「デメリット」が気になるワードTOP20
まずはデメリットが気になるワードのTOP20をご紹介します。
「デメリット」と同時に検索されたキーワード(「メリット」を除く)は、1位「マイナンバーカード」2位「保険証」3位「楽天カード」でした。
2015年に始まったマイナンバー制度、2022年になって健康保険証としての利用申込みや公金受取口座の登録などの施策がスタートし、登録すればマイナポイントがもらえるキャンペーンも始まりました。マイナンバーカード普及の取り組みが加速する中、デメリットを調べるユーザーも多く現れているようです。
また、2位の「保険証」についても、同時期に「保険証」を検索したユーザーの掛け合わせワードの42%が「マイナンバーカード」、12%が「マイナンバー」であることから、マイナンバーカードの健康保険証としての利用申し込みについてのデメリットを検索したのではないかと想定されます。
その他、AHAMO、楽天モバイル、POVOなどのキャリアサービスや、積立NISA、IDECOなどの金融商品も、デメリットが気になるサービスの上位に入りました。
「デメリット」との掛け合わせワードランキングTOP20
期間:2021年11月〜2022年10月
デバイス:PC・スマートフォン
「おすすめ」が気になるワードTOP20
次に、おすすめが気になるワードのTOP20をご紹介します。
「おすすめ」と同時に検索されたキーワードは、1位「2022」2位「本」3位「ランチ」でした。デメリットを検索していた金融サービスやキャリアサービスとは異なり、体験型のモノやサービスに注目が集まりました。
アプリやスマホ、PCなどの購買にもおすすめ情報は参考にされているようです。
「おすすめ」との掛け合わせワードランキングTOP20
期間:2021年11月〜2022年10月
デバイス:PC・スマートフォン
「デメリット」と「おすすめ」の季節変化
デメリットやおすすめ情報は、ユーザーがその時に興味関心を持っているものと掛け合わされやすいものです。そこで、それぞれの掛け合わせワードを季節ごとに分析し、ユーザーがどんなコト・モノに興味を持っていたかの変化を追っていきます。
■「デメリット」との掛け合わせワードの季節変化
まずは「デメリット」との掛け合わせワードの季節変化について見ていきます。
下の図のように、2021年11月〜2022年1月に検索されたのは「超音波式」「スチーム式」「シーズヒーター」「パネルヒーター」などの季節家電が多く見られました。種類も多いため、メリット・デメリットの比較がよくされていたのだと考えられます。
2022年2月〜4月は「でんき」「電気」が多く、4月の電気料金値上がりが影響しているようです。電力会社の社名も見られ、比較がされたようです。
2022年5月〜7月は、5月末納付の「自動車税」、7月にGoogle Chromeの「保護強化機能」のリコメンドについて調べるなど、生活まわりのTODOに関するワードが多かった中で、「マイナポイント第2弾」「マイナ」が増えた期間でした。
2022年8月〜10月は、東京電力の「アクアエナジー100」、マイクロソフトのセキュリティ機能「メモリ整合性」、楽天証券の「家族プログラム」などが目立ちました。
デメリットと掛け合わせワードの季節比較
期間:2021年11月〜2022年10月
デバイス:PC・スマートフォン
■「おすすめ」との掛け合わせワードの季節変化
続いて、「おすすめ」との掛け合わせワードの季節変化について見ていきます。
下の図のように、2021年11月〜2022年1月に検索されたのは「ブラックフライデー」「お年賀」「お歳暮」などのショッピング情報でした。季節柄、年賀状に関するワードも上がりました。
2022年2月〜4月は「ホワイトデー」「花粉症」が多かったようです。
2022年5月〜7月は、「プライムデー」「父の日」「お中元」が検索されました。猛暑で一時品薄となった「ネッククーラー」「クールリング」「アイスリング」もよく検索されていたことがわかります。
2022年8月〜10月は、「スプラトゥーン」がよく検索されました。特に武器などのワードが上がっていないことから、ゲーム攻略という切り口ではなく、単純にゲームそのものをすすめている、おすすめのポイントを調べている、といったところでしょうか。
総じて、贈り物や期間限定セールなどでおすすめ情報がよく参考にされていることがわかります。
おすすめと掛け合わせワードの季節比較
期間:2021年11月〜2022年10月
デバイス:PC・スマートフォン
「デメリット」や「おすすめ」情報が気になる人の特徴
では、デメリットやおすすめ情報を検索する人はどんな特徴があるのでしょうか。それぞれのユーザー属性を調べてみましょう。
■「デメリット」を気にするのは男性が多い?
まずは男女比を見てみます。下のグラフのように、「デメリット」を検索する人はやや男性が多いようです。掛け合わせワードに金融商品が目立つことも考えると、契約者として、それらのリスクをしっかり見極めたい男性が多いということかもしれません。
おすすめの検索は男女比がほぼ半々でした。ショッピングや贈り物など、性別や年齢を問わず、口コミを参考にしやすいことがわかりました。
「デメリット」「おすすめ」検索ユーザー属性/性別
期間:2021年11月〜2022年10月
デバイス:PC・スマートフォン
また、年齢層については、ネット利用者全体と比べると検索者は20〜30代が多い傾向が見られました。特に若年層では他者の口コミ、評価が商品・サービスの選定や判断に影響を及ぼしていると考えられます。
「デメリット」「おすすめ」検索ユーザー属性/年代
期間:2021年11月〜2022年10月
デバイス:PC・スマートフォン
まとめ
今回の調査は、デメリットやおすすめ情報を調べる人の特性について、どんなジャンルで検索されているかも含めて分析しました。
まずはデメリットが気になるワードとして、「マイナンバーカード」「保険証」「楽天カード」が上がりました。
マイナンバーカードについては、2022年から健康保険証としての利用申し込みもスタートし、それに伴うキャンペーンも展開されています。これに関しデメリットをしっかり調べるユーザーが多く見られました。また、リスクを伴う金融商品もよく検索されました。
続いて、おすすめが気になるワードは、「本」「ランチ」など、体験型のモノやサービスがよく検索されました。
これらの掛け合わせワードの季節変化も分析したところ、デメリットに関しては2022年4月の電気料金値上がりやその時期の季節家電がヒットしました。これに対しておすすめの検索はお歳暮や父の日などの季節要素ももちろんあるものの、贈り物に際して口コミを参考にするという特徴が見られました。
また、デメリットやおすすめ情報が気になる人の特徴を調べたところ、デメリットを気にするのはやや男性が多く、どちらも、ネット利用者全体と比べると20〜30代が多い傾向が見られました。
フリーライター。大手キャリア系企業で編集の仕事に出会い、その後、3つのメディアの立ち上げなど行い、2014年にフリーランスに。医療系、就活系、教育系、結婚系のサイトで執筆中。