成果を生み出すチャットマーケティングの裏側。Canvasが語るDockpit・SalesRadar活用術

成果を生み出すチャットマーケティングの裏側。Canvasが語るDockpit・SalesRadar活用術

LINEをメインに離脱防止施策の運用支援を行う株式会社Canvas。営業と運用の質・効率向上に課題を感じるなかで、ヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」と営業DXツール「SalesRadar」を導入しました。結果、成果につながりやすい企業から順にアクションを起こす効率的な営業体制を確立し、クライアントの事業課題やユーザーインサイトに基づいた「ソリューション提案」ができるように。執行役員COOの関氏に話をうかがいました。


データが限られ、勝ちパターンの繰り返しに

――まずCanvas様の事業内容についてお聞かせください。

Canvas 関氏(以下、関): 株式会社Canvasは、LINE公式アカウントをメインとした離脱防止施策の運用を行なうマーケティングツール「Revive(リバイヴ)」を通じて、クライアント様のデジタルマーケティングを支援しています。「Revive」は、LP・商品ページを訪問しながらも購入に至らずに離脱したユーザーをチャットボットで受け止め、ナーチャリングを通じてコンバージョンへ誘導するサービスで、シナリオの設計からクリエイティブの作成まで運用のプロがサポートします。

主なクライアントは、D2C系のコスメ・サプリメント事業者、人材ポータル運営会社、自動車売買サービスなど、価格が高く検討期間の長い商品・サービスを扱う企業様で、これまでに300社以上を支援しています。

私は執行役員COOとして、国内マーケティング事業全体を統括しています。

関 穣氏 Canvas 執行役員COO(最高執行責任者)  新卒で株式会社オプトに入社し、主に新規事業開発に従事。子会設立と同タイミングでソフトバンクとの合弁会社を設立。子会社の営業部長を担い、その後マーケティング部長も兼任。2018年にフリーランスとして独立。その後2019年に株式会社TORIHADAにジョイン後、かねてより業務委託として携わっていたCanvasに、2025年10月より、執行役員COOとして正式ジョイン。国内既存事業を管掌。

関 穣氏
Canvas 執行役員COO(最高執行責任者)

新卒で株式会社オプトに入社し、主に新規事業開発に従事。子会設立と同タイミングでソフトバンクとの合弁会社を設立。子会社の営業部長を担い、その後マーケティング部長も兼任。2018年にフリーランスとして独立。その後2019年に株式会社TORIHADAにジョイン後、かねてより業務委託として携わっていたCanvasに、2025年10月より、執行役員COOとして正式ジョイン。国内既存事業を管掌。

――Canvas様には、日頃からヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」と営業DXサービス「SalesRadar」を活用いただいています。導入前はどのような課題を抱えていたのでしょうか?

関:営業フェーズと運用フェーズに分けて説明します。

まず、営業時の課題としては、アプローチする企業のリスト作成がデータドリブンに行えていなかったことが挙げられます。また、提案時の根拠が弱く、Webマーケティングの一般論や過去実績をベースとした提案にとどまっていました。そのため、クライアントのニーズや条件にカスタマイズされた提案ができず、「本当に自社に当てはまるのか」といった疑問を持たれることが多々ありました。

運用時は、エンドユーザー(消費者)の行動がブラックボックス化していることが課題でした。「Revive」は、離脱しようとするユーザーに対して「クーポンの提供」や「肌診断コンテンツによる理解促進」などのアプローチを行うのですが、自社で確認できるのは、バナーの表示回数、クリック数、LINE友だち登録者の性別・年代といった一部の情報です。そのため、「40代女性が多いから悩み訴求や診断コンテンツが有効で、時々割引を出すとコンバージョンが増える」という結果論を基にした提案になり、勝ちパターンの繰り返しに留まっていました。

ユーザーが離脱する本当の理由が分からないまま、過去事例や自分たちなりの推測を重ねて仮説を立て、ABテストを繰り返していたため、成果が出るまでに時間がかかっていました。

――サービスを導入したことで、どのような変化が見られていますか?

関:営業スタイルが大きく変化したと感じています。クライアントの事業課題やユーザーインサイトに基づいた「ソリューション提案」ができるようになりました。

ヴァリューズのデータを活用することで、検索キーワードや職業傾向など、より深いユーザー動向が把握できるようになっています。仮説の幅が広がり、新しい切り口のコミュニケーション提案が可能になっているほか、より具体的で説得力のある改善提案ができるようになりました。

競合も、業界も、トレンドもわかるリサーチエンジン「Dockpit」。国内最大規模250万人のWeb行動ログデータをもとに、競合・市場調査、ユーザー理解を実現。

競合も、業界も、トレンドもわかるリサーチエンジン「Dockpit」。国内最大規模250万人のWeb行動ログデータをもとに、競合・市場調査、ユーザー理解を実現。

また、営業部門と運用部門が同じデータを共有することで、コミュニケーションが大幅に改善されました。提案時と運用時の施策のブレが減少し、マーケティング施策の立案・改善の質とスピードが向上していると感じます。

SalesRadar活用事例:成果につながる営業体制を確立

――ここからは、具体的な活用方法をうかがっていきます。まずSalesRadarの活用方法をお聞かせください。

関:SalesRadarは、営業リスト作成時に活用しています。具体的には、リストが完成した段階で、SalesRadarのデータをもとに各企業の基本情報や事業規模を把握し、アプローチの優先順位を決定しています。

限られたリソースで最大の成果を生み出すための営業効率化ツール「SalesRadar」。全国の企業情報を網羅した最新データベースにより、ターゲット企業の検索・リスト作成が瞬時に行えます。

限られたリソースで最大の成果を生み出すための営業効率化ツール「SalesRadar」。全国の企業情報を網羅した最新データベースにより、ターゲット企業の検索・リスト作成が瞬時に行えます。

このように、闇雲な営業活動ではなく、成果につながりやすい企業から順にアクションを起こす効率的な営業体制を確立しています。

――実際に、どのくらい業務時間を短縮できたのでしょうか。

関:アプローチ先を決める際、これまでは企業やサイトごとにセッション数を個別に調べ、精査していました。しかしSalesRadarなら、サイト単位はもちろんサブドメイン単位でもセッション数を確認でき、導入後には「営業リスト作成」の工数が半分程度になりました。

Dockpit活用事例:「高価格だから離脱」という思い込みを覆す

――Dockpitの活用例もお聞かせください。

関:あるクリニック様では、「価格の高さが離脱原因だ」という仮説のもと、お得さの訴求を強める改修を検討されていました。ところがDockpitでユーザーのWeb行動を分析してみると、ユーザーが実際に気にしていたのは価格ではなく「安全性」であることが判明しました。

そこで「Revive」の訴求を安全性を発信する内容に切り替えたところ、CVRが1.5倍ほどに向上しました。データがなければ、的外れな価格競争に陥っていたかもしれません。

――データがなければ価格競争に…というのは、かなりリアルですね。似たケースは多いのでしょうか?

関:ほかの人材派遣会社様でもこのような「ズレ」がありました。元々は「条件のよさ」の訴求で集客していたのですが、Dockpitで調べると、ユーザーは「口コミ」や「実態」など、信頼性の裏付けを求めて検索していた。つまり、条件が良すぎて逆に不安を感じていたんです。

そこで「Revive」を使い、リアルな声や具体的な情報を適切なタイミングで提示する設計に変えたところ、獲得効率が大幅に改善しました。

――ここまで事例を伺って、分析だけでなく、それを具体的な施策(Revive)に落とし込めるのが貴社の強みだと感じました。

関:データ分析だけならツールがあればできますが、「そのデータから、どのようなコミュニケーション(接客)を行うか」が私たちの腕の見せ所です。

Dockpitは、ユーザー属性(年代・性別・未既婚など)も詳細に確認できます。例えば「このコスメの検討層は、実は40代よりも50代の方が多い」と分かれば、「Revive」で表示するバナーの文字サイズを大きくしたり、訴求するモデルの年代を変えたりと、ターゲットに寄り添った微調整も根拠を持って行えます。データに基づいた確度の高い提案ができています。

データを「宝の持ち腐れ」にしない

――「Dockpit」などを使いこなすために、意識していることがあればお聞かせください。

関:Dockpit導入時、徹底的に活用するよう、社内のメンバーに伝えました。データを宝の持ち腐れにしてほしくないからです。Dockpit導入後から週2回・各回30分で研修を継続して実施し、マーケティングのフレームワークから、データの見方、クライアントの課題発見方法まで、マーケター思考を身につけてもらうため、基礎から教育しています。

特に強調しているのは、データに基づいてアクションし、その結果を検証するというサイクルを回すことの重要性です。この試行錯誤を繰り返し、精度を高めていくことがビジネスの成功につながるのだと考えています。

AI時代、人間の介在価値とは

――AI時代において、データ活用をどのようにお考えですか?

関:データはどう解釈し、どう活用するかが重要です。思考の仕方を一定の型にできれば、AIで自動化できる領域も広がる一方、型にはめると気づけないことも出てきます。データに対して人間が介在することで新しい切り口を見出せるかどうか——これが、人間の価値を決定づけると考えています。

どのようなデータに触れるのか、そのデータにどういった意味合いを持たせるのか。これが、デジタルマーケティングに関わる人間がAIに淘汰されないために必要不可欠な能力なのではないでしょうか。

AIが急速に進化する中、「Revive」のようなソリューションもゆくゆくはお客様側で実装できるツールになっていく可能性があります。そこで重要になるのは、お客様自身が気づけていないニーズや施策に気づかせ、改善につなげることです。

お客様が持っていないデータと、私たちだからこそ持っているノウハウを組み合わせることで、新しい気づきを提供できる。これが、私たちの存在意義だと考えています。

取材協力:株式会社Canvas

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この記事のライター

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