7割がCookie規制による広告パフォーマンスの変化を感じていない
Cookie規制が進む中で広告パフォーマンスに変化があったかを調査したところ、大多数の広告主(約72%)が、現状では広告パフォーマンスに大きな変化を感じていないと回答しました。
しかし、約28%の広告主がパフォーマンスの低下を報告しています。この結果から、多くの広告主が既存のマーケティング戦略やテクノロジーがCookie規制に対して一定の耐性を持っていると考えられます。
ただし、トラッキングの精度低下やデータ収集の制限が一部の広告主にとって依然として課題であり、特にターゲティングの効率が低下することで、広告効果が減少する懸念が浮かび上がります。これに対処するための新しい手法やテクノロジーの導入が求められます。
大多数の企業のマーケティングチャネルである「Google広告」が最も影響を受けている
最もCookie規制の影響が出ていると感じる媒体について調査したところ、Google広告が最も影響を受けていると感じている広告主が多く(約75%)、次いでYahoo!広告(約34%)が続いています。
これは、これらのプラットフォームが多くの企業にとって主要なマーケティングチャネルであり、Cookie規制の影響が直撃していると考えられます。Google広告の影響が特に大きい理由として、広範なユーザーベースと多様な広告フォーマットを持つことが挙げられます。
Cookie規制対策として、7割がGoogleの新しい対応策を導入
Cookie規制対策において既に対応している内容を調査したところ、多くの広告主が、Googleの拡張コンバージョン(約49%)やカスタマーマッチ(約25%)といった新しい対応策を導入していることがわかりました。
いずれもファーストパーティーデータの活用に重きを置いた対策であり、各社がこれらの手法に力を入れていることは明らかです。
ファーストパーティーデータの活用は、広告主が直接収集したデータを基に広告ターゲティングをおこなうことで、Cookie規制の影響を最小限に抑えつつ、広告効果を維持するための有効な手段となっています。
さらに、Yahoo! JAPANのオーディエンスリストやLINEのカスタムオーディエンスなど、他のプラットフォームでも類似の対応策が取られており、ファーストパーティーデータの重要性が見て取れます。これらの取り組みは、プライバシー保護と広告効果の両立を目指すものであり、広告主がいかに柔軟かつ戦略的に対応しているかを示しています。
特に、GoogleとMETA(旧Facebook)の対応策は、プライバシーと実用性を高めるための投資が続けられており、これらのプラットフォームが業界のリーダーとしての役割を果たしていることがわかります。
Cookieに依存しない新しいターゲティング手法や配信方法にシフトする傾向
Cookie規制が進む中での今後の方針を調査したところ、広告主はCookieに依存しない新しいターゲティング手法や配信方法を模索しており、特に、コンテキストターゲティングやプレースメントといった方法(約57%)への移行が顕著です。
これは、ユーザーの閲覧コンテキストに基づいて広告を配信することで、Cookieに依存せずに高い関連性を持つ広告を提供できるためです。
また、GoogleのP-MAX(約16%)やリテールメディアの活用(約20%)も注目されています。
P-MAXは、AIを活用して広告キャンペーンを最適化し、効果的なターゲティングを実現するため、広告主にとって魅力的な選択肢となっています。
一方、リテールメディアは、消費者の購買データという非常に貴重なデータを活用できるため、Cookieよりもターゲティング精度の高いパーソナライズされた広告配信を可能にします。
大手小売業と大手広告代理店がタッグを組んで開発しているリテールメディアは、最近特に注目されています。
出典元:株式会社ゴンドラ
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