ブラウザ拡張機能やアプリ分析など新機能が続々発表!「Dockpitユーザー会」レポート

ブラウザ拡張機能やアプリ分析など新機能が続々発表!「Dockpitユーザー会」レポート

株式会社ヴァリューズが提供するWeb行動ログ分析ツール、Dockpitの有料契約者限定で半年に1度開催される「Dockpitユーザー会」。4月18日に開催されたDockpitユーザー会では、日本ペットフード株式会社、株式会社Kaizen Platformの2社とDockpitの開発リーダーである山本、執行役員の子安を迎え、ツールの活用方法やDockpitに追加された新機能について紹介されました。マナミナ編集部もDockpitユーザー会に参加。今回は新機能、今後の開発予定についてレポートします。


スピーカー紹介

図:スピーカー紹介

図:スピーカー紹介

Agenda

・【Dockpit】リリースサイクル
・【Dockpit】2022年1月リリースの機能
・【Dockpit】2022年5月リリースの機能
・【Dockpit】今後の開発予定機能

【Dockpit】リリースサイクル

Dockpitは2020年10月にリリースされてから約1年半。
「競合も、業界も、トレンドもわかるマーケターのためのリサーチエンジン」をコンセプトに、これまで幾度となく新しい機能を追加し、進化を遂げてきました。

Dockpitユーザーから日々頂く要望やプロダクトの戦略をもとに、約3~4ヵ月に1度の頻度で新機能のリリースを行っています。2022年1月には機能改修をメインに12の機能をリリース。5月中旬にまた新たな機能をリリースいたしました。

具体的に「どんな機能を追加したのか」「これからどんな機能を開発していく予定なのか」を順番に紹介していきます。

【Dockpit】2022年1月リリースの機能

2022年1月にリリースした機能は下記の通りです。

ブラウザ拡張機能「Dockpit lite」

「Dockpit lite」はサイトを閲覧しながら情報収集・データ分析ができるブラウザ拡張機能となります。今見ているサイトのデータが気になった時、画面一つで瞬時に情報を取得できるのが魅力です。
※Dockpit liteはDockpitのオプションサービスとして提供しています。

使い方はとてもシンプルです。

1.Google Chromeのブラウザ拡張機能に追加

2.閲覧しているサイトのページで拡張機能のアイコンを押す

3.閲覧しているサイトの同画面上で情報収集・データ分析する


このようにDockpitにわざわざアクセスしなくても、サイトを閲覧しながらクリック一つで性別や年代構成、集客経路などを把握できます。さらにもっと深い情報を収集・分析したい場合や複数のサイトを比較したい場合は、「Dockpitで分析」と表示されたボタンを押すだけで、通常閲覧しているDockpit本機能のページに直接飛ぶことが可能です。

Dockpit liteの活用シーンや、実際の閲覧画面が確認できるページはこちらからご覧ください。

閲覧可能なデータ期間が2年→3年に延長

続いてはデータ期間延長についてです。

コロナ禍も2年が経過しましたが、消費者行動の分析にあたっては「コロナ禍以前の分析対象と比較したい」という声を多くいただいていました。そのことから、閲覧可能なデータ期間を2年(26ヶ月)から3年(38ヶ月)に大幅延長しました。

システムの都合により一度に検索できる期間は最大26ヵ月のままですが、カスタムで期間を遡っていくことで、最大3年分のデータ閲覧が可能です。

過去3年のデータを遡ることで、コロナ禍以前~現在の「自社・競合調査」「業界分析」「トレンド把握」の変化を分析することができます。

クリップしたレポートのタグ整理機能が追加

最後にレポートのタグ整理機能についてです。

これまでは、クリップしたレポートにタグやフォルダという概念が無く、「クリップが多くなると探しにくい」というご意見を多くいただいていました。そのことから、クリップしたレポートに任意のタグを付与する機能を付けました。

プロジェクトごとに付与するタグを変えるなどすることで、レポートの整理が簡単にできるようになりました。

【Dockpit】2022年5月リリースの新機能

続いては、2022年5月にリリースした新機能についてのご紹介です。

アプリデータ対応

ヴァリューズが保有しているスマートフォンの行動ログには、「アプリに関するデータ」「アプリの起動」「インストール」も含まれています。このようなスマートフォンアプリの独自データが、Dockpit上で確認できるようになりました。

アプリデータ対応は大きく3つに分けられます。
1.入力サジェストに「アプリ」がサジェスト表示
2.競合分析に「関心アプリ」の機能追加
3.トレンド分析に「アプリトレンド」の機能追加


具体的にどういった機能なのか順番に見ていきましょう。


■入力サジェストに「アプリ」がサジェスト表示
Dockpitで競合分析をする際、これまでは競合となるサイトだけがサジェストされていましたが、今回のリリースでは入力サジェストにアプリも追加されるようになりました。

サイトの基本指標に加え「アプリ所持ユーザー数」や「月平均アプリ起動日数」など、アプリ独自の指標が把握可能です。

また、スマートフォンデータではアプリ利用のユーザー数だけでなく、ブラウザ利用とアプリユーザーでのユニークユーザー数も把握できます。例えばサイトとアプリの両方を持つサービスであれば、両方を指定することでサービス全体のユニークユーザー数を抽出できるようになりました。


■競合分析に「関心アプリ」の機能追加
競合分析の項目にある「関心サイト」のアプリ版、「関心アプリ」の機能が追加されます。関心アプリは特定のサイト訪問者やアプリ起動に親和性の高いアプリを見つけることができます。

■トレンド分析に「アプリトレンド」の機能追加
トレンド分析の項目に6ヶ月上昇や前月比上昇が分かる「アプリトレンド」の機能が追加されました。サイトやキーワードと同様に、今注目されているアプリやアプリの当月ランキングを確認できるようになりました。

キーワードの自動分類~「検索モチベーション」メニュー追加

これまでは検索キーワードを入力し検索すると、大量のキーワードだけが表示されていましたが、検索意図を自動で分類してくれる機能が追加されました。検索意図がひと目で把握できることによって、素早い情報収集と分析が可能です。

キーワードの自動分類にはGoogle社とヴァリューズが共同研究し発案された、「バタフライ・サーキットと8つの動機」という情報探索行動モデルを採用しています。

そもそも「バタフライ・サーキット」とは、Web上の購入行動に基づく情報探索動機の考え方です。例えばインターネットで物を購入しようとしたとき、「AISAS」や「AIDMA」といった購買行動フレームワークのように、従来は認知から購入まで一個ずつステップを踏んだ行動をとると考えられていました。

しかし、ヴァリューズの行動ログデータを見ていくと、商品の選択肢を広げる「さぐる」、商品の選択肢をしぼる「かためる」といった2つの動きが、まるで蝶の動きのようにぐるぐる動いた行動をとっているということが分かっています。この情報探索行動が「バタフライ・サーキット」と呼ばれています。

「さぐる」と「かためる」を行ったり来たりするバタフライ・サーキットの動きの中には、次の8つの検索動機があるのではないかと考えられています。


■8つの検索モチベーション
≪さぐる≫

・気晴らしさせて(へー)
・学ばせて(ふむふむ)
・みんなの教えて(そんな感じか)
・にんまりさせて(うしし)

≪かためる≫
・納得させて(なるほどね)
・解決させて(はいはい)
・心づもりさせて(やっぱりか)
・答え合わせさせて(ですよね)

サイトを訪れ商品を購入する際、この8つの検索モチベーションが実際の検索キーワードに表れているのではないだろうかということが推測できます。そうして出来たのが「さぐる」と「かためる」を自動で分類する機能「キーワードの自動分類」です。

Dockpit上での実装イメージは下記のとおりです。

Dockpitの画面左側にある「競合分析」の中に、「検索モチベーション」というメニューが追加されました。検索キーワードが並べてあった従来のものから、「さぐる」と「かためる」の割合がどれくらいあるのか円グラフで表示しつつ、検索モチベーションごとの内訳を自社と他社で比較しながら閲覧できます。

【Dockpit】今後の開発予定機能

次回のアップデートや機能の追加はどういった内容なのでしょうか。

今後の開発の方向性

今後の新規機能追加やアップデートにあたり、以下3つの方向性をもって考案・開発をしています。

1.変化やインサイトを、よりわかりやすく
  見ただけであらゆる変化に気づけるようなツールへ

2.課題を素早く把握できるツールへ
  見ただけで問題が起こっていることに気付けるようなツールへ

3.毎日使える・マーケ施策全体をチェックできるツール
  少しの変化を逃さない毎日使えるチェックツールへ

開発予定機能はこちら

現在開発が進められている機能は次の3つです。

1.カスタムダッシュボード
2.Daily、Weeklyでのデータ分析
3.自社サイト分析機能のGA4対応



ここでは「カスタムダッシュボード」について簡単にご紹介します。

■カスタムダッシュボード
従来のDockpitでは決まったグラフやデータの閲覧が可能ですが、他のデータと組み合わせたカスタムダッシュボードを開発予定です。

例えば、いつもの指標に加えてコンバージョン率やコンバージョンセッション率などのカスタムしたデータを、自社と他社で比較できるような機能です。さらに、変化ごとにアラートをかけることで、少しの変化も見逃さず情報収集ができるツールを目指しています。

まとめ

今回はDockpitの新機能や今後の展開についてご紹介しました。

Dockpitを開発・提供しているヴァリューズでは、ユーザーの皆さまのご意見を反映させながら、「スピーディーにデータが見れる」「直感的にわかりやすい」ツールを目指して開発を推進しています。

より簡単に競合分析や課題発見ができたり、業務に欠かせないデイリーツールとなるよう進化していきますので、ご要望やご意見をぜひお寄せください。

Dockpitにご興味のある方は下記より無料版をお試しできますので、ぜひご利用ください。



dockpit 無料版の登録はこちら


関連記事

ログインが意外な障壁?フォーマット作成で業務フローに落とし込む ~ Kaizen Platformの導入事例|Dockpitユーザー会レポート

https://manamina.valuesccg.com/articles/1869

株式会社ヴァリューズが提供するWeb行動ログ分析ツール、Dockpitの有料契約者限定で開催された「Dockpitユーザー会」。4月は有料契約者の導入事例として株式会社Kaizen Platformを迎え、現場におけるDockpitの活用推進施策について、講演頂きました。最初の第一歩を踏み出してもらうための方法から、継続して使ってもらうための方法まで、ツール導入でお悩みの方へのヒントとなる情報をレポートしていきます。

消費者ニーズやブランド認知度を測るツールとしても活用 ~ 日本ペットフードの導入事例|Dockpitユーザー会レポート

https://manamina.valuesccg.com/articles/1820

株式会社ヴァリューズが提供するWeb行動ログ分析ツールDockpitの有料契約者限定で開催された「Dockpitユーザー会」。有料契約者の導入事例として日本ペットフード株式会社を迎え、ツールの導入に至った背景や活用方法、活用メリットについて紹介いただきました。 マナミナ編集部もDockpitユーザー会に参加。日本ペットフード株式会社の独自のツール活用術についてレポートします。

この記事のライター

語学留学、国際結婚、海外移住とフィリピンに関わる暮らしをしているフリーライター。趣味は旅行で、これまでに訪れたフィリピンの島々は50以上。
インバウンド、旅行、留学、海外移住、生活雑貨関連の記事を多く執筆しています。

関連するキーワード


Dockpit セミナー

関連する投稿


生成AIは誰がどう使っている? ChatGPT、Gemini、Copilot、Claudeの利用データを比較調査

生成AIは誰がどう使っている? ChatGPT、Gemini、Copilot、Claudeの利用データを比較調査

ChatGPTやGeminiをはじめとした生成AIが近年急拡大しています。生成AIではテキストのみならず画像や音声など様々なものを出力できますが、実際はどのように使われているのでしょうか。本稿では、そんな生成AIを利用するユーザーの属性や関心を比較・分析し、各AIとそのユーザーの実態を明らかにしていきます。


【2025年4月14日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

【2025年4月14日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

編集部がピックアップしたマーケティングセミナー・勉強会・イベントを一覧化してお届けします。


富裕層向けの最上位クレカ「ブラックカード」関心層の分析と戦略の検討

富裕層向けの最上位クレカ「ブラックカード」関心層の分析と戦略の検討

高ランク帯のクレジットカードのなかでも特に持つ人が限られているというプレミアムなカード、通称"ブラックカード"。ブラックカードを持つことに憧れているという人も多いのではないでしょうか。本記事では、ブラックカードに関心を持つ人々の検索傾向やターゲット層の特徴を深掘りし、どのようなプロモーション施策が効果的かについて考察します。


「値上げ」の1番の注目は米、キャベツじゃなく...?検索ワードを調査

「値上げ」の1番の注目は米、キャベツじゃなく...?検索ワードを調査

物価上昇が以前と続く2025年3月。様々な分野で値上げが行われていますが、人々から特に関心を集めているのはどの物価なのでしょうか。この記事では、値上げに関連する検索ワードから、人々がどの値上げに注目しているか、2025年と2024年それぞれで分析していきます。


オンライン診療は何科が多い?検索者データから分かったニーズのある科とは

オンライン診療は何科が多い?検索者データから分かったニーズのある科とは

受診の予約から薬の受け取りまで、自宅で完結する「オンライン診療」。どのような症状で受診を検討する人が多いのでしょうか。市場規模の今と今後とは。受診の検討者データから、ニーズと市場の動向を調査しました。


最新の投稿


約5割がWeb広告運用の成果に「満足していない」!約8割が広告運用の成果把握に課題を実感【富士フイルムビジネスイノベーション調査】

約5割がWeb広告運用の成果に「満足していない」!約8割が広告運用の成果把握に課題を実感【富士フイルムビジネスイノベーション調査】

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は、事業会社に勤めており、Web広告の運用に携わっているマーケティング担当者を対象に、広告運用と成果把握に関する実態調査を実施し、結果を公開しました。


人新世をめぐって ~ 人が起源の地質革命

人新世をめぐって ~ 人が起源の地質革命

SDGs(持続可能な開発目標)という言葉にも慣れ、人類と環境の関係に関しても再考が必要との認識が深まりつつある今。人類が我がもの顔で地球資源やそれら環境の利益だけを享受する行動を制し、あらゆる自然環境と共存するという考えとその行動を真剣に追求することを急がねばならない時に来ているかもしれません。本稿では「人新世(じんしんせい)」というワードをキーに、広告・マーケティング業界に40年近く従事し、現在は株式会社創造開発研究所所長、一般社団法人マーケティング共創協会理事・研究フェローを務めている渡部数俊氏が、人類と地球の歩んできた歴史関係の精緻な理解の薦め、そして未来のために今とるべき行動は何かを問いかけます。


LINEヤフー、法人向けサービス「LINEプロモーション絵文字」の正式提供を開始

LINEヤフー、法人向けサービス「LINEプロモーション絵文字」の正式提供を開始

LINEヤフー株式会社は、法人向けサービス「LINEプロモーション絵文字」の正式提供を、4月1日より開始したことを発表しました。


ReBearとOshicoco、Z世代の決済手段と消費行動についての合同調査結果を公開

ReBearとOshicoco、Z世代の決済手段と消費行動についての合同調査結果を公開

α・Z世代に特化したリサーチプラットフォームを運営するReBear合同会社と、推し活領域を専門としたマーケティング企画会社である株式会社Oshicocoは、「Z世代の決済手段と消費行動の多様化」について合同調査を実施し、結果を公開しました。


より早いスピード感で手軽に調査をスタート!中国市場Web調査ツール「ValueQIC」とは【第1回】

より早いスピード感で手軽に調査をスタート!中国市場Web調査ツール「ValueQIC」とは【第1回】

トレンドの変化が速い、と言われている中国市場。「最近、中国市場の変化が掴めない。言語の壁もあり、中国人生活者の考え方がよくわからない。」というのも多く耳にします。従来の調査には1ヶ月以上の時間が必要ですが、サブスクリプション型のWeb調査ツール「ValueQIC(ヴァリュークイック)」なら、言語の壁を感じることなく最短1週間で調査結果を確認することが可能です。第1回は、その特徴を事例とともにご紹介します。※本資料は記事末尾のフォームから無料でダウンロードいただけます。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ