客層にアプローチする新たな手段が求められていると考えられます。
■2位「ブランド強化したい」
消費者の行動がデジタル中心に移行する中、企業は顧客と直接的なコミュニケーションを取る機会が増え、ブランドイメージの構築と維持がより重要になっています。
強いブランドは顧客のロイヤリティを高め、長期的なビジネスの成功に寄与します。
■3位「市場調査をしたい」
急速に変化する市場条件下で、企業はより迅速かつ正確な市場情報を求めています。特に変化が激しい市場環境では、リアルタイムでのデータ収集と分析が競争優位性を確保するための鍵となります。
DXを進めることで、企業は市場の動向を素早く把握し、柔軟に戦略を調整することが可能になります。
これらの課題に対応し、企業の成長を加速させるには、SaaS(Software as a Service)をはじめとしたデジタルツールの導入が有効な手段となります。
株式会社コミクス:「決裁者のDX課題に関する調査データ」より
DX課題を解決できる代表的なSaaS製品と導入効果
SaaS業界は、クラウド技術の進化とビジネス環境のデジタル化の推進により、急速に成長しています。国内SaaS市場はCAGR(年平均成長率)約13%を維持し、2025年には2020年度実績の約2倍となる1兆5,000億円規模まで成長が見込まれています(富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2021年版」参照)。
SaaSの導入が企業のDX課題を解決する理由は、その柔軟性、スケーラビリティ、コスト効率にあります。SaaSはクラウドベースで提供されるため、企業は高額な初期投資をせずに最新の技術にアクセスできます。また、SaaS提供者がシステムのメンテナンスやアップデートを担うため、ITリソースを節約し、他の重要な業務に集中できます。
DX課題を解決するために、多くの企業が導入している人気のSaaSカテゴリーとその効果について具体例を紹介します。
■1. CRM(顧客関係管理)
代表的なSaaS製品:Salesforce, HubSpot
導入効果:顧客データを一元管理し、セールスプロセスの効率化、顧客対応の迅速化、アップセルやクロスセルの機会の拡大が可能になります。例えば、Salesforceはカスタマイズが容易で、さまざまな業界のニーズに対応し、データドリブンでの意思決定をサポートしています。
■2. ERP(企業資源計画)
代表的なSaaS製品:SAP S/4HANA Cloud, Oracle ERP Cloud
導入効果:財務、人事、製造、供給チェーン管理など、企業の核となる運営プロセスを一元化し、運営の透明性を高めるとともに、効率的なリソース管理が可能になります。例えば、Oracle ERP Cloudはリアルタイムでのデータ分析とレポートが強みで、意思決定を迅速かつ正確に行うことができます。
■3. コミュニケーションツール
代表的なSaaS製品:Slack, Microsoft Teams
導入効果:社内外のコミュニケーションを円滑にし、リモートワークや分散型チームの管理を支援します。SlackやTeamsは、情報共有のスピードと精度を向上させ、プロジェクトの進行を効率的にします。
■4. マーケティングオートメーション
代表的なSaaS製品:Marketo, Pardot
導入効果:リードの生成から育成、コンバージョンに至るまでのマーケティングプロセスを自動化し、ターゲティングの精度を高め、マーケティングのROIを向上させます。Marketoは特にB2Bセグメントにおいて強力なリード管理とスコアリング機能を提供し、セールスとマーケティングの連携を強化します。
■5. プロジェクト管理ツール
代表的なSaaS製品:Asana, Trello
導入効果:プロジェクトの進行状況を可視化し、チーム間の調整を助けることで、プロジェクトの遅延を減少させ、効率を向上させます。AsanaやTrelloは使いやすいインターフェースで、さまざまなプロジェクトやタスクの管理に役立ちます。
これらのSaaS製品は、それぞれが特定の業務プロセスをデジタル化し、効率化することにより、企業がDXの課題を解決する上で重要な役割を果たしています。
出典元:株式会社コミクス
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。
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