HISの卒業旅行キャンペーンを調べます
こんにちは、マナミナを運営している株式会社ヴァリューズのインターン生、小幡と申します。いまは大学4年生で、春からはヴァリューズに入社する予定です。
もうそろそろ卒業となる大学4年生。その多くの人たちはいま、卒業旅行の計画を練っているところではないでしょうか。かく言う私も、大学生活を締めくくる卒業旅行について友達とあれこれ考えていたところでした。
そんなとき、HISのサイトで面白いキャンペーンを見つけてしまいました。学生旅行特集ページで、HISが私たち学生のニーズにぴったり合ったキャンペーンを用意していたのです…!
そこで今回は、HISの学生旅行キャンペーンについて、サイトの推計ユーザー数なども調べながらご紹介していきます。実際どれくらいのユーザーがサイトを訪れていたのでしょうか。
キャンペーンサイトのユーザー数は?
ヴァリューズの競合サイト分析ツール「eMark+(イーマークプラス)」は、Webサイトのユーザー数、デモグラ属性などをブラウザ上で簡単に調べられるツールです。早速、学生旅行キャンペーンページのユーザー数を見てみたところ、案の定大人気でした。
URL:https://www.his-j.com/gakusei/index.shtml
分析期間:2019年4月~10月
対象デバイス:PC
ユーザー数推移では、最新月(2019年10月)には、49,500UU(前月比3.6倍)のユーザー数を獲得しています。卒業旅行のピークを迎える2月、3月の1~2か月ほど前から探す人が多いことからすると、訪問ユーザー数は今後も伸びていくことが予想できます。(参考:マイナビトラベル「卒業旅行の実態調査」を発表)
「出世払い」が学生に嬉しい
では、HISは実際にどんなキャンペーンを行っているのでしょうか? いくつか紹介していきます。
■ともだちの輪割
まずは「ともだちの輪割」というキャンペーンから紹介します。
QRコードから取得したクーポンをSNSを通じて友達にシェアをし、予約が完了されると送信側・受信側の双方が1000円引きになるというサービス。最大15人まで割引が適用できるので、最大15000円引きになるという仕組みです。
QRコードを活用し、LINEで簡単に紹介できる仕組みが特徴。SNSを上手く活用したキャンペーンと言えます。
■おねだりメーカー
次に紹介するのは「おねだりメーカー」。これは学生が家族に卒業旅行代金を援助してもらうことを手助けするサービスです。広告研究会の甲子園「Adfes」で金賞を獲得した神戸の大学生が起案しています。
なかなか言い出しにくいお願いも、LINEやメールであれば伝えられたりしますよね。おねだりメーカーでは、「誰にお願いをしたいか」「旅行に行って何をしたいか」など6つの質問に答えるだけでプレゼン資料が完成し、そのまま送ることが出来ます。
卒業旅行代は援助しても良いと考えているご両親と、「相談しにくい…」と悩んでいる学生を繋ぐサービスです。非常にユニークで、面白いなと思いました! 私もこれを使っておねだりしてみようかと思います(笑)。
■出世払い
「おねだりメーカーはありだけど、それでも家族には頼みにくい…」「自分で払って旅行したい!」という学生におすすめなのが、この「出世払い」。旅行代金の支払いを最大7か月先延ばしにできるサービスです。(しかも手数料無料…!)
HISのクレジットカード「スカイウォーカーカード」に加入し、決済することで利用できます。社会人になってから支払いができるのが魅力で、昨年は約6000人以上が利用したそうです。
このサービス、学生としてはすごく嬉しいです。「大学生は時間はあるが、お金がない。社会人はお金はあるが、時間がない。」とよく言われますが、両方のいいとこ取りができるサービスだと思いました。実際に私も出世払いサービスを利用して、計画していなかったヨーロッパ旅行を予約してしまいました……。
学生のニーズにぴったりとマッチするHISのキャンペーン
就職直前の学生の大半は、残された時間に友達や恋人と思い出作りをしたいと思うのではないでしょうか。そんな学生にとって、卒業旅行は欠かせません。阪急交通社による調査によると、約8割の学生が価格の安さを重要視していることが分かっています。
観光経済新聞「【データ】『学生旅行・卒業旅行のアンケート調査』阪急交通社調べ」
従来は学割など、割引キャンペーンで価格を下げる戦略が一般的でしたが、高額な出費である卒業旅行では、根本的な解決とは言えませんでした。
割引キャンペーンから一歩進めた、支払いを遅らせる「出世払い」の発想は、学生のニーズにぴったりとマッチしているといえます。社会人になりお金の余裕ができてから支払いをできるのであれば、価格の面で妥協せざるを得なかった旅行先やホテル、滞在中のアクティビティにも費用をかけられるようになります。
さらにビジネス的な観点から見ると、出世払いでは「スカイウォーカーカード」での支払いが必須条件となるため、必然的にクレジット会員も増えるという仕組みになっています。
今回はHISの取り組みを学生の目線から考えてみました。旅行のWeb予約が一般的となり、価格競争が激化する中で、「卒業旅行」のニーズを汲み取り成功した事例といえるでしょう。今後も話題になっていくのではないかなと思いました。
大学でマーケティングを勉強しながら、ヴァリューズでインターンとして働いていました。2020年の春からは新卒としてヴァリューズに入社しました。