2021年のトレンド総決算!流行語大賞の「リアル二刀流/ショータイム」をはじめ「AHAMO」「CLUBHOUSE」「マリトッツォ」など。2021年検索キーワードまとめ

2021年のトレンド総決算!流行語大賞の「リアル二刀流/ショータイム」をはじめ「AHAMO」「CLUBHOUSE」「マリトッツォ」など。2021年検索キーワードまとめ

コロナ2年目となる2021年も残り僅かとなりましたが、今年はどんな1年だったのでしょうか。ヴァリューズでは、保有するモニターパネルのWeb行動ログを分析し、毎週急上昇している検索キーワードを調査しています。昨年に引き続き、今年も2021年1月~10月の週間検索キーワードで検索が急上昇した特徴的なワードと、2021年新語・流行語大賞の分析から2021年のトレンドを分析しました。


2021年の新語・流行語の年間大賞は『リアル二刀流/ショータイム』に

新語・流行語のトップテンには『うっせぇわ』『Z世代』などもランクイン

早いものでもう12月。毎年恒例の新語・流行語大賞が12月1日に発表され、今年はロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手の「リアル二刀流/ショータイム」が年間大賞に選ばれました。

今年の年間大賞とトップテンは下記のようになっています。

ユーキャン 新語・流行語大賞
第38回 2021年 年間大賞

新語・流行語トップテン

【年間大賞】

 リアル二刀流/ショータイム

【受賞語】

 うっせぇわ

 親ガチャ

 ゴン攻め/ビッタビタ

 ジェンダー平等

 人流

 スギムライジング

 Z世代

 ぼったくり男爵

 黙食

年間大賞に選ばれた「リアル二刀流/ショータイム」のうち「二刀流」というキーワードの直近2年間の検索ユーザー推移を、ヴァリューズのWeb行動ログ分析ツールDockpitで見ると、やはり検索数は右肩上がり。
特にMLBオールスターゲームが開催され、大谷選手が史上初の球宴二刀流(投打同時出場)を果たし注目を集めた2021年7月は、検索数が大きく伸びていることがわかります。

『二刀流』検索ユーザー数推移(2019年11月~2021年10月)

『二刀流』検索ユーザー数推移(2019年11月~2021年10月)
デバイス:PC・スマートフォン

ノミネート語を振り返ると、昨年は半数近くを新型コロナウイルス関連の言葉が占めていましたが、今年は東京オリンピック・パラリンピックの開催もあり、スポーツに関する言葉が目立つ結果となりました。

「ゴン攻め/ビッタビタ」や「13歳、真夏の大冒険」などオリンピック中継の実況から生まれた名言に加え、「カエル愛」「スギムライジング」といった選手個人にフォーカスした言葉もノミネートされており、オリンピック・パラリンピックへの人々の関心の高さがうかがえます。また、日本人として20年ぶりに全米野球記者協会が選ぶ最優秀選手賞・MVPを獲得した大谷翔平選手にまつわる言葉「ショータイム」など、2021年はスポーツ界全体が大いに盛り上がった1年であったことがわかります。

ユーキャン 新語・流行語大賞
第38回 2021年 ノミネート語

続いて、ヴァリューズで分析した週間検索キーワードランキングのうち、その週の中で特に象徴的な語句を月ごとにまとめたものがこちらです。

週間検索キーワードランキングの急上昇ワードより

新語・流行語大賞のノミネート語と同じく、8月まではオリンピック・パラリンピック関連のキーワードやゴルフ・野球といったスポーツに関する言葉が多く並んでいます。また、1月~3月には前菅内閣が組閣当初から力を入れていた携帯電話料金の引き下げ要請に関連した各社の新料金プラン名が並んでいるのも特徴的です。一方、昨年に比べて新型コロナウイルスに関するキーワードは全期間を通して少なめで、コロナ2年目となった今、人々がwithコロナの生活に慣れてきている様子がうかがえます。

次世代SNS競争?『Clubhouse』はピークを越えて下火傾向に

続いて注目したのは、1月の急上昇ワードとなった「Clubhouse」。2021年1月に日本に上陸し、SNS上で一気に話題となり爆発的にユーザー数が増加した音声SNSアプリケーションです。しかしながらDockpitを用いて分析してみると、2021年2月に検索ユーザー数はピークを迎えるとその後一気に減少し、現在ではほぼ横ばいで低い数値が続いていることがわかります【図1】。

【図1】Clubhouse検索ユーザー数推移(2020年12月~2021年10月)
デバイス:PC・スマートフォン

検索ユーザーの属性では、男性が約6割とやや多く、年代は20代~40代が中心です【図2】【図3】。

【図2】Clubhouse検索ユーザー属性・性別(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

【図3】Clubhouse検索ユーザー属性・年代(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

さらに、Clubhouseを検索したユーザーが他に関心を寄せているワードを抽出し特徴値順に並べたところ、以下のような結果となりました【図4】。

【図4】関心ワード(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

上位10ワードのうち、1位と7位には「Dispo」「Voicy」といった比較的新しいSNSがランクインしています。

DispoはDisposable Camera(使い捨てカメラ)から着想を得た新世代写真SNSアプリです。昔のインスタントカメラのようなレトロな写真を撮影することができ、その写真が見られるのは翌朝9時というのが大きな特徴です。撮影された写真はロールに保存され、プライベートか公開かを選択できます。Instagramとは違い、作りあげられた写真ではなくありのままの今を切り取った写真が多く、従来のSNSに疲れた若者から支持を集めているようです。

一方「Voicy」は日本発の音声プラットホームです。審査を通過したパーソナリティによる配信や、ニュースや英語学習コンテンツなど幅広いジャンルの音声配信を視聴することができます。

これら2つのSNSについても検索ユーザー数推移やユーザー属性を分析してみると、「Dispo」は「Clubhouse」と同じく2021年2月をピークに検索ユーザー数が激減している一方、「Voicy」は着実にユーザー数を伸ばし続けていました。また、検索ユーザー層にも違いがあり、男性ユーザーの多い「Dispo」に比べると「Voicy」のユーザーは男女差があまりなく、年代も20代が突出している「Dispo」に対し、「Voicy」は20代~40代まで満遍なく広がっています。現在でも多くのユーザーの関心を維持している「Voicy」は、「Clubhouse」や「Dispo」に比べて幅広い属性のユーザーの獲得に成功しているようです【図5】【図6】【図7】。

【図5】Dispo、Voicy検索ユーザー数推移(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

【図6】Dispo、Voicy検索ユーザー属性・性別(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

【図7】Dispo、Voicy検索ユーザー属性・年代(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

近年、さまざまなSNSが登場していますが、InstagramやTwitter、Facebookのように世界中で圧倒的なユーザー数を獲得するSNSは多くはありません。2021年は新しい音声プラットフォームへの関心が高まった1年でしたが、その盛り上がりはいつまで継続し、来年はどんなSNSが流行るのか目が離せません。

▼Clubhouse、Dispoについては下記の記事でも詳しく取り上げています

リアルな会話への飢えを満たすClubhouse ~コロナが及ぼす影響とこれからを考察

https://manamina.valuesccg.com/articles/1283

アメリカ発の音声SNSアプリ「Clubhouse」が2021年1月に日本に上陸し、大ブームを巻き起こしています。既存SNSで招待を求める声が相次ぎ、その投稿を見てアプリの存在を知ったという方も多いのではないでしょうか。今回はヴァリューズ蓄積の検索データに加えてClubhouse初心者の筆者と、上陸初期からフル活用されているというヴァリューズのマーケティングコンサルタントの見解を交えながら、流行の背景や現状、今後の展望について分析・考察していきます。

▼Voicyに関しては、下記の調査レポートが無料でダウンロードいただけます

音声メディア市場の動向と各メディアの主力テーマ調査

https://manamina.valuesccg.com/articles/1398

個人での情報発信や「ながら聴き」を楽しむ人も増える中、盛り上がりをみせる音声メディアに着目し、個人で配信可能な「Voicy」「stand.fm」「spoon」「Radiotalk」「himalaya」「REC.」の6メディアの特徴を比較分析しました。(ページ数|25p)

女性に人気の『マリトッツォ』意外にも検索ユーザーの中心は40代

最後に深堀するのは、連日さまざまなメディアで取り上げられ一大ブームを巻き起こした「マリトッツォ」です。

「マリトッツォ」とはイタリア発祥の伝統的なドルチェで、ブリオッシュなどのパンにたっぷりの生クリームが挟まれています。コロンとしたかわいらしい見た目と名前のインパクトが合わさり、今年大流行したスイーツです。新語・流行語大賞にもノミネートされ、ヴァリューズの急上昇ワード調査でも6月にランクインしています。そんな「マリトッツォ」についてDockpitを用いて詳しく分析してみましょう。

まず、検索ユーザー数推移とユーザー属性を調べてみると、2021年6月まで一気に検索ユーザー数が増加し、その後下降傾向ではあるものの、2021年10月時点でも多くのユーザーに検索されていることがわかりました。

また、検索ユーザーは圧倒的に女性が多く7割を占めており、女性からの関心が非常に高い様子がうかがえます。意外な結果となったのは年代分布で、10代・20代の検索ユーザーは少なく30代~50代が中心で、特に40代の検索ユーザーが多いという点です。新しいスイーツというと若い女性からの人気が高いイメージがありますが、マリトッツォについては大人の女性からの関心が高いようです【図8】【図9】【図10】。

【図8】マリトッツォ検索ユーザー数推移(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

【図9】マリトッツォ検索ユーザー属性・性別(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

【図10】マリトッツォ検索ユーザー属性・年代(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

さらに、「マリトッツォ」はどんなキーワードと一緒に検索されているのか掛け合わせワードを調べてみると、以下のような結果となりました【図11】。

【図11】掛け合わせワード(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

上位10キーワードのうち半数となる5つがコンビニに関するワードとなっており、コンビニで購入し気軽に楽しもうとする人が多そうです。近年コンビニではスイーツの開発に力を入れており、メディアでも頻繁に取り上げられることでコンビニスイーツブームが巻き起こっています。コロナ禍で外出が思うようにできない中、より一層、身近なコンビニスイーツが盛り上がりを見せるのではないかと思われます。

続いて流入サイトを調べてみると、最も多くのユーザーが閲覧しているサイトはイエモネでした【図12】。

【図12】流入サイト(2021年1月~10月)
デバイス:PC・スマートフォン

イエモネは、暮らしと自由をテーマにした家中(イエナカ)情報メディアです。お取り寄せスイーツやインテリア雑貨、おしゃれな家電などおうち時間を彩るさまざまな情報を提供しています。

2019年10月にローンチされ、コロナ禍の2020年3月以降一気にユーザー数が伸びています【図13】。

【図13】iemone検索ユーザー数推移(2019年11月~2021年10月)
デバイス:PC・スマートフォン

新型コロナウイルスの感染拡大以降おうち時間が増加し、家で過ごす時間を快適にしたいと考える消費者ニーズにマッチしており、まさにコロナ禍にふさわしい情報サイトといえそうです。

コロナ一色となってしまった2020年に比べ、スポーツや文化、食といった分野でさまざまな明るい話題も多かった2021年。来年は新型コロナウイルスが収束し、さらに多くのトレンドが生まれる1年になることを期待します。

分析概要

全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「Dockpit」を使用し、インターネットにおけるユーザーの検索行動を分析しました。
※ユーザー数はヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。

「Dockpit」は、過去どのような変化が起こり、どんな兆しがあるのか、消費者のトレンド調査にとても役立ちます。無料で利用できる機能もありますので、ぜひ無料登録してみてください。

dockpit 無料版の登録はこちら

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


「デジタル・トレンド白書2022 - 消費財・耐久消費財編」を公開

「デジタル・トレンド白書2022 - 消費財・耐久消費財編」を公開

ヴァリューズでは、国内最大規模の消費者Web行動ログパネルを保有し、データマーケティング・メディア「マナミナ」にて消費トレンドの自主調査を発信してきました。今回は、その中から注目の12領域の調査・コラムをピックアップし、白書として収録。「デジタル・トレンド白書2022」はwithコロナ・ライフスタイル編、消費財・耐久消費財編の2部構成になっています。※レポートは無料でダウンロード頂けます。(第2部:ページ数|118p)


急上昇ワードに「GC2」「MIDJOURNEY」など...「週間」検索キーワードランキング(2022/7/31~2022/8/6)

急上昇ワードに「GC2」「MIDJOURNEY」など...「週間」検索キーワードランキング(2022/7/31~2022/8/6)

2022年7月31日~8月6日の検索急上昇ワードでは、「GC2」「東谷義和」など、政治家のガーシー氏が立ち上げた独自SNSに関する検索や、話題のAI画像生成サービス「Midjourney」などが上位入り。ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析を行い、検索キーワードランキングを作成しました。


Yakult 1000…Why is it making a buzz on the internet? Why many are posting about it on social media

Yakult 1000…Why is it making a buzz on the internet? Why many are posting about it on social media

We will analyze food trends targeting marketers who are sensitive to trends in the food industry. The focus is ‘Yakult 1000.’ We hear about ‘Yakult 1000’ everywhere these days, but why has it become so popular? Let’s find out the reason behind Yakult’s popularity by analyzing the search data.


たまごっちブームは「コラボ×マーケティング戦略」がカギ?人気再燃のワケを探る

たまごっちブームは「コラボ×マーケティング戦略」がカギ?人気再燃のワケを探る

1996年女子高生を中心に大ブームを起こした「たまごっち」。新語・流行語大賞、ノーベル賞のパロディ的な賞であるイグノーベル賞も受賞した、記憶に残る玩具のひとつです。そんなたまごっち、いま再ブームがきていることご存じでしたか? ヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」で調査しました。


急上昇ワードに「フジロック」など...「週間」検索キーワードランキング(2022/7/24~2022/7/30)

急上昇ワードに「フジロック」など...「週間」検索キーワードランキング(2022/7/24~2022/7/30)

2022年7月24日~7月30日の検索急上昇ワードでは、29日〜31日に開催された「フジロック」に関する検索が複数上位入り。その他、「ふらっと集まれる作業通話アプリ」である「もくり」の検索も急上昇。ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析を行い、検索キーワードランキングを作成しました。


最新の投稿


コンテンツマーケティング最新動向レポート(2022年8月版)|ホワイトペーパー

コンテンツマーケティング最新動向レポート(2022年8月版)|ホワイトペーパー

国内外のSEO対策・SNSでの集客法など、コンテンツマーケティングに関する最新情報をまとめてご紹介。検索順位に影響する指標とは?TikTokの今後は?コンテンツマーケター必見のレポートを、毎月お届けします。


競合分析を効果的に活用するためのポジショニングマップの作り方

競合分析を効果的に活用するためのポジショニングマップの作り方

競合分析を経てマーケティング戦略を立案するには、自社が市場のどのポジションを狙うかが大事。「ポジショニングマップ」は、市場のどの分野で自社の競争優位を確立するか整理するのに役立つツール。今回はポジショニングマップの基本から作り方までを解説します。


中国における洗濯・ボディケアのトレンドとは?「身の周り」に関する調査レポート

中国における洗濯・ボディケアのトレンドとは?「身の周り」に関する調査レポート

洗濯アイテム、お風呂用品など、消費者がどんな日用品を好んでいるのかを把握するのは、中国でのビジネスを考える上で重要です。今回は、そんな中国消費者の「身の回り」に注目し、現在のトレンドを調査しました。(ページ数|25ページ)


実例でイメージを掴む!競合調査の事例集

実例でイメージを掴む!競合調査の事例集

競合調査の必要性やツールを使った分析の話は聞いていても、そのメリットや実際のイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。膨大なWeb行動ログデータ等を元に各社のユーザー属性や集客構造を把握したり、自社との差分を洗い出して改善施策に活かした例など、具体的な事例をご紹介していきます


「マスク」をめぐって ~ 少子化・行動経済学

「マスク」をめぐって ~ 少子化・行動経済学

米国の起業家でありテスラ最高経営責任者のイーロン・マスク氏の日本に対するツイートが話題になり、改めて浮き彫りになった日本の少子化問題。また、新型コロナウイルスの予防対策の1つであるマスク着用をめぐっては、世論でも様々な意見が見られます。2つの「マスク」をめぐって、広告・マーケティング業界に40年近く従事し、現在は株式会社創造開発研究所所長を務めている渡部数俊氏が考察します。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら